監督日記


7月6日 みんなの力で

夏の大会は一年間の集大成。

大雨でも、強風でも、連戦でも、ノーデータでも、継投されても、レギュラーが何人か出られなくても、初戦に甲子園チームとあたっても、想定内にして戦うための準備をしてきた。大会前に焦ってやったのではなく、「これが夏に必要だから」と夏を見据えて一年間ずっとやってきた自負がある。だから明日は、一年間やってきた野球を目一杯出すだけ。「あのときの取り組みのおかげだな」と思える場面がいっぱい来る夏にしよう。全員の力を結集させるぞ。

でも今日は、入れ込まない。いっぱい食べて、なるべくお笑い番組などを見て、早く寝て、気持ちよく起きよう。


6月18日 充実した一日

仲間?ライバル?もうよくわからないけど、とりあえずこの深い関係に感謝です。勝ち負けを強く意識する相手がいることが、自分たちを成長させてくれる。3チームとも1勝1敗でした。3チームがそれぞれに少しずつ消化不良で、大会前の最後の課題に目覚められたのなら、みんなにとっていい一日です。ありがとうございました。保護者の皆さまも朝から臨機応変に100食を超える大量調理、ありがとうございました。

気づいたら服のまま、コンタクトしたまま、泥のようにテレビの部屋で朝を迎えていました。疲れた〜。


6月11日 抽選は決まったけど

うっしっし。面白いクジ引いてくれたな〜。

と思ったのは一瞬だけ。我々はいつだって与えられた環境や条件でやるだけなので、決まったらその通りやるだけです。コントロールできないことにはこだわらない。コントロールできることに努力と工夫を全力で費やす。

そう考えると、自分たちの中に課題がありすぎて…。矛先はまだまだ自分たちに向いています。人のことより、自分のこと。先のことより、今のこと。


6月4日 記憶に残る生き様

先週の試合の日、2年前のある卒業生が来てくれました。挨拶はするもののぼくに用がある感じではありませんでした。

試合が終わると夕方、グラウンドの隅で三年生数名と車座になって話をしていました。それが終わると帰っていきました。

どうやら夏の大会メンバーを外れる可能性のある三年生たちが、彼の話を聞きたいと連絡して来てもらっていたようです。次の日のノートには、葛藤や決意など、たくさんの心ある言葉が並んでいました。

彼は決してうまい選手ではなかったですが、ベンチ入りを目指して最後の最後までもがき続け、それが叶わなくなってからは身を粉にしてチームに尽くしてくれた選手でした。最後の夏、裏方として支えてくれた彼が、数年経っても後輩の記憶に残り、必要とされている。すごいことだと思いました。(何を話したかは知りません。大人が入ってはいけない領域だと思いました。)


5月31日 雨は友だち

富山遠征から生まれた新しい文化。普通に考えるとなかなかのストレス練習ですが、やらないと負けるとわかっているから、意識は前向き。チームの当たり前のレベルが上がっていると言えます。これも遠征費3万円の大きな成果。

ここまでやると、夏の大会ではむしろ雨でグラウンド不良の日に試合をしたくなりますね。そういう日ほど勝てそうな気がする。

保護者のみなさま、洗濯物すみません。。。


5月15日 何かを感じるグラウンド

グラウンドをのぞくと、

エースを争う投手と主力の野手が、真剣勝負。
その勝負に合わせて、週末走塁ミスした選手数人が打球判断の練習をしている。
その走者の練習を、走塁リーダーが付きっきりで指摘している。
一球に一喜一憂している。叱咤している。

これ、朝の話。朝練が、いわゆる朝練に見えない。

放っておけば、とりあえずのティー打撃と、とりあえずのシャドウピッチングが蔓延するグラウンドに勝ちはないと常々思ってきました。グラウンドはなりたい自分を体現する場所。パッとグラウンドに入った瞬間、この選手はこうなりたいんだなぁというのがにじみ出て伝わってくる選手が何人いるか。こんなグラウンドになってほしいと思っていたグラウンドに、今年なりつつあります。


5月7日 まだまだ

連休は負けが込みました。人間変わろうと思えばすぐ変わると思っているなら、甘いです。ちょっと心を入れ替えたくらいですぐ変わるなら、人生簡単だよ。17年間の習性が一朝一夕に変わる訳がないです。

何でもそうだけど、棒ほど願って針ほど叶うもの。でもその針が、最後の最後に1点差の勝敗を分ける。それは去年の夏に証明済み。だから「変わろう」と信じ続ける以外に答えはない。気持ちを切ったら終わり。折れずに思い続けられる選手がチームを変えてくれる選手だと思う。

一人ずつが針の分だけでも成長すれば、まとめれば棒になる。


5月4日 心

帰りのバスミーティングは、よかったな。今年は一番力のない投手を投手リーダーにしています。一番心があるから。選んでよかった。

「おれたちピッチャー陣だぞ、『陣』。」

泣いてんじゃなくて、ピッチングで応えろ。


5月1日 本当の課題は走攻守ではない

やっと出てきた。本音の部分。根っこの部分。今年ずっとこういう野球になってしまう、根深いところ。

“本当に、本気で、甲子園に行こうとしてはいない自分がいた。自分は中学からずっと、自分で何かしようとするのが怖いという気持ちがあった。人に何か言われるのが嫌。怒られるのが嫌。何かあるとすぐ周りに頼ってしまう。間違えたら何か言われ、叱られるからやりたくない。そんな気持ちが染みついていた。なんで自分は外れているのか、何度も考えた。一番は人についていくから。人についていくのは辞めて、小さいことのリーダーを自分がする。3年生に話してもらって、3年生で甲子園に行きたいと思った。甲子園に連れていってもらうではなく、連れていく。

“今まで自分は先頭に立たず、人の後ろに隠れていた。2年間、恥をかいてこなかった分、春の大会で大きな恥をかいた。人生で一番の恥だった。人の前に出る人間は、自信や信頼を得られる。例え失敗しても次はどうすれば良いか課題を得られる。人の後ろについていく人間は、何も得られずただ時間が過ぎていくだけ。自分は、この人間だった。失敗したらどうしようとばかり考えていた。人の前に立ち、失敗し、汗をかいて恥をかいてやっていくしかないと思う。期待してくれる人がまだいる。変わった姿を見せられるように残りの日々をやっていきたい。”

“小さい頃から親の目、先生の目、友達の目をずっと気にして、どうすれば好印象をもらえるかを考えながらずっと生きてきた。自分を見つめたこともないし、常に他人とばかり比べてきてその癖が直っていないから、今もそのまま。人の評価ばかり気にして、甲子園に行くための評価をしていなかった。この自分を変えようとやってきたが、変われていない。でもあんなに強い気持ちを伝えてもらえて、本気で行きたいと思った。これまで何十回もチャンスをもらっては無駄にしてきた。口だけで終わりたくない。一日一日自分と向き合って、他人と比べず、自分を評価できるように。自己満足な練習になっていないか。欲に負けていないか。嫌なことから逃げない。甲子園に行きたい。”

“結局は自己満足。中学よりやっているかもしれない。1年のころよりやっているかもしれない。それがなに。甲子園レベルの基準でやってきたか?やっていない。これが今の現状。甲子園を目指していると胸を張って言えるのか。言えない。自分よりうまいのに自分よりやっている人はたくさんいる。自分は何もかも甲子園を目指していない。もう過去はどんなに後悔したってどうにもならない。大切なのは自分と向き合った上でどうしていくかだ。自分に厳しくする。甲子園レベルで評価できるか。人の前に出る。ついていくだけじゃ何にもならない。人の1.5倍やる。時間がない。この3つは絶対やる。やらなければ自分は甲子園を目指しているとは言えない。”

ほんまか?また口だけちゃうんか?それはわからない。でも本気で変わろうとするなら、弱い自分と向き合おうとするなら、何度でも付き合う。

メンバー決めまであと1ヵ月。夏までたった2ヵ月。でも人間、やり直すのに遅すぎることはない。


4月24日 本気なのか

何だか煮え切らない。一部の三年生、相変わらず。

本当に甲子園に行きたいのか。
そのためならどんなに要求が厳しくてもやる覚悟があるのか。

即答した人間だけで練習をしました。
即答できなかった人間を外しました。

人数は減ったが、ものすごく濃い練習になった。一日でだいぶうまくなった。

これが覚悟なのだと思う。
これが人生を懸けているということなのだと思う。

外れた者はこの充実した練習をどんな気持ちで見ていたのだろうか。
そして入っていた者は、この排他的な方法でいいと思っているのだろうか。


4月16日 3回戦 東海大相模戦

9回は長い。本物の力でなければ9回は持たない。

当たり前にできることの質・量が違い過ぎたから、試合中ずっとしんどかったです。普段大師のグラウンドで出ているミスはやはり大事な試合でも出ますし、普段やっていないことを試合前に対策しても急にはできません。結局「普段」「いつも」「当たり前のように」やっていることしか、本番では頼りになりません。結果、当たり前のレベルを上げる以外に答えはない。それを痛感しました。それがすべてです。

相模にはいつも、どのレベルでやらないといけないのかという基準をもらいます。今年はもう3回もその機会をもらい、その都度選手も変わろうと努力はしています。でもまだ足りないからこその、この結果。夏までもう3ヵ月のみ。どこまでこの経験が生き続けるのか。どこまで変われるのか。このチームの夏の運命は、それに尽きます。


個人的には、この試合を通して抽象的な表現ですが、“明けた”そんな感じがあります。

11年目で初めて、母校と当たりました。今まではあまり当たりたくないという気持ちで抽選結果を待っていたように思います。でも終わった今よくよく振り返れば、今週は準備も試合当日もワクワクして過ごせていたという実感しか残っていません。相手が強いからこそ楽しかったという、ドラゴンボールの悟空みたいな心境です。11年間、完全な杞憂でした。

今思うのは、ここに勝たないと甲子園を目指せないんだったらこれからは何度でも当たって勝ちたい。一度しかない人生、一回でも多く当たれば勝てるチャンスも多くなる。そんな前向きな気が溢れてきました。夏もやりたいな。ノートを読むと、選手たちもそう思っているようです。やりたいなら、勝ちたいなら、悟空みたいなのがもっと増えないとな。


4月10日 2回戦 厚木戦

今年は今のところ、どうやったって1試合にいくつもミスが出るチーム。それも込みのスタメンです。だからこそダブルエラーをしない。個人としては、ミスの後にパニックにならずミスの次こそ丁寧に。チームとしては、前の人のミスを自分が取り返すんだという強い気概、仲間意識。それを大事に、春休みに取り組んできました。

どっちに転ぶかわからない落ち着かない試合展開でしたが、ミスを重ねなかったから相手に先に0がつき、流れがこちらに来ました。何より監督の采配ミスを選手たちが頼もしく取り返してくれました。サンキュサンキュ。

週末2連戦を、1回戦はバッテリーの力で、2回戦は野手の力で獲りました。課題であった成長するための5日間を得ました。5日間やれることをやり切って、土曜の3回戦へ!


4月9日 裏話

先週の打撃練習中、レギュラーの打者が頭にデッドボールを喰らって、しばらく動けなくなりました。やばいやばいという空気になりました。

30分くらい休んだ後、大丈夫だから練習に戻りますと告げて打撃練習に戻ると、当てた投手がいなくなっていたことに気づきました。その投手は動揺してしまい外野の奥でメソメソ泣いていました。

すると打者は「あいつこっち呼んでもう1回投げさせていいですか」と言って無理やり打撃投手に戻し、「当てていいから内角投げろ!」と檄を飛ばして内角に投げさせていました。トラウマにならないように、との心配りだと思います。

県大会1回戦、その投手がピンチでリリーフし、内角をどんどん突いて勝ってくれました。ちょっといい話。


4月7日 1回戦 市ヶ尾戦

地区予選の反省から春休みやってきたことが、発揮できたとは言い難い試合内容です。まだまだこんなもんじゃない。でも勝ったから明日がある。また成長する5日間を得るために、明日勝つ。


4月2日 高木先生ありがとうございました

磐石の5人。職員室ではそう言われることも多い野球部の顧問です。年齢層、性格、体型の異なる長所を持ったスタッフ5人で、3年間一人もメンバーが変わることなくやってきました。公立高校では珍しいことです。時間とともに互いに阿吽の呼吸で役割分担し、運営できるようになってきたところです。しかしついにこの春、高木先生が異動となってしまいました。

ぼくと小山内先生が来た2年目から合流していただいたので、部員が少なかったり過渡期の苦労を共に味わってきました。地区予選の会場運営、保護者対応、対管理職、二軍や投手陣の指導などを担っていただきましたが、何より最年長ということでぼくら若い顧問にとっても頼りがいのある先生で、よく助けてもらいました。裏方としてチームを支えるたくさんの仕事をしていただいたので、勝つことが恩返しという気持ちで公式戦を戦ってきました。公式戦に勝って球場の外に出ると、満面の笑みで待っていてくれて握手をしてくれるのがぼくのやりがいの一つでもありました。

根明で大らかで、厳しい言葉にも嫌味を感じない懐の広い先生でした。最後の勤務日、部員への最後の挨拶も、今のチーム状況へのお小言を織り交ぜながら、でも大師高校のこれからに期待してくれていたのが高木先生らしかったです。異動がわかってからの3月下旬、毎日のように卒業生が挨拶に来たのが高木先生の人柄を表していました。5年間本当にありがとうございました。

公立高校なので、異動は宿命です。残り4人も、いつまでも一緒にできる訳ではありません。有限の時間の中で、一緒にできる時間を一生懸命やり切りたい、やるからには生徒も顧問も保護者もみんなでいい思いをしたいと、気持ち新たにこの4月を迎えました。我々の仕事は1年1年が勝負。今年のメンバーで勝負。今年の3年生と勝負。そのうち、いつか、ではない。


3月19日 まだまだ

まだまだ、まだまだ。


3月13日 備忘録

選手のノートから。

“目を閉じてこれが夏だったらと想像したら、怖かった。これで引退。後悔と、受け入れられない気持ちでいっぱいになった。”

“相模に負けてから一日。これが夏だったら。目を閉じているとき、本当にそう感じた。10割のまっすぐが簡単に打ち返される。変化も打たれる。屈辱しかない。ハンパな武器、何とかなれの一球は、一切通用しない。見逃してもくれない。それが甲子園レベルと戦い合うということ。打たれた2本のホームラン。忘れない。”

“タイムマシンで4か月前に戻してもらった。大事なのはここからどうやるか、どう生きるか。もらったのは、時間と機会。”

“自分の武器は〇〇。これをあのレベルで完璧にしないといけない。あとは〇〇と〇〇が欲しい。欲張り過ぎかもしれないけど、相模を抑えられるとしたら、こういうピッチャーだ。かなり難しいことをしようとしているのはわかっている。でも一度、夏20−3で負けた。4か月という時間をもう一度もらった。夏勝つためなら、こんなことやってみせる。もう一度もらった時間。無駄にすることは絶対にしない。”

“本当に自分は甘いと思った。1つの送球ミスで甲子園メンバーを外れる人生があるのに、なんて甘い人生を送っているんだと思った。半端に生きているから、結果が半端。”

“相模基準で夏までやり切れるか。相模に通用するものを評価する視点。相模に通用しないものを評価しない厳しさ。もうこの2つだけ。これをどこまでできるか。”


3月11日 挫折

目指す所はこんなにも遠いものなのか。ウチも冬、頑張ってきたつもりではいたけれど。秋からまた強くなっていた。

きついな。心が折れそう。でも認めてしまったら終わりだから認めない。そこは意地。でも現状を受け入れる潔さは必要だと思う。でないときちんと前には進めない。なかったことにはしない。

今日が基準。このレベルでやるためだけにやる。相模に通用するものだけ評価する目線、通用しないものは評価しない厳しさ。それがないなら一番を目指すなんて戯れ言。

目に焼きつける。心に刻む。それしかできない。でもウチはそれをできた貴重な1チーム。これを知らずに夏を迎えなくて、よかった。満足なんて感情、夏まで一秒もいらない。


3月8日 最近楽しい

最近練習が楽しいです。

その理由に、今年のチームの自治があるのかなと思いました。指導者は、あーやれ、こーやれと言っている時期は楽しくないものです。それに対して今年は、自分たちでチームを運営しようとする意識があります。

昨日も練習前に、このメニュー入れてほしいですと選手が申告に来ました。行事の前にも、選手から「そろそろ行事ですけど準備しなくていいですか」と先に来ました。先日なんかは、ぼくがグラウンドにいるのに無視して自分たちで練習を始めて、そのことを失礼だと叱ったりもしましたが、でもまぁそれくらいの方がいいです。打てば響く、という素直さが、半年かけて形になってきたのかなと実感しています。とりあえず顧問の先生がいないときの練習の空気は、大師に来てから一番いい。自立、自律がある。

この代、勝たせたいな〜とコーチが言っていました。強くするのが、こちらの使命。


3月3日 幼稚園交流

1年生が、横浜市のまこと幼稚園で一日交流をしてきました。下見から計画、当日の臨機応変な運営など、3名の幹部がよく頑張っていました。一生懸命やったからこその、返ってくるものが多い一日となりました。

チーム内では当たり前になっていて気づかないことでも、外に出て人の目に触れることで気づくことはたくさんあります。たくさん褒めてもらえました。

バッティングは3球交代で回していたのに、当たらない子がいたら当たるまで7球でも10球でも、最後は手を貸してでも何とか当たって「やった〜」となるまで付き合っていた姿勢を褒めていただきました。「できるまでやる」言い換えれば「パートナーはできるまでやらせる」というウチの文化が、自然と現れたのかなと思います。

いいぞうまいぞ!と褒めたりハイタッチして子どもたちを好循環に入れることが自然体でできていたのも、ウチのグラウンドに普段からあるものです。

人前で何でも堂々とやるという目標を選手だけで立てて臨んでいたようですが、よくできていたように感じます。物怖じせず仕切ったり前に出て見本を見せたり、普段は見られない表情を見られた選手がいたのもよかったことです。

先読み力はまだまだ。この角度でやるとどういう事故が起きる可能性がある。ここに置きっぱなしにしていると何が起こる。普段から口酸っぱく言われていることは、やはりこういう機会でもまだまだでした。

そして指示力。子どもたちを2列に並ばせることが、グループに分けることが、移動させることがこんなに難しいとは…。立ち位置が悪いから、指示がコロコロ変わるから、わかりにくい言葉を使うから、子どもたちが団子状態に。素晴らしいパニクり具合でした!そしてそれを手伝わずに「さぁ高校生はどう解決するのか」と見守ってくれていた幼稚園の先生方がさすがでした。あえて手伝わないというのも、大事な保育ですね。いい経験。

よそ行きではなく、飾らずいつもの全力を出したからこそ、自分たちの人間性のどの部分は世の中でも評価されて、どの部分は足りない要素なのかが、よ〜くわかった一日。ありがとう、ありがとうとたくさんの先生方から言われましたが、こちらこそ貴重な一日をありがとうございました。また来年も来てほしいと言ってもらえたのが、最高の結果でした。


2月27日 三送会

最近思うこと。真剣にやる高校部活動は、その人間のアイデンティティの確立に大きな位置を占めているということ。成功体験にせよ、反省にせよ、本気で向き合って体で学んだ経験が、価値観として根づきその後の人生を方向づけるのだと思います。大人はみんな高校野球の延長戦を生きているといえるのではないでしょうか。

だとしたら、今年の3年生は「最後まであきらめないことが大切」という価値観で人生を歩んでいってほしいなと思います。1年間、思うようにいかない時期が長かった。でも最後まで気持ちを切らずに努力を続けた。はまらない最後のピースを探し続けた。そうしたら最後の夏、奇跡的な勝ち方をした。15人個別に得た教訓はあると思いますが、学年としてみんなで経験したのはこのシナリオ。自分の人生を肯定する気持ち、ずっと持ち続けてもらいたいです。

仲間意識があり、味のある、いい学年でした。卒業おめでとう!


2月15日 気づかせてもらえて感謝

週末は大きな恥をかきました。オープン戦が始まってから気づいたことを想像すると、ゾッとします。3月に気づかなくてよかった。今気づけてよかった。あれから1週間。集中的に練習し、何人かの投手は各段によくなってきました。早く全員直せ!

恥をかく、悔しい思いをする。悩む、考える。これだと信じた練習方法で、直す。直ると気分が晴れやかになる。やればできるもんだと実感する。

ここまで来れば、前向き人間の出来上がり。ここからは、恥をかいたり新しい課題が出てくることが嬉しくなる。「また練習して直せばいいだけ」「やってできない訳がない」「うまくなるチャンス」だと思える人間になっているから。課題がわかったら、全力で直す。進歩とはひたすらこの繰り返しだと思います。今年もウチのチームらしくなってきました。

毎日毎日、やることがある。直そうと思うこと、試そうと思うことがある。つまり、グラウンドに選手の意思がある。最近は練習を見るのが楽しいです。


2月13日 グラウンド整備

あまりそれに特化しているつもりはない(当たり前だと思ってやっている)のですが、ウチで試合をすると帰りに相手校から「グラウンドがいいね」と言ってもらえることが多いです。設備がいいね、ではなく、グラウンドがいいねというところが、嬉しいところです。平らかどうかは、選手の心が現れる部分だと思うので。

大師に来たばかりでまだグラウンドがデコボコしていた年、ある監督から「これじゃ内野手うまくならないね。選手ビビっちゃうでしょ。」と言ってもらったことがあります。平らだからこそ正しいゴロの転がり方を理解できる。イレギュラーの心配が少ないからこそ思い切って勝負できる。その通りだと思いました。以来、“うまくなるために”平らなグラウンドを目指して選手が整備し続けてくれました。

特に歴代のレギュラーたちは、よく整備をしてくれたと思っています。ウチのチームに「レギュラーが一番整備をする」という文化があるとしたら、それはぼくの高校時代の財産から来るものです。

当時のチームメイトのショート、サード。彼らの姿で思い出すのは、プレーよりも整備している姿です。毎日練習後遅くまで土を運んだり水を撒いて走路を踏み固めたり、こだわりを持って平らにしていました。仕上げは必ず自分でし、下級生にはやらせませんでした。またエースもマウンドの整備にこだわりを持っていて、他の奴は触るなと言わんばかりのオーラを解き放っていました。ぼくが尊敬していた1学年上の外野手の先輩は、木のトンボでライトのポジションを隅から隅まで整備していた姿が印象に残っています。共通しているのは“ここが自分の場所”“ここでうまくなるんだ”という、誇りだと思います(ぼくはそれが足りないからエースになれなかったのかもしれません…)。

またいろんな学校で試合させてもらって気づくのは、整備用トラクターを持っている学校の方が、意外とイレギュラーが多いことです。ウチは平日も整備に30分かかります。時間がもったいないかなとも思いますが、譲れない部分でもあります。人間、最後は手仕事だと思うので。

今では地区予選はもちろん、県大会の1、2回戦くらいまで使ってもらえるようになりました。それを目指していた訳ではないのに、どこで誰が推薦してくださっているのか、気づけばそこまで評価してもらえるグラウンドになっている。球場型でもない県立高校なのに、これはすごいことだと密かに誇りに思っています。

土曜日は恒例のグラウンド整備でした。OB山田くんの重機の腕前も年々うまくなっています。朝から土を掘り起こして丸一日かけて土と砂を混ぜ、ローラーで固め、真っ平なグラウンドができあがりました。今にもノックができそうな美しい光景です。山田くんありがとうございました。

この仕事が終わると、シーズン始まるんだなと気持ち新たになります。


12月18日 新球にチャレンジ

いなべ総合に行ってから、ウチの投手にも新しい武器がほしくなりました。でもぼくはそれを投げることができません。ふと思い出したのが、その技術を持っていた大学の先輩。連絡したら、快く来ていただけることになりました。

なごやかな雰囲気で指導は進みましたが、驚くべきことに投手陣全員がきっかけをつかむことができました。これは武器になるかも!業者に高いお金を払わなくても、本物はある。できないことをできるようにした人、通るところを通ってきた人は、わかっている。下手なコーチよりよっぽど指導がうまい。

最後にいただいた“新しそうことを試すなら、すぐにやめないで最低3ヶ月は続けるべき”という言葉。いい言葉だな。その先輩は、高校時代は控え、大学でも1、2年も控え。試合なんて出たこともなかったらしいです。でもずっと努力をしていました。大学2年から野手に転向し、よく本を読み、自分のアルバイト代でジムや動作改善の教室に通い、人が知らないいろんな練習法を試し、いつもグラウンドで遅くまで練習していました。そして大学4年時はなんと四番になり、リーグ戦では後にプロで活躍する投手からホームランを打っていたという、遅咲きも遅咲き、大逆転のすごい人生。努力での人だと知っているからこそ、言葉が響く。言葉は不思議。誰が言うかでまったく重さが違う。

ちなみにぼくも投げられるようになりました。新球習得。

35歳。


12月4日 3年生と試合

数週間前に3年生が職員室に来て「現役と試合がしたいです」との申し出。ぼくが「レクレーションならやんない」と答えたので、ガチンコ勝負をすることになりました。こういうのは初めて。面白い学年です。当日は保護者も大勢集まり、異様なアウェーの雰囲気の試合となりました。現役にとってはいい経験です。

試合が始まって数イニングしたら、思わぬ発見がありました。初めてウチのチーム(?)を相手にして感じたのは、イヤ〜な野球するな〜ということ。しつこい、やりにくい、勝負強い。これはイヤだわ!ちょっと自信になりました。

片や、今年のチームはまだまだ淡泊、自滅。今年のチームもこんな風になれるのかな?と不安になってしまいます。でも3年生は秋どころか春だってチグハグだった。なれることを信じて頑張るしかない。

試合は5−6で現役が負けました。3年生、河川敷やバッティングセンターで練習していたらしいです。悔しいわ〜。てか、また1点差勝ちかよ!


12月3日 この時期にメンバー発表

毎年シーズン最終戦後には「今もし、大会メンバー20名選ぶなら」という背番号を発表をします。春になって「こんなはずじゃなかった。もっとやらなきゃ」と思っても遅いし、変に今、過信されても困るから。励みにするもよし、バネにするもよし、感じ方は自由。とにかく名前があった・なかったをプラスに使ってくれれば。この秋使い続けた選手、何人も外しました。ビックリしている選手もいるんじゃないかと思うけど、これが今の正直な答えです。君たちを、信頼していたから使っていたのではない。試していた、見ていた、待っていただけなのさ。有期限で変われなかった、期待に応えられなかったのだから、仕方ないよね。

でも秋と春、春と夏が、同じ背番号、同じメンバーになったことなど一度もない。だからこの20名がそのまま春のメンバーになることは、絶対にない。つまりは、ここから自分を変えた者勝ち。誰が這い上がってくるのか。1年生の勢いか、2年生の意地か。シーズンオフは、短いよ。

新チームから11月まで、試合に出続けたのはたった2名だけ。レギュラーがいないから、弱かった。見方を変えればみんなに希望がある。こんな年も珍しい。誰が大師を勝ちに導く選手になるのか。さぁシーズンオフ、よ〜いドンです。


12月1日 モジモジすんなよ

数年前、ある球団のスカウトの方が当時のエースを見に来校してくださる機会がありました。前日、全部員にそのことを伝えたところ、その日の野球ノートに「明日は自分もチャンスだと思って隣で投げてアピールしたいです」と書いてきた1年生がいました。スピードも体格もまだまだの彼でしたが、当日、宣言通り空いているブルペンをぶんどり熱のこもった球を目一杯投げていました。スカウトの方はエースを見ている合間に「隣の子、体は小さいけどよく腕が振れているね」と言ってその日は帰られました。

すると1年後、上級生になった彼を見に、スカウトの方がまた来校してくださったのです。結局プロ注目選手になった訳ではありませんが、自分のことをスカウトが見に来てくれるなんて、人生の貴重な経験になったはずです。この機会を作ったのは紛れもなく彼自身の、チャンスをチャンスと認識する嗅覚と、準備と、行動力。今思い出してもすごい話だな、心のある選手だったなと思います。そんな彼は進学した大学で、周りの甲子園出場選手を押しのけて試合で投げているそうです。なぜだか、わかる気がします。

先週、同じ機会がありました。同じように前日に伝えてみましたが、特に「お!」と思う出来事はありませんでした。今年の象徴かな。残念。どんな来客も、かかわらなければ会っていないのと同じです。


11月28日 東海遠征

週末は、楽しみにしていた三重県への遠征でした。力試しではなく、2ヵ月の成長を発揮して勝ちに行くんだという意志で臨んだ1泊2日でした。

試合の方は2日間通して、相変わらずのポカ…。イージーな捕球ミス、意味不明な走塁死、サインミスなどが水を差してしまいました。ここに関してはまったく成長なし。ただ1日目と2日目、選手の表情が、雰囲気が、明らかに違いました。「このまま帰れないぞ」と1日目の夜に選手全員が集まり本音で話し合うミーティングがあったようです。宿泊という時間を有意義に使えたこと、よかったです。

その甲斐あってか2日目の最終戦、2対3ビハインドからの最終回、意地の先頭ヒット、代打ヒット、スクイズで同点に追いつきました。この秋、選手には「今年は終盤何も起きないつまらん代だ」と散々言い続けましたが、今年初めてこういう試合ができました。試合はその後1死2、3塁から無得点で引き分けに終わりました。

結果は全部、メッセージだそうです。引き分けに持ち込めたことは「今日みたいな心でやればこういう野球ができるぞ」というメッセージ。これは励みに。勝ち越せなかったことは「でもそんな一朝一夕に人間が変わる訳じゃないぞ」という厳しいメッセージ。だとすれば方向性は間違っていない。今日の感じでやり続けるしかない。

秋の2回戦を考えれば、成長している部分も相当に感じられた遠征でした。新しい投手の台頭、スイングの改善、小技精度の向上、試合に使える選手とそうでない選手がわかったこと、大きな収穫です。また左右の素晴らしい主戦投手に投げていただき打てず、このレベルを当たり前にしないといけないことが身に染みた、行った甲斐のある東海遠征でした。選手たちは今何かをつかみかけていて、もっと試合をしたい、もっと成果を出す場がほしいという気持ちを持ったまま、シーズンオフに入ります。それでいいし、その気持ちは3ヵ月充電しておけばいいよ。


ちなみに今回は個人的にもすごく楽しみにしていた遠征でした。ぼくが現役時代、秋の神宮大会の1回戦で負けた相手が四日市工業で、当時監督をされていたのがいなべ総合の尾崎先生でした。高2の冬は、全国制覇と四日市工業を倒すことを目標に厳しいシーズンオフを過ごしたのを覚えています。ぼくはその試合出ていませんし大した選手ではありませんでしたが、時を超え、こういう形でベンチに向かい合えたこと、すごく感慨深かったです。

たくさん感じることがありました。県立高校と思えない美しく充実したグラウンド環境、部員が何十人いてもまったくムダのない稼働率、そして何より監督さんの情熱、研究心。監督室でのお話、最高でした!また、ぼくは遠征に行くとだいたいそのチームの一番下手な選手や端っこにいる選手を見るのですが、どん臭い選手や目が死んでいる選手がいない。みんな能動的に自発的に、グラウンドのそこかしこでいろんな練習方法を休みなく行っている。うまい下手関係なく、心を持ってきめ細かく指導されているチームだと一目でわかりました。

甲子園の匂いがする学校でした。

すばらしい県立高校を見せていただき感じたことは、自分のまだまださです。選手にもぼくにも心に残る東海遠征でした。また頑張ろう。


11月21日 この秋の成果を

今週全部楽しみだな〜。今年の締めにふさわしいです。秋負けてからの2か月半、ひとまず毎日よくやってきたと思います。どこまで伸びたのか。どこまでやれるのか!


11月13日 面白かった

土曜、面白かった〜。駆け引きして、取って取られて。お互いミスではなく全部小技やタイムリーの点だったので、点数の割にはまったく大味ではなく、緊張で神経を使い疲れ果てた試合でした。野手もバッテリーも成功は自信に、失敗は来週の練習に。ぼく自身もやりたかった先生ともようやくご縁ができて、いい一日でした。

こういう試合が成長の源。


11月10日 不安定体に強いか弱いか

ぼくは選手から、考えていることがわかりにくいと評されることを自覚しています。言葉足らず。さっき言ったことをすぐに否定する。やることもコロコロ変える。全体への指示も近くにいる一人にボソッと言うだけ。そういうところからだと思います。

あえてやります。不安定体に強い選手が誰かを探してレギュラーにしたいからです。試合は常に不安定です。自分の空気で、自分に都合いい環境でできることなんてまずありません。2死満塁の守備。一打同点の打席。途中で配球を変えられる。審判の判定が微妙。トリックプレー。自分がミスをしてしまった後。風の向きが変わる。前の試合が急にコールドになる。こんなことだらけです。そういう不安定な場面に、パニックにならずできるか。「え?」みたいな一瞬を作らずやり続けられるか。

今年はこういう場面に弱い選手ばかりなので、特に鍛える必要があります。だからいつもに増してそういう状況を日常のグラウンドに作っています。そういう場面で「愚痴をこぼす選手」「思考停止でフリーズする選手」は信用しないし、勝負の場面では絶対に使いません。不安定体を頭と心で瞬時に突き進んでいく選手でなければ、公式戦に強い選手とは言えません。

わかりやすい良い先生になるつもりはサラサラありません。選手が強くなる環境を作る監督であればそれでいいです。察しろ。読め。動け。


11月6日 残像が財産

ストレートとチェンジアップのコンビネーションが全然打てなかった。あれを対応できる間(ま)が必要。いい投手と対戦させてもらうこと、本当にありがたいです。

あの残像を思い出しながら、今週も素振りだ。

残像が財産。残像が平日の質を上げてくれる。だから一打席でも多く打席に立ち、一回でも多くマウンドに立った方がいい。チームはその「一」回の出番を争う競争が激化。15人くらいがレギュラーを狙っている。30人くらいがベンチ入りを狙っている。その週に調子を落とせば出られない。生活に粗相があれば出られない。すごくいいこと。


11月4日 増量だけが努力じゃない

1ヵ月に500gも落とせない訳ねーだろ。ふざけんな。

痩せているやつが必死でご飯食べて筋トレしている間、いったい何をやっていたのか。自制心なく欲求だけで生きているからそんなだらしねー使えねー体なんだよ。ウチの野球は走攻守だから。そこに向けて努力できないならもういらないから。

まぁ、ちゃんと努力している者にチャンスが回っていくだけだから、別にいいんだけどね。あきれるわ。


10月30日 残り1ヵ月

土曜日は、台風やテスト期間を挟んでの数週間ぶりの試合でした。野手、投手ともに明らかに成長が見られました。

当たり前だけど、うまくなると楽しいです。やってきたことが報われると、やっていることに意味があると実感できると、チームは好循環に入ります。

さぁシーズンオフまであと1ヵ月。


10月25日 最近思うこと

今年のチームは、下手で不器用で物覚えが悪い。でも、愚直で素直で打てば響く。

ミスも多いが、同じミスを2回はしないという意思は学年から伝わってくる。ノートの内容も良くなっているし、チーム練習も良くなっている。

強くなるかな?まだわからない。


10月20日 集中の鍛錬

自分たちには集中力がないという先日の大敗の反省から、最近はオンオフ、メリハリという言葉を禁じています。あるとすれば常にオン、ずっと集中。

中学時代までに勉強から逃げてきた人間は、明らかに集中力が欠如しています。テレビゲーム以外に「気づいたら〇時間も経っていた」という経験が少ないのではないかと推測しています。そこからこの代のテスト勉強は、2時間ぶっ続けでやっています。これまでは50分やったらレスト10分、教え合いOK、歌詞のない音楽OKなど「まずは勉強の習慣を」でやっていましたが、今年は質も求めてみます。今回から会話禁止、飲み物禁止、イヤホン禁止。2時間缶詰です。最高の練習だね。

でも集中しようと思っていること自体が、集中していない証拠でもあります。集中ってしようと思ってするものなのか?やっていることが面白いとき、その世界に入り込んでいるとき、結果として付随してくるものなのではないか。

そもそも、勉強ってそんなにつまらないかな?わからなかったことがわかるようになったら単純に面白いと思うんだけど。そもそも世の中が…、学校文化が…、こういう話をし出すと長くなるからやめとこ。

理屈はともかく、テスト勉強を頑張る。


10月16日 地道さの積み重ね

テスト期間中は時間があるので、これまで試行錯誤してきたことをまとめて資料を作っています。今は打撃編。自分で言うのもなんですが、けっこうな力作になってきています。

5年間、効果のあったものだけ残し、微妙なものは切り捨てて翌年また新しいことを試すことを繰り返してきました。精選する作業をしてきたともいえます。

誰かから面白い話を聞いてはポチポチと、アイデアを思いついてはポチポチと、やってみて効果があればポチポチとパソコンに残しておく地味〜な5年間でしたが、積み重ねってすごいなと、作りながら思いました。


10月10日 最高の大敗

こんな時期にこんな2チームとやらせてもらえるなんてと、楽しみにしていた日でした。秋に負けてから練習をよく頑張ってきて、ちょっとは伸びたかな?力試しだ!と。それだけに、ショックでショックで。

技術の差もあったけど、そんなことよりも人間の差だった。それは誰の目にも明らか。気を抜く、決めつける、最後までやらない、指示待ち、能動的でない、先読みできない、いちいちヘコむ。そんな弱さを、常にギリギリの勝負を日常的にしているチームが見逃してくれる訳もなく。一人の持つ弱さ一つが、そのままミスになり失点になっての大量失点。相手の「このチーム隙だらけだぞ」という声が突き刺さります。

秋の2回戦負けよりも断然ショック。みじめだったろうな、みじめだったな。恥ずかしかったろうな、恥ずかしかったな。自分たちの弱点をこれでもかとあぶり出して叩きのめしてもらえた2チームに、心から感謝です。この弱さを知らずに半年練習し続けたところで、春はなかったから。

恥ずかしい思いをしたなら、もう恥をかかないように原因と徹底的に向き合うしかない。できない自分と向き合うしかない。プラス思考なんていらないよ。嫌いだよ、見ないようにする、なかったことにする都合のいいプラス思考は。切り替えるな。気にしろ。引きずれ。お前のせいだ。

何人かの涙を信じたい。この日をこのチームの転機にできるかどうか。


10月6日 だから全国に行くんだろうな

ここ1ヵ月、縁あって何名かの甲子園監督の采配を見せていただく機会がありました。共通点がありました。

あれだけのキャリアの方々が、手取り足取り教えている。同じことを何回も何回もしつこく言っている。叱咤激励している。今までのどのチームよりも指導がしつこいんじゃないか。どのチームより選手をよく見ているんじゃないか。選手をかき集めているから甲子園に行っている訳ではなく、一番負けず嫌いで、粘っこくやっているから甲子園に行っているのではないかと痛感しました。そのひたむきな姿に、人間の器の大きさと、自分の小ささを感じてしまいました。まだまだだ。

猛省。


10月2日 能動的かどうか

秋の大会が終わったあと、大師高校もここ数年でつまんないお客さん気質の選手が増えたという話が小山内先生からありました。ぼくも同感です。パイオニア精神に欠ける選手が多い。

歴代よく成長した選手の共通点は「それはやり過ぎだ」「考え過ぎるな」「ちょっと練習量落とせ」「こっちの方法の方がいいんじゃないか?」「調子に乗るな」という言葉を掛けられる選手でした。

「もっと〇〇しろ」って言われる選手って、成長ないよね。

とんがっていない選手は、削るものすらない。
走ってもいない選手は、軌道修正のしようがない。


9月26日 まだまだ全力じゃない

全力でやるって、口で言うのは簡単です。全力って、全力で走れば済む問題じゃないから。頭、目、口、足、心、持っている能力全部使い切ることだから。練習や試合が終わったらヘトヘトになるはず。次元が低いよ。


9月24日 準決勝見学

昨日は全員で準決勝を見学しに行きました。関東大会の懸かった試合。本来自分たちもこのレベルに達していないといけなかったという試合。観に行ってよかった。正直、別次元でした。

こういう試合を見て何を感じるか。攻守交替のダッシュはウチの方がいいから自信を持とうとか、道具をきちんと並べることは勝てるから徹底しようとか、そういうのに逃げる反省は好きではありません。そんなの枝葉じゃん。

野球なんだから、打つ、投げる、守るという要素で勝負できるようにしないと。このレベルのスピード感、迫力、組織力を目に焼き付けたこと。このレベルになりたい、ならないといけないと思えたこと。それが財産。この目線を持ち続けて常に満足せずこの秋冬練習ができるなら、この日オフにしてまで見学に行った価値になると確信しています。

厳しい冬になるぞ。


9月22日 再始動

再始動して2週間になります。

この夏まで、3学年連続16。それを16進出ととらえるか16止まりととらえるか。各学年が一所懸命に野球に向き合ってくれた結果だから、それぞれの結果に誇りを感じています。でもそれぞれのOBは、自分たちはもっと勝てたと思っています。だからとらえ方は16止まりです。その年その年のベストを出し切ってきたつもりではあるけれど、今までと同じことをやっていては、大師高校は頭打ち状態になりそうです。一番になるためには、ここ数年のチーム力を突き抜け次のゾーンに入らなければならない。OBも絶えず進化する大師高校を期待してくれているはず。

さて今年は、何を残し、何を変えるかです。それを考えるのが、監督として一番頭を使うところであり楽しいひと時でもあります(だいたい場所はドトールかスタバです)。今年はここ数年で一番力がありません。だからこそ守りに入らず、思い切った改革もできます。

“今までで一番低いところから、今までで一番高いところを目指す。”この秋冬の覚悟です。去年の今頃とは全然違うことをやっています。取り組みがハードになるのは、当たり前。メニューに全員がついてこられないのは、当たり前。外される選手やオールアウトしてしまう選手もいますが、そんなところには合わせません。

練習時間も自然と長くなってきました。「今日中に」という意識でやっている選手が増えました。練習後に余力を残すことに罪悪感を持つ雰囲気も出てきました。後からあの時もっと追い込んでおけばよかったと思う「あの時」に該当するのは、いつだって「今」。春の7ヵ月前である今に、こういう気持ちで一日一日をやっているのは、今年のチームの強さかもしれません。

この計画、このメニュー、この意識でいけば、今までと違う大師高校になれるのではという期待と希望はあります。選手が一日一日強くなろうとしているのがわかるので、毎日グラウンドに出るのが楽しいです。ウチは鍛えるチーム、強くなるチーム。その信念は変わりません。一つ目の区切りは11月末。試合ができるうちに、どんどん成長してほしいです。


9月4日 2回戦 アレセイア湘南戦

負けました。秋って実は、夏と同じくらい喪失感があります。甲子園につながる大会だから、懸けているものがあるので。試合は夏休みのオープン戦と変わらない内容でした。実力通りの結果であり、受け入れないといけない結果です。自分なりに成長した、とかは悪いけどどうでもいい。達さなきゃいけないレベルがある世界で勝負をしているんだから、期限までにレベルに達せられないならこうやって「負け」として返ってくる。そういうものです。

春から休みなくやってきたので、少し休みます。選手もスタッフも、気持ちを整理する時間が必要です。


9月2日 1回戦 港北戦

初戦は朝からあいにくの雨でした。他会場は続々中止の情報が入ってきましたが、止んだら試合をするのが大師高校の腕の見せ所。9時半に止んで、全員で順序よく整備をして、13時から日没までに無事2試合運営することができました。選手たち自身も朝からの献身的な態度を理事の先生に褒めていただき、頑張りが報われた一日となりました。会場校の責任を果たせてホッとしています。

前チームの春の県大会ので運営経験(2日連続で5時間整備、何とか1試合開催)が大きく生きています。今回も小山内先生の判断、指示のもと、前日から雨への準備は万端でした。

大師高校は今ではどんな大雨でも止んで3〜4時間経てば試合ができますが、それも毎年の砂入れ、重機での起こし、ここ数年のOBたちが平らに整備をし続けたこと、水たまりができない傾斜のつけ方の工夫など、日頃からグラウンド整備にこだわってやってきた結果です。これはよそに誇れるところです。

長い整備の後の試合は集中力の問題などもありますが、それよりも自校でできるありがたみを感じながら、何とか初戦を乗り切ることができました。明日は他会場。試合に集中して思い切りやります。


9月1日 明日から県大会

相手云々言っている場合ではない。自分たちの状況は、選手自身が一番わかっている。もはや何の自信もない今ですが、根拠のない過信は不要だからそのまま謙虚に戦おう。今できるのは、前向きに、やろうとし続けることだけ。


8月24日 ギリギリ県大会

4季ぶりに地区予選で負けました。秋勝ちたいので、焦っています。弱すぎて。

でも焦るというのは良いことだと思っています。秋は時間との戦いだと思うので。この時期に慢心していることの方がおかしいです。全員が悔しくて練習しているくらいでちょうどいい。

県大会までにやるリストを提示。

この中のどこまでをできるようになるか。へこむ時間がムダ。野球をやらない時間がムダ。やらない時間にうまくなる訳ないじゃんね。


8月6日 新チームスタート 弱い

今年のチーム、炎天下の中、15点差負けのダッシュ150本から始まりました。

と書き残しておこう。こんなところから始まったんだなと、後から思えるように。

チームは長野、新潟合宿に行っていました。ここまでのオープン戦、10戦0勝。まぐれでも勝てない。ウチは毎年新チームって弱いです。でも、今年はいつも以上にやばい。

大師高校はこれまでのところ、一冬鍛えて作るチームで秋はいつも間に合いません。今年はそこから抜け出して、年間通して勝てる大師にしよう。そんな目標を立て、武藤先生、田口先生が別部隊で4ヶ月かけて準備してきてくれた新チームです。無下にはしないぞ。

合宿を通して、今年の代のスタート地点は「地区予選レベル」というのが身に染みてわかりました。で、どうやって甲子園に近づくのと尋ねると、

「練習しかないです」

と口を揃えて選手たち。ここから。


7月30日 3年生ありがとう

夏が終わりました。前だけ見て突っ走っていましたが、終わってしまえば思うことはいろいろあります。

まずは5回戦の桐光戦。

桐光とは4年半前、まだ大師の部員が7人だったときの地区予選で当たりました。あの試合は2人の野球部以外の生徒が助っ人として手伝ってくれていて、サード茶髪、ライトロン毛でした。桐光バッテリーも、死球を当てたら危ないと気遣って外角にしか投げてこなかったのを覚えています。助っ人くんから当日「バイトだから○時までに帰らないといけない」と言われて延長とかになったらどうしようと焦ったのですが、コールド負けで無事バイトに行ってもらったことも今ではいい思い出です。

同じ川崎地区ということもあり、野呂監督や塩脇先生には良くしていただいています。数年前に部で問題が起きて落ち込んでいたとき、桐光の監督室で3時間もお話していただき、また明日から頑張ろうという気持ちにしていただいた恩は忘れられません。

そんな思いもありずっと対戦したかったのですが、いつもウチが先に負けてしまうので機会はありませんでした。今回5回戦まで残り、ついにそのチャンスがきました。いろんな意味で「大師、ここまできました」というのを見せたかった試合だったので、負けてすごく悔しいです。でもまた次の代が挑戦してくれるのを楽しみにします。


次に今大会のこと。

1回戦から4回戦まで、何とも不思議な4試合連続1点差勝ち。なぜと聞かれてもわかりませんと答えています。ただ一つ言えるとしたらウチは日常が勝負なので、連中は本番慣れ、勝負慣れしていました。この大会中、「オープン戦のおかげだ」という場面が本当にたくさんありました。

「相模よりプレッシャーないから大丈夫」
「蕨のランナーだと思って全球、間を変えろ」
「砺波工業の左投手から最後に打った打ち方で」
「富山第一や片倉のチームカラーだからこういうゲームプランで」
「白山や長野西の試合のときの執念で」

大会中、ミーティングやベンチ内では具体的なチーム名がいくつも飛び交いました。選手も、言われてすぐピンと来るくらいどの試合も鮮明に覚えているのです。それくらい毎週毎週、全試合勝ちを求めて真剣でした。こだわりあるチームとたくさんやらせていただき、そのチームに勝つために試合中に考え、試合中に工夫し攻略することの繰り返しでした。心ある相手が、自分たちを成長させてくれました。1年間、オープン戦をしていただいた高校に感謝の気持ちでいっぱいです。次は与えられるだけでなく、自分たちも誰かにとってそういう存在になれないと。自然とそんな気持ちが芽生えてきました。


最後に、3年生。

恥を覚悟で書きますが、この学年は入学時30名ほどいました。ちょうど大師高校の名前が少し認知され始めたときに中学3年生だった学年です。こちらの想像以上に入部希望者が入ってきて「思っていたより厳しい」とすぐに一人、また一人と辞めていきました。中にはぼくの指導力不足もあり反省しないといけないケースもありました。そんなこんなで、今は15名です。残ったやつらには、絶対にいい思いをしてもらいたい。この夏の、顧問全員の願いでもありました。

ずっと言い続け、グラウンドにも張ってある言葉があります。

“最後までやり切った者にしか見えない景色がある”

このチームの最後の景色、甲子園ではなかったけれど、特別なものでした。それは、満員外野解放の大和スタジアム。ファインプレーへの地鳴りのような歓声。そして選手が出てくるまで球場外で待っていてくれたものすごい数の人だかりです。

そしてこのすばらしい景色を、高校から野球を始めた中学卓球部の選手、病気で最後はプレーできなかったけど自ら裏方に徹してくれた選手、途中辞めそうになったけどずっと草むしりをして認められて戻ってきた選手たちと、一緒に見られたことを誇りに思います。中学有名な選手?有名なチーム出身?関係ねーじゃん。人生、最後までやり切ったやつが勝ちなんだよ。最後まで信じてくれてありがとう。この15人を、誇りに思います。


7月24日 5回戦 桐光学園戦

なんだろう、この感情は。悔しさと、清々しさが織り交ざった何ともいえない気持ち。

選手は、1回から9回までずっと攻め続けてくれました。バッテリー、よく考えて攻めてくれました。守備、粘り強く守ってくれました。攻撃、どんどん振りにいってくれました。塁に出ては何度もエンドランのサインに応えて走ってくれました。ベンチと選手が一丸となり、ずっと戦闘態勢。今年一番ドキドキワクワクする試合でした。

悔しいのは、勝てなかったからだと思います。清々しいのは、気迫、頭脳、技術、1年間やってきた野球は出し切ったといえるからだと思います。

出し切ったのに、勝てなかった。

桐光、つえ〜。

土曜日に3年生と最後のミーティングをするので、また後日改めて書きます。


7月22日 4回戦 城山戦

いい投手、左右2枚をどう攻略できるかが鍵となる試合でした。やはり、思ったように打たせてもらえず苦しい試合となりました。

そんな試合を、1年間苦しんだピッチャーが、この大事な試合に大会初登板でチームを救ってくれました。また3回戦まで活躍できなかった打者が、一振りで流れを作ってくれました。でもそれも、みんなが4回戦までつないでくれたからこその活躍。みんなに感謝。大黒柱頼みのチームはダメです。誰かダメなら誰かが助ける。日替わりヒーローはウチらしくて良いです。

それと影のヒーローは、お店から超特急で駆けつけ、シートノック開始のギリギリ2分前に新品のノックバットを届けてくださったラッキースポーツの鈴木さんです。あと、急きょ普段と違う長さのバットで普通にノックを打ったぼくの技術も多少評価されていいかと思います。バット係、ノックバット忘れやがってシバクゾ!

まぁ、大会中に起きることはすべて想定内です。

大会前ケガしていた数名も、4試合すべて出られています。出場に向け治療してくださる先生に本当に感謝です。疲労がまったくないわけではないけれど、こんな時間を味わえるのももう16チームだけ。1年間この期間のためだけにやってきたんだから、幸せな疲れです。

さぁ今日も準備。やるだけやって、明日も試合になったら思いっ切り!


7月19日 3回戦 桐蔭学園戦

みんなでつかんだ大きな1勝。でも、登らないといけない階段をきちんと登ったというだけの普通の1勝。それ以上でもそれ以下でもない。まだ3合目まで登っただけ。ウチは最初から8合目を目指してやっている。だから次は4合目を目指すだけ。

登山の途中に一瞬でも満足感を持ったら、そこで終わり。ここからは、友達も、先生も、地元も、メディアも、場合によっては親だって、後ろを振り向かせようとしたり、一瞬でも過去に浸らせようとしたりしてくる者は全員、敵(言い方きつくてすみません。でも事実)。嬉しかったのは、試合終了のスタンドへの挨拶を終えると選手たちが誰からともなく「はい終わり、終わり」「次、次!」という声。ちょっと頼もしくなってきたな!


試合後、球場の外ではたくさんのOBの方がすごく喜んでくれていました。初代監督の大津監督が桐蔭学園出身で、桐蔭に勝ちたいというのは当時の方々から続く何十年分の積年の思いだったそうです。自分たちの勝ちがそういう喜びにつながるのはとても嬉しいことでした。平日にたくさんの応援ありがとうございました。

でも、選手たちはそういうことは一切考えず、一所懸命に相手投手、相手野手と戦っただけでした。大津監督もそれでいいと言ってくださるはずです。

私立?公立?甲子園行ってる?プロ注目?部員100人?何年ぶり?ベスト○○?○○のために?くだらない。

“勝負に付加価値はつけない。”

大師に来てからずっとやってきた信念です。次もそう、ずっとそう。ただシンプルに野球をやる。長所も短所もある人間同士の勝負の「今」に、全力で臨む。次も一戦必勝あるのみ。いつも通り、準備しよう。


7月16日 2回戦 菅戦

夏はしんどい、しんどい。試合展開なんて、本当に自分たちの都合通りになんていかない。でも、勝つことがすべて。また明日があること、それがすべて。

試合後「さすがの1点差勝利」という言葉を恩師からいただきました。そういう風に見られているのか〜、と思って思い起こしてみると、夏の大会ここ4年間で1点差試合が7試合ある(6勝1敗。悪くはない)。もうこれがチームカラーなのかな。まぁなんでもいいや〜。

1回戦活躍した選手がミスしてしまったり、1回戦イマイチだった選手が活躍してくれました。それでいい。前半ダメなら後半に仕事する。1回戦ダメなら2回戦活躍する。大会とはそういうもの。だから2回戦のミスは3回戦取り返せばいい。レギュラーは、1年間の信頼の貯金で試合に出ている。一喜一憂せず、「1試合通して」「大会を通して」トータルでプラスになる仕事をすればいい。

また2日もらいました。トレーニング、技術のメンテナンス、回復、頭の整理。勝負事は、準備が9割。最善の準備をして、3回戦へ。

余談ですが、昨日はサッカー部も県大会の初戦を突破しました。2年前に新しい先生が来てから、とても頑張っているのを隣で見ています。それまでのぼくは、野球部だけでもしっかりやろう…というあまりよくない考えをしていましたが、サッカー部が生まれ変わってから、同じグラウンド部活として一緒に頑張るいい仲間関係でいられています。こうやって少しずつ学校が変わっていくといいなと思います。2つの部が同じ日に勝って、学校にとって良い日となったことが嬉しいです。次もお互い頑張ろう!


7月10日 1回戦 藤沢西戦

夏の初戦らしい、普段出ないようなミスも出る試合。苦しさは想像以上でした。

でも、日々のオープン戦がタフだったから、ずっと空気は前向きでした。1年間、打ち合いもやってきた。仕掛け合いもやってきた。守り合いもやってきた。最終回1点差の試合だって、何度もやってきた。接戦上等、劣勢上等。

最後は執念。一歩目で両足をつりながらも何とか打球まで追って拾って投げて3塁打に止めたセンター(そのプレーで交代)。そのランナーを絶対返すまいと、強襲のゴロを体で止めて何とか送球してアウトにしてから倒れたサード(試合後病院行き)。この2つのプレーがなければ同点でした。そして最後はぼくの投手交代のサインを「まだいける」と制止し、キャッチャーの決断で続投させた投手が意地の連続奪三振。選手がぼくを超えた試合でした。

1点差負けの春。

1点差勝ちの昨日。

この1点のためだけにやってきた。この1点が、3カ月自分たちと向き合ってきた結晶。この試合終了が春の自分たちとの決別であり、この試合終了がこのチーム本当の開幕です。さぁ、ここから駆け上がるぞ。先を見ず、一段ずつ。

最後に書き残しておきたいのは、藤沢西高校さんのことです。素晴らしいチームでした。スタンドの応援が乗り移ったような最終回5連打の執念。アウトになれない場面で一人も打ち損じなく強振してくる集中力。最後、1点差無死3塁からの攻防は本当に紙一重でしたが、この先ずっと忘れることのない試合となりました。最後の場面はルールに則った判定となりましたが、いろんな思いをすべて押し殺して整列をしにベンチを出てきた選手たちの潔い姿に、込み上げるものがありました。対戦相手に対してこんな気持ちになったことは初めてです。本当に素晴らしいチームでした。ありがとうございました。


7月5日 心ある相手

最後は5日間で4試合。

それぞれに思い入れのあるチーム。タフな日程だったけど、すべて「心」のある試合だから全試合楽しかったです。この1年間いろんなチームに成長させてもらってきたんだなと実感できる、最後に相応しいスケジュールでした。大師とやるといつも公式戦みたいになる、熱くなってしまう、と試合後に言っていただけることがあります。こういう試合こそが成長の源だと思うし、こういう関係を築いていただけることに感謝、感謝です。

最後は連勝で全オープン戦終了。このチームの戦い方が見えてきた、という勝ち方。ようやく3年生のチームになった。春のおれたちは、もういない。

明日はテスト最終日。こっから、一気!

その前に、テストの採点しないと。。。


7月1日 勉強になった

今日は楽しみにしていた大学とのオープン戦。感じることがとても多かったです。

一人ひとりの挨拶が自然体でとても気持ちよかったり、5回のグラウンド整備を率先してくれたり、死球にも大人の対応してくれたり、試合後には高校生の質問に丁寧に応えてくれました。上級生ほど人間性が高いもの、という考えをそのまま体現しているチームだと思います。その上、野球もとても勉強になる。試合中の言葉かけが大人。ワンプレーに対してベンチで学生同士が議論をしている。大学生だからと横柄にふるまうのではなく、人に、野球に誠実。学校に来てから帰るまで、ずっと何かを感じさせてくださる尊敬すべきチームです。いい一日をありがとうございました。

チームはラストスパート、それぞれにカラーのある素晴らしいチームとオープン戦をさせていただいています。それだけに、なかなか9イニング思い通りにはいかない。でもこのもがきだけが、当たり前のレベルを上げてくれる唯一のものだと考えています。140キロくらいまでは打てるようになってきた。格上相手に自分の通用する投球スタイルは何かわかるようになってきた。ベンチ内の自分の役割も明確になってきた。

明日は走塁・攻撃のチームだ。かき回されない準備をしよう。いろんなタイプのチームとやる。すべては夏を簡単にするため。


6月20日 最後まで

強化練習も第3クール。ここへ来て、伸びてくる選手が出てきました。

新チーム組は、コーチ陣がよく鍛えてくれています。中でも1年生のイキがいい。次のレギュラーを狙っている感じがするし、よく練習しています。朝練や居残り練では3年生に弟子入りしているような1年生もチラホラ。いい光景です。その影響で2年生も焦っている。新チームになってからではなく、もう焦っている、もう競争している。新チーム戦も毎試合オーダーが違っているようです。例年以上に秋が楽しみです。

メンバー候補組の方は、1か月前ベンチに入れたい選手が20人いないという話から始まり、今は入れたい選手が20人を超えてきました。やることを決めて存在価値を高めてきた3年生、1試合1試合反省し実力をつけてきた2年生、心の弱さを露呈し始めた2年生、怖い者知らずの1年生。最後は、勝負強い人間は誰か、ウチらしい戦い方に必要な人間は誰か、チーム全員の思いを込めて勝負を託せる人間は誰か、それが人生を分けると思います。


6月19日 執念

”劣勢・接戦で、バット一本、グラブ一つ、右腕一本で流れを持ってくる選手”。これを今年の強化練習の課題としています。

そんな中、日曜は夏合宿等でも毎年お世話になっている長野西との試合でした。

7回まで0−4。内容も終始押されっぱなしの苦しい試合でしたが、ファーストの球際の執念や外野のバックホーム、バッテリーの配球の工夫で、何とか1イニング1失点までの細切れにしのぎました。ベンチも2ヵ月間、空気、流れにこだわって取り組んできた成果か、劣勢でも戦う空気を作り続けられました。8回、やっときたチャンスで何とか3点返し1点差に。9回表は前日に覇気のない投球で大目玉を喰らった投手が気迫のリリーフで三者凡退で流れを持ってきました。

9回裏は、前日に流れを変えられずラストチャンスを言い渡されていた選手が三塁打、その後は2ストライクからの代打が一振りで仕留めて同点に追いつきました。その後は1死満塁までいくも、相手内野の意地の守備、バッテリーの執念の前に4−4引き分けに終わりました。特に100球以上投げた9イニング目の2死満塁、打者4番の場面で、外角低めに10球以上連続でベストボールを投げ込んできた相手投手の集中力には脱帽でした。しびれた。

長野西との試合はなぜか毎年、能力差や普通の試合運びを超えた特別なものになります。

大槻監督とは一年中、電話でチームのことを相談させてもらっています。話を聞くところ、長野西も今年1年間チーム作りに苦しんでいたように感じていました。でも選手たちの冬、春の一生懸命の成果でしょう、夏前にして個の能力もベンチの雰囲気も素晴らしいチームになっていました。

そんな一年間もがいてきたチームに対して、ウチももがき返した。

また一つ、忘れられない試合になりました。


6月14日 今週は

楽しみな試合が目白押し。

まず今日、勝つぞ!


6月8日 いい脇役だった

昨日は体育祭でした。野球部は、召集、審判、用具、得点、ヘルメットメガネのラジオ体操から閉会宣言までよく仕事をしていました。ウチは上級生こそ仕事をする、を体現してくれた3年生の姿は嬉しいものでした。今年はサッカー部やハンド部もとてもよく働いていました。学校を良くしていこうとする仲間が増えてきたのも嬉しいことです。体育祭自体も、年々良いものになってきています。特に応援団の生徒たちは2ヶ月の練習の成果を目一杯発揮し、いい表情をしていました。でもそれは、部活動生徒たちのスムースな運営あってこそ。

名脇役をできずして、主役になる資格なし。そういう意味では資格、あるよ。我々が主役になる夏は、もうすぐ。


6月1日 思い

選手のノートから。

“今日は夏の大会の最終メンバー候補の23人が発表された。こっからもう1回、戦いが始まる。気持ちを切らした者が負ける世界。自分に何が求められているかということに対して、集中的にやっていく。”

“メンバー候補の発表があり、23人の中に入っていた。自分はピンチで抑えるリリーフが求められて、入っていると考えた。試合で使えるかどうかが求められている。課題はいろんなマウンドへの対応、クイックでの変化球、変化球3球で仕留める制球力。とにかく変化球の精度を上げる。野球部全員の人生を背負う立場。全員の人生のために1点を守る責任と自覚を持つ。”

“自分は力足らずで外れることとなった。これから選手として試合に出ることはないが最後まで選手としてやるか、裏方としてチームに貢献するか、道は二つある。後悔のない道を選びたいが、今自分がどうしたいのか、本心が見えてこない。悩み続けるしか今はできない。”


5月22日 お別れ

先週は職場の歓送迎会がありました。今年3月には、二つの別れがありました。

一人は、野球部のホームページを作って運営していただいていた情報科の倉富先生です。立ち上げ時には校務の忙しい中、何度も学校に起案を通してくださりました。また立ち上げ後も、大会中は毎日学校に残って更新してくださったり、細かい要望も全部反映してくださりました。いつも野球部の活動や試合結果を気にしてくださる、心ある先生でした。

久しぶりにホームページを立ち上げた頃の内容を見返してみると、改めてこのホームページとともに野球部が成長してきたのだと感慨深い気持ちになりました。もうパソコンに詳しい顧問は一人もいませんが、できる範囲で引き継ぎ、継承していきたいと思っています。ありがとうございました。

もう一人は、トレーナーの榎坂さんです。4月から川崎から遠い場所へ転職されることを機に、大師高校でのトレーナーとしての契約は終了となりました。

野球が専門ではなかったからこそ、謙虚に貪欲に勉強してくださる方でした。選手のことで長電話したり、新しい練習方法を編み出したり、時には選手を奮起させるために役割分担して叱咤激励したり、一緒に「大師流」を作ってきた自負があります。ケガ人が久しぶりに試合に出られたとき、初めてピッチャーが140キロを超えたとき、大学で続けたいという選手が出てきたとき、一緒に喜んだいろんな思い出が浮かび上がります。

4月某日には歴代のケガ人達が集まって食事会を開き、感謝の意を伝えました。みんな、榎坂さんがいなければ大会に出られず高校野球を全うできなかった選手ばかりです。大学で続ける選手からのビデオメッセージなどもあり、心ある会となりました。

ぼくにとっては初期メンバーといえる、一緒に頑張ってきた方々の異動。かなり寂しいものがあります。でも気づけば5年目。今の恵まれたスタッフとも、いつまでも一緒にできる訳ではありません。一年一年が勝負。今のスタッフでいい思いをしたい、勝って喜びを共有したい。”いるうちに”。改めて強く思いました。


5月15日 富山遠征

恒例の1泊3日車中泊遠征、選手にとっては大変有意義なものとなりました。

まずは砺波工業の村井先生に大変お世話になったことを一番に記しておきたいと思います。直前のスケジュール変更に加え、前日、当日も雨が予想される中、1試合でも多くできるよう対戦相手や会場をギリギリまで工面していただきました。おかげさまで2日とも試合をすることができました。本当にありがとうございました。

試合の方は、体格がよく振れている相手打線に対して、ディフェンスが頑張ってくれたと思います。配球、ポジショニングの意思疎通を始め、9人が能動的に動けるようになってきたように感じます。何より1週間前から「これとこれを富山ではやる」とみんなで決めてから遠征に入ったことがよかったです。「せっかく来たのだからこれだけはやるぞ」というのが伝わってきました。

一方、スタメン以外はほぼ見どころなし。メンバー選考も近づいていますが、今回の遠征では決め手なし。夏のメンバーは消去法では選びません。争いは、まだ続く。

今年は保護者が十数名も泊まりに来られ、にぎやかな遠征となりました。長旅、運転お疲れさまでした。この遠征も気づけば4年目、勝手がわかってきたので、どこでホタルイカを買う、どこのSAで夕飯をとるなども頭に入るようになりました。と言っても部長任せですが。

帰りは7時間、帰宅が24時頃になってしまった選手もいましたが、月曜遅刻がいなかったので良しです。ぼくも2コマ授業しました。ね、眠い。。。


5月12日 今日から遠征

今年ももうこの時期か、本当に早いもんです。

環境の変化の中、何かをつかんで神奈川に帰ってくる選手が出てくることを期待します。天気、頼むよ〜。


5月8日 どこも一緒

今は、今年一番しんどい時期かな?毎週応援に来てくださる保護者も大丈夫か?とヤキモキしているのではないかと思います。でもスタッフはいつも「最後」を見ている。最後にどうなっているか、そのための今。信じて待っていてもらいたいと思います。

ここのところ、同世代の30代くらいの監督さんから電話がかかってきたり、かけたりという機会が多くありました。皆、春負けて課題に直面して、自分のチームのことで悩んでいる。でもありがたいことに、愚痴や文句を言う監督さんはおらず、皆さん自分のせいで、自分が変わらないと、と考える方ばかりです。同じ神奈川で戦いながらも、必要なときに相談に乗ってくれる同志のような存在がいることをありがたく思います。

こういう時期は特に、よそのチームがよく見えてしまうもの。でも実際は、うまくいっているチームなんてどこにもない。どこも頑張っている。ウチも頑張る。

2、3年生たちも、なんで今の状態かは、みんなわかっています。先の見えない不安ではなく、何が足りないからこうなっているかはわかっています。だからこそ、もどかしい。でも何人か、苦しみの中からここを乗り越えようとしている。早く一皮むけて、チームを変えろ!


4月30日 ツルボケだったかも

今回のことでいろいろと考え、初めてノーサインで試合をしてみています。ノーサインで取り組むチームはこれまでも知っていましたが、丸投げで放任なイメージを勝手に抱いていたぼくのアンテナには引っかかりませんでした。しかし今回、やってみるとそうではありませんでした(大発見)。

実際は今まで以上に緊張感があります。相手の表情を見る、相手ベンチの指示を聞く、カウントを考える、相手チームの傾向を読む、流れ・空気を読む。その中で、タイミングよく一番確率の高い作戦を決断する。目、頭、心がフル活用されています。ベンチでの会話も、「なんでそのタイミングなんだよ」「なんで走んないの」「なんで終盤この点差でこの守備位置なの」「それ技術のミスじゃなくて準備のミスだろ」と、点の取り方のイメージの共有や、プレーの根拠の確認のものが増えています。

そしてぼくはというと、ベンチの立ち位置が変わりました。自然とベンチの真ん中後ろくらいに位置取るようになりました。選手たちが何を話しているのか、何を考えているのかがよく見えるからです。

ちなみに、練習メニューも立てさせています。といっても何でもいいわけではないので、何度も何度もやり直し。メニューの目的は?メニューの並べ方の意図は?なぜこのメンバーの組み合わせ?なぜこの曜日にこのトレーニング?1週間の天気予報は?

もう十年前、初任のときの尊敬する校長先生から「ツルボケ」という言葉を教わったことがあります。農業用語で、肥料のやりすぎから葉や茎ばかり成長して、大事な実が小さいまま成長しないことを言い、過保護・過干渉な環境では植物は自分の力で成長しなくなる、という意味だったと記憶しています。

ぼくは基本的には「見る」「待つ」が苦手な性分で、短所だと自覚しています。待てない。すぐ成果を求める。先回り先回りすることで、自ら考えよう、強くなろうという生命力を奪ってしまっていたのではないか。教育とは盆栽である(キクとマツ)とは、うまいこと言ったものです。

とにもかくにも、チームには今までとは違う空気が少しずつですが流れ始めています。これが夏につながることを信じて。


4月20日 変わりたいのはわかる

泣くほどの思いがあるなら、なぜボロボロになるまで頑張れないんだ。
怒るほどの思いがあるなら、なぜ貫き通せないんだ。
違うという思いがあるなら、なぜ止められないんだ。

気持ちは痛いほどわかった。でも、おれから見ればまだ中途半端だぜ。

今日がこのチーム、最後のスタート。


4月19日 弱さがわかった

選手ミーティングに参加。3時間。

勝てない理由が、よ〜くわかった。ここ数日なんで負けたのかという思いでモヤモヤしていましたが、このミーティングの途中あたりからスーッと、あっ、こら勝てる訳ないわと思えて急にスッキリしました。この人間集団で勝とうと思っていた方が間違っていました。

自分の意見言いっ放し、話題の軌道修正をしない、合意をとらない、少数者の声を聞かない、沈黙を破らない、つまりは、空気を変えない、変える勇気がない。普段から空気のままに生きているから、試合でも流れのままになる。

表面上明るく、仲の良さそうに見える学年の中に潜む、究極の依存、劣等感を感じました。だから何もかもが、「ごっこ」になる。ミーティングごっこ、友だちごっこ、野球ごっこ。

最後、ミーティングの結論は良かった。でも、所詮はミーティング。

夏までの課題は明らかになりました。「たった3カ月で人間が変わる訳がない」という言説との、3年生15人の戦いです。もう今さら何か教えようとかいう気は湧いてきません。「守」の時期は終わりました。自立できなければ、その先に待つのは頼りがいのない選手たちが流れのままに負ける敗戦がもう一回夏にあるのみです。


4月17日 2回戦 上溝南戦

負けました。相手の方がいい野球をやっていました。相手の方がいいチームでした。ウチは13安打4点、相手は4安打5点。細かいプレーは割愛しますが、野球の力ではなく、人間の力で負けました。本当にショックです。打つ、投げるの力は冬を通して伸びたと思います。でも、負けました。

この学年は、残り3カ月、同じように野球の練習だけやっても絶対勝てない。それだけはわかった春。

でも、どうすればいいかは見えない。どんな取り組みをさせても、それは全部パフォーマンス。心に届かなければ意味はない。心が変わらなければ意味はない。


4月14日 明日は

自分だったらあの状況であんなこと言えたかな?いや、言えないな。すごいと思った。

明日だけは、彼のために勝たないといけない。頼り切りじゃダメだ。みんなで勝つ。


4月13日 雨をプラスに

土日ともに雨でした。会場校として、選手たちはグラウンド整備を2日で10時間以上、頑張ってくれました。自分たちの試合の中止が決定してからも水抜き、砂入れ等をし、何とか第2試合をしてもらえたことはとても良いことでした。

試合ができないのは肩透かしでしたが、おかげでまた1週間もらえました。3・4回戦に向けて入れていた球場練習も今週することができ、意味ある準備はできていると思っています。球場勘もだいぶついてきました。

まだ2日ある。「できる」を増やして土曜日へ。


4月12日 あえて

ウチは勝つためのチームだから、大会期はどうしてもメンバー中心の練習になる。そしてレギュラーのコンディションに目がいく。だからこそ、あえてレギュラー以外に問いたいことがある。

夏のベンチ入りに向けた、または秋の大会に向けた、個人としての今日の充実度は何%だったのか。

この春の大会で使われることは、現実的にまずない。今やらないといけないことは、例えば振り込むこと。でもバッティングメンバーに入っていない者は全体メニューの中では1球も打っていない。体を鍛えることが必要な者もいる。でも体も大して疲れずに終わっている。で、一日終えていいのか。体も技術も足りないから今の立ち位置にいる。ならば今はシーズンオフのような気持ちで過ごさないといけないのではないか。今、コンディショニングなんてどうでもいい。ケガするくらいやればいい。

大会中は、チームとして気持ちは高揚して「全体として」雰囲気良く終わることも多い。でもそれでやった気になって、実は「個人」としては何の成長も達成感もなく一日を終えていることはこの時期よくある。練習メニューを補完し、自分の一日を後悔ないものにするのは、自分。虎視眈々と狙っているやつが、一流。大会が終わってからスイッチが入るやつは、三流。


4月5日 好きな期間

地区予選から県大会の期間はとても貴重です。

オープン戦でできないことがいっぱい出てくる中、それも全部は克服できない中、課題を明確に絞ってその代わりそれは絶対できるようにする。60点だったテスト、再試まで10日間しかないけど次は絶対80点を取るために必死で!というイメージでしょうか。今は各リーダーが出した案をもとに作った「県大会までにやることリスト」を一日一日つぶしています。

人間は有期限だからやる。だから自分で期限を設けられる人間が強いという話をよくしますが、この期間だけはスケジュールがチーム全員に期限を設けてくれる。この期間はチームですごくうまくなる。

今週勝てばまた1週間もらえる。その期間がすごく楽しい。その期間を得るためにも勝ちたい。


4月1日 別にいいけど

数年ぶりに会った先生たちとの会話。

「最近野球調子いいらしいね。16くらいまでいけたらいいね。」
「うーん、優勝したいと思ってるんですけどね。」
「優勝?ハハハ、無理無理。まぁ頑張りなよ。」

まぁその人たち自体、大して勝っていない中途半端な人たちなんだけど、相変わらずな人たちだなぁとだけ思ってサヨナラしました。やっぱり合わないわ。


3月22日 恩義

駆け出しの頃にお世話になった恩は、忘れないようにしたい。前任校が部員10人くらいでやっていたときや、大師に着任したばかりで全然力がなかったときに、明らかに格下の自分たちと付き合ってくださったチーム(監督さん)が何チームもある。なぜあのときの自分たちがチャンスをもらえたのかはわからないけれど、そういうときは試合の1週間前から緊張し、相手に失礼のないように、相手にとっても何か一つくらいはプラスになるように、そして何より「またやろう」と言ってもらえるように、選手と一緒に絶対勝つんだという気持ちで1試合に臨んでいた。何とか食らいついて接戦に持ち込み「また来年もやろうよ」と言ってもらえたときは本当に嬉しくて、部長先生と一緒に喜んだものである。そのときそのときの部員たちの頑張りの積み重ねで今の交友関係がある。

物事には順番がある。どんな指導者も異動すれば軌道に乗るまではしばらくは時間がかかる。今年も、何名かの先生が新しい学校に異動される。恩義を忘れない人間でありたい。またやりましょう!


3月13日 勉強になった

日曜日は、対照的?なチームカラーのチームとの面白い試合でした。

能動的、自立的、淡々。試合をしていて、何と表現していいかわからない不思議な感覚でした。試合中、普段は相手の監督と戦う感覚になることも多いのですが、昨日は一人ずつの打者やバッテリーの脳みそと戦っているという感覚になりました。相手監督の指示を徹底されるだけならこちらの対策もしやすいですが、9人それぞれに意思があるとやりづらい。勉強になりました。

ウチは、今は守破離の守の時期と言い聞かしているので、対照的な雰囲気だったと思います。しかしスコアは引き分けという、何だか示唆的な試合でした。自分に足りないものを見せていただけた刺激的な一日になりました。

帰りのバスミーティングが良くなっています。とにかく過程、過程、根拠、根拠、評価、評価。ウチはウチなりの自立度が上がってきているとも実感します。投手も野手も決め手なし。地区予選まで一日一日、いい競争を。


3月6日 どちらが勝ち残るか

紅白戦が始まっています。また、今週からいよいよオープン戦が開幕します。練習チャンピオンと、試合に使える選手の差が見えてくるところ。

「走攻守の能力」と「試合する能力」はまったくの別物という言葉をいただいたことがあります。練習では見栄えがいいのに試合でダメだなぁという選手と、練習での派手さはないけど試合で使えるなぁ(でもやはり力はイマイチ)という選手。どちらが足りないものを埋めて勝ち残ってくるのか。楽しみです。


3月1日 卒業おめでとう

日曜日は、三年生を送る会でした。開始冒頭、齋藤さんサプライズの超大作DVDに感動しました。また3年生17人それぞれが清々しい表情でスピーチする姿が印象的でした。終わってしまえば、あのとき最大の関心事だった上手いとか下手とかレギュラーとかそうでないとか、そんなことは小さなことです。それよりも、あきらめずに、辞めずに、最後までやり切ることに勝る価値はないと、前に立って堂々と話す彼らを見て思いました。

その翌日の選手のノートから。

“三年生の話を聞いて、最高の仲間に出会えたと言っていたが、最後までやり遂げたからこそ、そう言い合える。部活を辞めるなどと思うことが、本当におかしなことだとわかる。来年のこの時期、今の2年は笑って過ごせるか、悔いが残るか、その時の自分を作るのは今の自分だなと思った。一つ一つの時間を大事にしていきたい。”

“三年生のスピーチでは「後悔を少なくしてほしい」という言葉が出てきた。誰でも後悔はするけど、それをどれだけ小さくすることができるか。いつも先生が練習後に「今日やり残したことはないか?」と言うが、終わった時の後悔を小さくするには、一日一日を後悔のないものにしていくしかない。だから現役に大切なのは“今”で、引退してから気がついても意味がない。一日を全力でやり切って、自分はレギュラーをとってみせる。“

“来年自分たちは、どんなに頑張っても、どんなに楽をしても、最後までやればあの場には立てる。どの道立つなら、楽してあそこに立つ意味はないと思った。嬉しくないだろうし、達成感も感じられないと思った。どんなことも最後まで手を抜かず辛い残り半年間を過ごすことができれば、その後に待っているものはそれだけ大きいと思う。今は辛いことが多いし、笑えない。だけど○○さんも言っていたが、引退したらどんなに辛かったことでも笑い話になると聞いて、笑い話になるようなことが多いほど充実した現役時代を送れたということだと思う。だから今、楽な道を選ぶなんて選択肢はないと思った。”

“もう自分達の代も終わりが見えてきて、野球をこんなに真剣にやるのも最後かもしれない。今を大切に、一日を大切にやっていきたいと思った。「甲子園」というワードがこのグラウンドに毎日あるようにしたい。”

それぞれに受け止めたものがあります。こうやって一生懸命の文化が続いていきます。卒業おめでとう。


2月21日 いい日

甲子園を知る先生の指導は、本当に面白い。

ウチはこういう練習をしてなかったから、こういう動きにならなかったんだ。コーチ共々、そんな発見の嵐でした。教えていただくメニューごとにうまくなっていく。内野、外野、投手、打撃とうまくなる秘訣が盛りだくさん。あれから2日経ちましたが、とったメモはまだ消化し切れていません。

嬉しかったのは「前回よりかなり良くなったね」という言葉をいただいたことです。1回教えていただいて終わりではなく、その意味がわかるようにできるまでやろうと、数か月ずっと継続して取り組んでいました。選手も、頑張った甲斐があったと報われた気持ちになったようです。

ただこの日、一番心に残ったのは技術指導ではありませんでした。ピッチャーを見ていただく時間、ぼくは時間がもったいないので、主力だけ数人見てもらえればと考えていました。しかし先生は、エース候補から力の足りない選手まで、一人ずつ順番に全員を指導してくださったのです。心ある時間に感動しました。

でもそれには裏もあって、その選手は呼ばれていないのに勝手にブルペンに来て投げ始めて質問し始めたのです。この前向きさがなければこの時間もなかった。この人間的成長も、嬉しい場面でした。自分でつかんだ、一生忘れられない時間となったはずです。

本当に密度の濃い一日となりました。「言いたいこと言いに来ただけだから」と昼食だけで来ていただいたことも忘れぬよう付言しておきたいと思います。なぜここまでしていただけるのか、感謝以外の何もありません。春、夏の結果で先生にいい報告をしたいと選手のノートに書いていました。ぼくも心からそう思います。


2月17日 早く試合したい

けっこう打てるようになってきている気がする。ツボ、内角、外角、高め、変化球。ちょっとずつミートカーソル(パワプロ)が大きくなってきたイメージ。

でも所詮は練習だから。過信は禁物!さらに精進。

とはいえ、試合での自信は1つも増やせないシーズンオフ。増やせるのは、春に戦うときの引き出しのみ。できなかったことができるようになってきたという実感と春の自分への期待感が、冬のやりがい。


1月30日 激変

この2週間、チームは大きな変化を遂げました。

負けたくないと思える存在は、自分たちを高めてくれます。

ありがとう。


1月25日 逃げるな

先週は「読書」についてミーティングしました。その後の選手のノートから。

「通院の帰りに本屋に立ち寄った。いろいろなスポーツの本があり、タメになりそうだと思った。本屋という空間にいるだけでワクワクした。本屋にはそういった力があるのだとわかり、楽しかった。」

「携帯のアプリでニュースを取ることにした。今までニュースなんてあまり見てなかったのですが、よく見てみると面白いと思えることがいっぱいあった。」

人間の成長を止める大きな要素に「限定」があると思いますが、ウチは入学時に「勉強が苦手だから」「自分はバカだから」という発言をしたり発想をしてしまっている選手が比較的多いように感じます。そんな風に思ってしまう15歳を輩出する社会のせいでもあるので一概に選手のせいではありませんが、悲しいことではあります。

いわゆるお勉強が苦手な連中の特徴に、とかく同レベル、自分より低いレベルの連中と群れて安心感を得たがる、あるいは「あいつらは違う人種」とレッテルを貼ることで自分を守りたがる文化があります。知らないと恥ずかしいと思い調べる、知っているフリして何とかもがく、いい意味で見栄や虚勢を張るという文化が薄いと感じます。

自分を限定したりレッテルを貼ってしまえば楽。でも気づけば別世界の人間になってしまうのにそう時間はかからない。大人になって「こいつ、物知らないな」と思われたら、その時点で本気で付き合ってもらえなくなる。付き合える人間の幅が狭まる。結局、自分の人生がつまらないものになる。

ウチの野球部は、学びからのリタイヤした者の学び直しの場、もう一度人生の軌道に乗り直す場でもあってほしい。「自分はこんなもの」と限定して小さくまとまるなんて、産んでくれた親に申し訳ないと思わないか?身の丈に合った、なんて発想から面白いことは生まれない。数年前のOBには、偏差値10以上乗り越えて大学入試を突破し頑張っている者や、就職してから頑張って資格取得して出世している者だっているんだぜ。


1月15日 日課

地道さに欠ける今年のチームには、シーズンオフに日課を課しています。天候、体調、感情、何より雰囲気に流されず、自分で決めたことをやるという意志の強さが、オフ明けに少しでも上がっていてくれればという思いです。

選手が決めたことは様々ですが、目的意識の高い選手ほど意味ある課題を設定できているように思います。チームの中心にならないといけない選手が「毎日全員と話すこと」を日課にしたり、体幹がグニャグニャと言われている選手が毎日「腹筋」をしたり、あとは打撃力だけだと言われている選手が「スイング」を日課にしたり、昨秋からキャッチャーをしている選手が「配球の紙を毎日見ること」を日課にしたり、人より努力が足りないと言われている選手が「朝練」を日課にしたり。これを通して「おれは春こうなっていたいんだ!」というのがヒシヒシと伝わってきます。そしてカレンダーに記入する○が続いています。目的意識の低い選手の日課は、大抵とりあえずの掃除ですね。

ちなみにぼくも裏でこっそりやっており、日課はノートを毎日書くことです。大師に赴任してから八木先生に感銘を受けて書き始めたノートも今では10冊近くになりました。途中、職員室の同僚に影響を受け、個人カルテのようにしたこともありました。いずれにせよこの数年、メモとともにここまできた自負があります。が、最近は忙しさにかまけて、書きたいときに書く程度になっていました。もう一度「毎日」することで自分を律して、毎晩チームのことを考え何かを見つけてみたいと思います。


1月6日 変化

あけましておめでとうございます。チームは6日間のオフを挟んでおりました。初詣の願掛けは「2年生が大師に来てよかったと思って引退できますよ〜に」です。ここ数年、ずっと同じです。ちなみにおみくじは大吉でした。

オフ明け久々に学校に行くと、秋レギュラーでなかった2年生たちが朝から練習していました。初日のトレーニングも2年生がよく引っ張っていて、年末年始もしっかり動いていたことがわかりました。休み中のノートも例年以上によく書いていました。後のない立場、最後の半年に懸ける思いは十分に伝わってきました。

新年からは練習前に毎日2時間近くミーティングをしています。意識の高い集団になるために。心一つに戦うために。

幹部や各リーダーも一新しました。頑張っている人間、成長している人間にチームを任せたい。すべての人選には意味と期待を込めています。意気に感じて、自分の任された仕事を一「所」懸命やろうとしてくれています。ポイントポイントに核ができ始め、ようやくチームが回り出しました。

練習は常に連帯責任で行っています。移動が遅い、最後までやらない、返事が小さい、など一人の粗相があれば、その場で全員罰走。10周以上走っている日もあります。野球は自分のミスでチームメイトを負けさせる。チームメイトのミスで自分が負ける。人のことに真剣に、人のために真剣になれない軍団が勝てる訳がない。最近は怒り、喜びなど感情の入った言葉、名前入りの言葉が飛び交うようになってきました。手抜きをした選手を厳しく叱責する姿、理解度の低い下級生を呼んで丁寧に教えてあげる姿が見られます。もう同じミスをしないようにと、チームで起きるすべてのことが「他人事」から「自分事」になってきた気がします。

年末からちょっとずつですが、ストレスがなくなってきました。気分よく練習を終われる日が増えてきました。「監督が厳しいとチームは暗くなる。選手が厳しいとチームは明るくなる。」という上田先生からいただいた言葉の意味が、わかってきた気がします。


12月28日 食事強化&2016年ありがとうございました

先週の土日はシーズンオフ恒例の食事強化でした。

今年は新しい取り組みとして、一日五食で行いました。例年自立を促すため選手が作ったりもするのですが、今年は練習時間確保のため、全部保護者にやってもらうことにしました。朝食から夕食まで入れ替わり立ち替わり、述べ20名以上の保護者の方が調理を手伝ってくださいました。

結果、味はおいしい、量もちょうどいい、時間もピッタリという、文句なしのスケジュールにしていただきました。練習も集中的に行うことができ、とても満足度の高い2日間を過ごすことができました。1日のトータル的にけっこう食べている割にはリバースもほとんどなく、分けて食べる大切さを感じることができました。

食事係の選手たちもチーフ中心によく気を配りよく動き、1日目のミスを2日目には取り返したということで合格点でしょう。食事係に限らず、変わろうとする2年生が出てきました。嬉しいこと、でもまだ半信半疑。でも期待はしている。こうやって、チーム運営の核になれる人間が一人ずつ出てきてほしいです。

2016年もありがとうございました。いい2017年になるよう、まだまだ頑張ります。


12月27日 OB

12月のシーズンオフになると卒業生がちらほらと帰ってきてくれます。

社会人になった卒業生が頑張っているようです。中にはぼくより給料をもらっている19歳も。。。マジかよ。大学へ行ってチャラくなった卒業生は、道だけは踏み外さないように。

また昨年から上で野球を続ける選手が出てきたので、現状報告も兼ねて帰ってきてくれます。試合に出ている者、くすぶっている者、様々ですがそれはぼくにとっては大きな問題ではなく、それぞれの環境で前向きに頑張ってくれていることが何より嬉しいことです。親ってこんな気持ちなんですかね。

話の中で高校時代のことが今生きていますと言われると、あぁよかったという気持ちになります。月並みですが、こういうのがこの仕事のやりがいの一つです。彼らは母校の活躍を楽しみにしているし、現役も彼らの活躍は励みになります。お互い頑張る原動力になり合える関係が一人でも多くいることは、本当に嬉しいことです。

今年も大学で続けてくれる3年生が何人もいます。楽しみです。


12月20日 もっと軍団に

「守破離」という考え方を、前任校で空手の師範を務めている先生に教わり感銘を受けたことがあります。道を究めていく過程を説いたもので、守は、師の教えや型を真似たり忠実に守る段階、破は、自分流を探して違う方法を考えたり型から離れていく段階、離は、師から卒業し独自の新しいものを編み出していく段階だそうです。これを高校野球に置き換え入学や新チームを「守」だとすれば、三年生の夏には「破」の状態つまり「今年の色」で大会に臨めるのが理想だと考えています(「離」は大学野球や仕事など次のステージ)。

新チームからの数ヵ月を振り返ると、「自分たちで考えろ」という言葉をかけてはトンチンカン、チャランポランな答えや行動が返ってくることに苛立つことの繰り返しでした。なぜいつまでもこうなのか。

それは、守を疎かにしたまま、破を求めていたのではないか。ぼくは何を良しとし、何をダメとする人間なのか。思っている以上に、彼らはぼくを知らない。同時にぼくも彼らを知らない。話、説明を疎かにしている自分に気がつきました。

守なくして破なし。先日料理の世界に入った卒業生が挨拶に来てくれましたが、入って一年半の皿洗いを経て、ようやく包丁を持たせてもらえるようになったそうです。自分も大学で論文を書くときは、手取り足取り教えていただき教授の文章表現を真似することから始めたことを思い出します。最後には自立したいから、最後には信頼し任せたいから、最後には色を出したいからこそ、もっと強固な「守」を過ごさないといけないのではないか。もっと濃く厳しいかかわりを。たどり着いた答えです。

今年のチーム、チーム野原とは何かにもがいて一年間終わるのか。それを超えてチーム中島になれるのか。


12月15日 再始動

しばらくグラウンドから距離をとっていました。こんなことするのは大師に来てから初めてです。どんなにうまくいかなかったときも、どんな理由があったときも、この行為自体は「うまくいかないときは投げ出してしまってもいい」ことを伝えてしまう行為だと思っているので絶対にやらなかったのですが。コーチ陣には迷惑をかけました。1年生にも無駄な期間を過ごさせてしまったかもしれないです。申し訳ない。

でも、おかげで何をやるべきか見えてきたものがある。

作り直す。勝ちに相応しい人間、勝ちに相応しいチームにする。心を持って。


12月1日 理解不能

今年のチームは、野球の能力だけでいえばぼくが大師に赴任してからの中ではある方だと思います。

しかし全国に相応しいチームかといえば、そうではない。だから今のチームでたとえ勝っても、たぶんそんなに嬉しくない。やることやれよ。中3の時の自分が選んだチームの方針くらい、守れよ。

「最近の子どもは」っていう言葉は使いたくない。けどそう片付けて思考を放棄してしまえばどんなに楽だろうとも思う。

どうしたらわかってくれるんだろう。難しいです。


11月14日 ホームラン、スチール、140キロ

春までの目標は「スケールの大きな選手」。9月からこのために割り切ってやっています。

ここ2年、仕込みや作戦、駆け引きなどで6ある力を6出し切るための野球に力を入れてきたように思います。勝っても負けても接戦が多かった印象で、多少の力の差は逆転できる試合もありました。ただ負けるときはいつも力負け。この秋もそう。

次の春への思いは一つ、どんなチームとあたっても対等にやり合いたい。一矢報いるとか、隙を狙う的な発想ではなく、普通に、対等にやり合いたい。そのためには、力がほしい。6の力を8、10にしたい。スタメン全員がすごい打球を打ちたい。すごい球を投げたい。

もう一度、体、技術にこだわっています。顧問の先生たちと選手の動きをよ〜く見ていると、なんで打てないのか、なんで足が遅いのか、なんで球が遅いのか、わずかながら違いが見えてくるときがあります。見えたら、それを練習メニューに落とし込んでいく。数年前恩師からいただいた「見学なんて来るな。自分の選手をもっとよく見ろ。」という言葉の意味が、少しわかってきた気がします。

効果は着実に目に見え、10、11月、ヒット数も長打数も増えてきました。最近は打ったことない選手の初ホームランもチラホラ。でも、これが甲子園レベルかと言われれば全然。


11月8日 弱さと向き合う

学年のカラーって本当に毎年違うなぁと実感します。長所と短所は表裏一体ですが、2年前が「勝負っ気(ヤンチャ)」1年前が「真面目(依存)」だとしたら、今年の学年は、「明るい(お調子者)」という感じでしょうか。最初だけ、調子いいときだけ。ムラっ気が多い。

それを長所ととらえるか短所ととらえるか、ぼくの場合は後者です。トーナメントは絶対にチームの弱い部分で負ける訳ですから、良いところを引き出すというよりは、弱いところと向き合って克服していくしかない。弱点を隠して戦い抜けるほど、トーナメントは短くないと思っています。

何年かやっていると、勝ちパターンは見えなくとも、負けパターン(この学年は夏こういう負け方するんだろうな)は既に見えてしまいます。だから今それを伝えておく。お互い人生を懸けているんだから、しなくていい失敗はしたくない。


11月2日 落ち込んでいる時間がムダ

数年前、重度の腰痛の選手がいました。手術とリハビリで、痛みとの闘いの期間がほとんどを占める高校生活でした。走れない、バット振れない、投げられない。できる練習といえばバントくらい。しびれがひどい時は椅子に座りながら、毎日ずっとマシン相手にバント練習を黙々と続けていました。夏の大会でバントの代打としてベンチ入りし、1点差の9回に代打で送りバントを決めた姿を鮮明に記憶しています。

今年、残念ながら夏から秋にかけて骨折や靭帯のケガが数名出てしましたが、ケガ人がよく練習しています。「やれることをやる」という彼の文化が今でも根付いているのだと思っています。

ウチではケガしたからといって手伝いばかりすることを「心までケガ人」と表現します。自分はケガしたからチーム練習に入ってはいけない、手伝いをしないといけないと勘違いしている。入れる練習に入り、入れない練習に入らなければいいだけ。できない部分に固執せず、できる部分を今までの3倍鍛えればいいだけ。復帰でなく復活しろ、ケガしてよかったと思える期間にしろとよく言っています。

先週、3か月ぶりにケガが治った選手が、早速ヒットにノーエラーという結果を残しました。他のケガ人たちがどのように帰ってくるのか、注目しているところです。


10月18日 1年生の週

今週は2年生が修学旅行。平日は1年生のみの練習。週末はご褒美の1年生試合でした。お相手をしていただいた監督さん、選手の方々ありがとうございました。

1年生、毎日よくミーティングするなど自治しようとしていました。4、5人、こんな力を持っていたのかという人間が台頭してきたのが、学年としての収穫です。5日間、臆せずよくスタッフに質問に来たのも良いことでした。しかしこれで2年生が戻ってきて今まで通りに戻るなら意味がない。これくらいの人間力を当たり前にできるか。自立人間、能動的人間が多い学年は強いという観点からは、この学年、甲子園に出るに相応しい雰囲気は「今のところ」、ない。今わかってよかった。来年の新チーム時にこれがわかっていたら、来秋は絶対勝てないから。もう、今からです。

余談ですが、今年の2年生のお土産のセンスは過去最高でした。毎度おなじみのちんすこうと紅いもタルトは禁止令を出しておいたのですが、ぼくは投手陣からシークヮーサーぽん酢、島らっきょう(生)、塩をもらい、おいしくいただきました。100点のセンスでした。最低は内野陣から武藤先生へのタコライスの素、あれはないですね。あれは神奈川のイトーヨーカドーでも買える。しかも同じの4袋。。。


10月8日 今年の新しい試み

この秋の新しい試みとして、9月から課題別トレーニングという時間を週2日作っています。約40人の部員を課題別に5グループに分け、担当の先生も一人ずつつけています。

まだ骨ができていない選手にも一律にウェイトをやらせること、体重90キロある選手にもご飯○合といったノルマを与えること、レギュラークラスとそうでない選手に一律に同じトレーニングノルマを与えること、疑問を感じます。子どもが通うようなスイミングや体操教室では、細かくランク分けされていて階段を登っていくようにレベル別の練習を行っています。もしかして「一体感」の名の下にこんなに一律にやるのって野球だけではないか。メニューを出す側の怠慢?思えばここ数年、シーズンオフはみんなで同じメニューを行い、何人もケガ人を出してしまいました。

すでにスイングスピードが140キロ近くあるのにうまさがなく空振りばかりしている不器用な選手は、筋トレや素振りよりも運動神経やリズム感を上げないと一生打てないのではないか。そこそこ打って捕れるけど鈍足で守備範囲も狭い選手は、足が速くすることに特化した方がチームのプラスになるのではないか。まだ中学生のような体の1年生は、今年は自重でケガなく鍛えて2年生になってからの活躍を目指した方が充実した高校生活になるのではないか。

幸いウチには5人も顧問の先生がいる。いっちょやってみるか。そういう流れです。ちなみにぼくは「スピード・敏捷性グループ」を担当しています。塁間0.2秒縮めてみせます。


10月8日 過日のことですが記しておきたい

9月28日は、我が野球部にとって大変有意義な一日となりました。

一週間くらい前からずっとこの日を楽しみにしていましたが、想像以上に濃い一日となりました。甲子園を知る先生の言葉からは、野球に対する深いこだわりを実感しました。質疑応答では選手のどんな質問にもまるで辞書のように的確に答えていただき、走攻守、心理学や組織論、様々な分野にこだわってやってこられたのだと感銘を受けました。予定時間を大幅にオーバーした、濃密な3時間半でした。最後にいただいた「大師高校に注目しているし期待している」という言葉に応えられる今年のチームでありたいです。翌日の選手のノートは5ページを超えるものもあり、この日のことを書き留めておこうという思いが伝わってきました。

これをこの日限りにするのなら、ただのイベント。いただいた言葉、考え、メニューをチームに生かし続けてこそ、来ていただいた意味につながる。「あの日が甲子園に近づいた一日だった」と後から言えるよう、大事にしていきたいと思います。


10月7日 生きています

だいぶ更新が空いてしまいました。生存確認の連絡も何件かいただきました。生きています。空いた理由は一つ、業務多忙です。ウチの学校の3年生の担任業務は、想像以上にハードでした。教員生活10年目にしてダントツの1位です。夏の大会の終わった夏休みあたりから、就職、進学の面接練習や志望理由書の添削など、進路活動がピークを迎えました。そこに文化祭(わがクラスの出し物は油そば。400食完売。)などが重なり一日一日を回すのにいっぱいいっぱい…という感じでした。その中でも選手たちは目標を持ってグラウンドに出てよく頑張ってくれていて、ぼくも放課後は必ずグラウンドに出るという決め事をして部活動に臨んでいます。ホームページの運営はお仕事ではないので、優先順位は最下位になります。更新する暇があったら5分でもグラウンドで練習を見たい、というのが本音です。そんな2カ月の間に、合宿、地区予選、県大会が終わってしまいました。書いておきたい新チームの頑張りやミスもたくさんありましたが、申し訳ありません。

おかげさまで、すでにウチのクラスは半数以上の生徒たちが進学・就職を決めてくれました。頑張った!あと10数人です。

また時間をつくって更新していきます。


7月29日 3年生最後のミーティング

毎年恒例の最後のミーティングですが、今年のスピーチ、3年生も2年生もなかなかのものでした。みんなよくしゃべれるようになったな。そして、心があるなぁ。

今年はミーティング後に、練習用ユニフォームに着替えて3年生だけで練習をしました。1カ月近く裏方に徹してくれていた3年生がいたので、最後はみんなで野球をやって終わろう、という思いでした。

バッティング、シートノックというシンプルなものでしたが、楽しかったですね。おまえそんなにいい選手だったか?というほど急に動けるようになる選手もいました。プレッシャーがなくなってのびのびプレーできるという、引退パワーですね。あるあるです。ぼくもバッティングピッチャーをしました。まぁまだ、変化球を混ぜれば打たれる気はしないな〜。

清々しい楽しい時間でした。2年半おつかれさま!次は進路をしっかりと。


7月27日 3回戦 湘南戦

序盤から守備も攻撃もチグハグな悪循環となってしまい、苦しい前半となってしまいました。こういう展開もよくあることだと、想定内だと、後半からのリセット、巻き返しを狙いました。エースも逆転を信じて粘り強く投げてくれました。攻撃でも毎回のように走者も出しました。しかし最後まであと一本を出せず、追いつけないまま試合が終わってしまいました。自分たちのシナリオに戻したいのに戻せない、もどかしい気持ちのまま終わってしまいました。それでも選手たちは、9回2死から下級生二人がつないでくれたり、逆転するまで点は取られないと投手が強い気持ちで投げてくれたり、最後まで勝ちを信じて戦ってくれました。

泣くだけ泣いた後、帰りのバスが出発すると、選手たちが試合の反省ミーティングが始めました。もう次の試合はないのにこいつら何やってんだ?と思いながら聞いていました。キャプテン、マネージャー中心に、初回から順にスコアブックをたどって行う反省は、いつも通り1時間以上かかりました。その内容は本当にいつも通り。試合前意識の確認。ワンプレーワンプレーの根拠を確認。結果オーライには非難。わからなかったプレーには議論。ミスには原因追求とどうすべきだったかの確認。ナイスプレーには拍手。

それは、おれたちと同じ失敗をしないでほしいという、この試合をも秋につなげてほしいという、3年生から1、2年生へのメッセージでした。 最後の最後に、ぼくの想像を超える出来事が起こりました。

帰校後、誰からともなくグラウンドでは2年生たちが練習していました。心は、こうやってつながっていくのだと思いました。

いろんな監督さんとお話させていただく機会がありますが、夏負けた後のショックはどなたも例外なく相当なものだそうです。自分もそうです。体中を包む脱力感、虚無感は数日程度ではなくなりません。選手たちを悔し涙で終わらせてしまった自責の念も込み上げてきて、一年間の自分を全否定したくもなります。

それを立ち上がらせてくれるのは、いつも選手です。ありがとう。


7月19日 2回戦 関東学院戦

神奈川で一番遅い開幕となりました。打撃、走塁、守備ともに鍛えられた関東学院さんに常にプレッシャーをかけられる展開でした。安打数もウチの2倍近く打たれました。

苦しい試合となりましたが、守備では球際の執念、攻撃では走者を出したら本塁まで返すという執念、執念の野球で何とか勝つことができました。終わってみれば1、2年生が躍動し、しかしその屋台骨はプレーでもベンチでも3年生が支えている。今年のチームを象徴する試合となりました。

夏に勝ち方もクソもない。オープン戦でいろんな展開の試合をタフに乗り越えてきた。だからこそ、大会が難しいとは感じない。日常が苦しかったから、本番は思い切りやるだけだ。チームには前向きな空気が流れている。接戦上等、最後に1点勝っていればいい。

学校に帰ると、ガシャンガシャンというウェイトトレーニングの音。グラウンドではカキンカキンという打撃練習の音。次戦の土のグラウンドに備えた内野ノックの音。大会中、まだまだ強くなる。強くなるために、次の試合までの過ごし方に全精力を懸ける。


7月11日 吹っ切れた

6月7月、いいチームとやらせていただく中でわかったこと。ウチより振れるチームばっかりだ。ウチより球速いピッチャーばっかりだ。ウチは力はない!

だからこそ泥臭く、だからこそ勝ち気で。最後に1点勝っていればいいんだろ。そんな野球でいくしかない。

腹が決まれば、チームも明るい。開幕しましたが、幸い今年は2回戦から。まだ練習、まだ成長!


6月27日 メンバーを決めた

一人ひとりの人生がかかっているので、慎重に慎重を重ねました。5月から節目節目で数日に及ぶ選手幹部とスタッフの議論、ときには3年生全員と議論を尽くし、合意をとりながら少しずつ絞っていきました。

そして昨日、20名を決定しました。人選に完璧はないです。ここに至るまでに何人に涙を流させてきたか。これで本当にいいのか、という葛藤の毎日でした。しかし「悩んで、考えて、決めたら、やる」。選手に言い続けてきたことですが、今は自分に言い聞かせたいと思います。自分の信じる3年生たちと悩んで決めた選手を、信じてやり抜きたいと思います。

残念ながら一歩及ばなかった選手の中には、春の大会はメンバー外、5月の段階で「試合に出る可能性は0%に近いから引退して裏方に回ってもいい」と告げていた3年生がいます。それでも「最後までやらせてください」と黙々とバットを振り、しぶとく結果を出し続け、6月末の最終選考まで残ってギリギリまで争いました。最後まで彼に票を入れた選手もいました。スタッフの誰もが予想しなかったことです。

また入部時は走攻守どれをとっても人一倍どん臭く中学時代はほとんど試合に出ていなかった選手も、チーム一といえる努力で自分を成長させ、最後まで争いました。最後の最後、力が及ばず結果が出なかったものの、2年半の成長率は一番でした。彼らの姿が下級生に残してくれたものは大きいと思っています。

いろいろな思い。すべて背負って、チームは夏へ。


6月24日 強化練習終了

3週間の強化練習が終了しました。まずは食事係、よくやってくれました。味もおいしく、栄養も考えられている。メニュー毎日違って飽きが来ず、完成時間も毎日守れて、ほぼ言うことなしの90点でした。−10点は皿を8枚割ったこと。割りすぎやろ。家庭科の先生、すみません。

練習メニューも、オフの日に幹部中心に1週間の計画を立ててくれました。ぼくはチェックしてあれこれ注文をつけるだけで、楽をさせてもらいました。新チーム組とのグラウンド使用場所の兼ね合いもうまく考えられ、あらかじめ雨天バージョンも考えていたおかげで雨の日もスムースに取り組むことができ、密度の濃い期間を過ごせました。この自立は新チーム時には考えられないことです。

そんな成長があったからこそ、肝心の野球も、集中的に取り組んだプレーが試合に直結してきている。野球的にも人間的にも成長のみられた、あっという間の3週間でした。


6月16日 真ん中が大事

最初は誰でも気合いが入る。最後は誰でも焦ってやる。「あのときもっとやっていれば」という後悔の対象は、ほとんどが真ん中の時期。慣れ、中だるみ、まだ次がある。結局、そういう心との闘い。

だから、第2クールをやり切る。


6月13日 接戦に勝つのが強いチーム

土日はともに気合いの入ったいいチームとやらせていただき、息詰まる試合でしたが土曜、日曜ともに1点差負け。強化期間の課題の一つを「接戦での勝利数増加」にしているため非常に悔しい敗戦でした。ここのところずっと1点差を落としています。

思えばこの1カ月ほど、ほとんど1点差、引き分けの試合ばかり。異常なくらいです。相手に合わせているからそうなっているかと言われれば、そうではないです。相手の方が力のある中、何とか食らいついてはいます。ただ、1点差を競り勝つのは強いチーム、落とすのは弱いチーム。

なんとな〜くみんなで戦ってそれなりの試合の形にはなるけど、最後、勝ちをもぎ取ってきてくれる強い「個」がいない。打率より得点圏打率が低い。被打率より得点圏被打率が高い。要は、勝負どころの一対一に負けとる。技術だけではないところ。

勝負のときの自分との向き合い方。今年のチーム、最後はここかなと思います。でもこれは新チームの頃から言ってきたこと。1年かけて、最後に変われるのか、変われないのか。

抽選も終わりトーナメントも決まりましたが、今年はなぜかあまり気にならない。そんなことより自分たちに克服しないといけないことが多すぎる、それをやらんと。そんな心境です。明日から第2クール。密度の濃い時間を。


6月6日 忙しい

先週は体育祭でした。運営のチーフを務めていた関係で、先週の放課後はまったく練習に出られない状況でした。先生方の協力、また裏方の生徒の頑張りもあり、大きな事故なく終えられホッとしています。

というのも束の間、今週は三者面談週間です。現在3年生の担任のため、クラスの生徒にとって大事な進路面談となり、今週もほとんどグラウンドに出られそうにありません。

しかし教員側のスケジュールとは無縁に、チームはとても大事な時期。今週から大会前の強化練習期間に入ります。こういうときこそが、1年間求めてきたこの学年での自立、自治が試されるとき。幹部による練習の運営計画、食事係による献立づくりと買い出し準備などが始まっています。まじ頼むわ。

そんな中、今週のひとときの楽しみは水曜日!


5月25日 集大成

先週土曜日の二軍戦は、夏のメンバー当落線上選手の1期目の最後の選考試合でした。

一番のピッチングを見せてくれた者、複数安打で意地を見せた者、力足らずだった者。そこにはそれぞれの選手の2年半の人生が見えました。

大声でベンチから応援するレギュラー陣、自分の子のようにすべての選手を応援してくれる保護者、そしてそれを背に受けてプレーする3年生の姿に、込み上げてくるものがありました。力以上のものが発揮される不思議な空間、不思議な試合でした。

厳しい時期であることには変わりありませんが、こんな特別な日があったことを忘れないように記しておきたいと思います。


5月9日 富山遠征

今年も富山遠征に行ってきました。

1日目は天候の悪い中、朝早くから準備をしていただき素晴らしい球場で2試合させていただきました。心ある対応をありがとうございました。試合の方は、去年完敗したチームに今年は競った試合をすることができました。毎年体のしっかりとした選手が多いチームで、監督さんの取り組みが非常に勉強になります。また夜の宿舎では、去年の遠征に比べて役割分担などを明確にしたおかげかスムースに生活することができました。これも野球に集中するために大事なこと。1日目はチームとして、試合の方も生活の方も手応えのある良い「一」をとることができたと思います。

そして2日目。。。

前日、県の決勝戦を終えたばかりの春のチャンピオンチームとやらせていただきました。そこで衝撃を受けました。

本当に全力でやるとは、本当に最後までやるとは、本当にチーム一丸で同じ野球をやるとは。「本当に」ということがどういうことなのかを見せつけられ、自分たちがいかに上っ面だけのチームなのか痛いほど身に染みました。試合中、対戦相手に対して絶対思わないようにしている「すごいな」「マジかよ」という言葉を何度もつぶやいてしまいました。この本物感は一朝一夕に出せるものではありません。日々のこだわりや厳しさの積み重ねが、獲物を狙うような鋭い目つきの選手、網の目のようなスキの無い組織力につながっているであろうことは、誰の目にも明らかでした。点差以上に組織としての取り組みの差を感じてしまい、久々に試合の途中に自分や自分のチームがみじめに感じてしまいました。帰りのバスは7時間沈黙でした。ぼくもしばらく落ち込みます。甘かった。

選手たちはこの素晴らしいチームとやらせてもらって、何を感じたんだろうか?


5月2日 求ム 強い選手

この時期のオープン戦は、また違ったねらいがある。チームの雰囲気は決してよくないが、それも計算内のこと。

一つ目。当落線上の選手を最後、使ってみる期間。2軍でよく結果を出していても、それは2軍でのこと。1軍戦の緊張感の中で使える選手かどうかは、1軍戦に使ってみなければわからない。先発や代打で使ってみる。が、今のところ特に光るものはない。だから試合も負ける。

二つ目。難しいことを要求し、逆境を用意する。プレッシャーのない場面で120キロのストレートをヒットしても何の評価もしない。カウントを悪くして苦し紛れに投げたストレートで打ち取っても、何の評価もしない。初球からエンドランもかけるし、2ストライクからバントも出す。満塁からリリーフもさせる。ベンチで叱責もする。弱い選手が失敗する。だから流れが悪くなる。

何もかも、理由は一つ。夏のプレッシャーの中で結果を出せる選手、本物の力を持った選手を探していて、そういう選手が誰かを知りたいから。


4月22日 いよいよ夏を残すのみ

疲れた〜。3年生との面談終了。

部員数の増加にともなって、今年は初めて、我がチームでも3年生のメンバー外が出ることになるでしょう。もう時間的に、全部はできない。メンバー決めまでの1カ月半という限られた時間で、何は捨てて何に懸け、何で戦力になるのか。どうなりたいから、何を見てほしいのか。それをハッキリとさせる時間を設けたということです。

高校時代、ぼくの最後の夏はメンバー外でした。でも、そのことに納得はしています。それは当時の監督やコーチが最後までチャンスをくださり、最後まで見ていてもらえた上で自分に力が足りなかったからです。

自分が受けた恩は、今の自分の選手たちに返すだけ。最後の頑張りを見届けたい。

そして今日、1年生もまじえた60人ノック。このチーム、最後の競争が始まった。


4月18日 4回戦 藤沢翔陵戦

試合後のロッカールームを見て、このチームはまだ強くなると確信しました。

強くなって、夏取り返そう。


4月17日 3回戦 横浜創学館戦

今年のチームは、秋の地区予選で一つもいいところがなく負けました。一人ひとりの強さもなく、チームとして、学年としての意識も希薄。つまらん学年、人任せ人間、指示待ちのロボットとボロカスに言い続け、練習を強制終了して帰宅させたことも何度も。なかなか自分たちを肯定できないまま、でも何とか変わろうと8月から長い長い冬を過ごしてきました。県大会を逃した夏休み最後の重苦しいチームの空気を忘れることは、一日たりともありませんでした。このチームに足りないものを埋めるには、夏でなく、春勝たないといけない。そう言い続けてきました。

そして今日、3年生17名全員がベンチに入ってのナイスゲーム。

やれば変わる。やればできる。やれば勝てる。

もう、自分ができる人間だと信じていいんじゃないか?


4月15日 よっしゃ

いよいよ明日。準備オッケー。一発かますぞ〜という雰囲気がチームに充満している。頼むぞ3年生。


4月11日 2回戦 伊志田戦

全然ダメ!

なんとか勝ってもう1週チャンスをもらったことだけが収穫。あと5日、鍛え直して土曜日へ!


4月4日 勢いを持って

県大会前ラストにして、春のオープン戦のベストゲーム。よっしゃ。

地区予選で打ち込まれた投手、配球をボロカスに言われた捕手、打てなかった野手、捕れなかった野手、判断ミスばっかのコーチャー。みんなが自分の課題をピンポイントで克服しよう、自分が穴になってたまるかという意思がひしひしと伝わってくる。まだ1週間ある。やれば変わる。もう一つ強くなって県大会に臨もう。長い冬を越え、やっと秋の借りを返すときがきたぞ。先は見ず、一つずつ。


3月31日 別れの季節

横溝校長先生が退職されました。野球部のこの3年間の劇的な変化は、横溝先生の存在なしにはありえませんでした。

本校に赴任されてから3年間、野球部を助けていただき守っていただきました。何度尻を拭っていただき、何度頭を下げさせてしまったことか。在任中に目に見える形での恩返しをしたかったので、悔いがあります。人間のかかわりはいつも有期限。期限内に結果を残せなかった自分の責任です。

人間味のある校長先生で、人の上に立つ人間とはどうあるべきか、職員一人ひとりが長所を生かせる組織とはどういうものか、ということを身近に学ばせていただいた3年間でした。また選手も、校舎、グラウンド問わずよく声をかけていただきました。

これからは少し離れた場所からになってしまいますが、選手ともども成長した姿を見せられることで少しでも退職後の楽しみにしていただけたらと思います。本当にありがとうございました。寂しいなぁ。


3月30日 こっからが勝負

地区予選は3勝で無事に県大会に出場することになりました。特に感慨もなく、むしろ身が引き締まる思いです。たまたま29日に試合のない変則日程だった関係で、他会場の試合を少し観てきましたが、レベルが高い!ウチは体も技術も県大会レベルではまだまだだという小さな気持ちになってしまいました。

やることが山積みだから、それを9日までに一つ一つ克服していくだけです。

野手は力がついてきていると思います。メンバー、レギュラーの入れ替えも激しいです。地区予選のチームは一度解散。9日まで、また競争の毎日。誰が勝ち取るのか?誰が成果の上がる努力をするのか?再スタート!


3月17日 悔しい〜

日曜日は藤沢翔陵さんとのオープン戦でした。8月の新チームでボコボコにやられ、11月に勝たせていただき、今回こそ白黒を!と気合いの入る一戦でした。よく打ちよく走りよくしゃべり8回まで5−5で粘りましたが、最後は3ラン一発に沈められました。悔しい〜。選手もへこんでいました。

そういえば去年のチームでは橘さんがそういう存在でした。根に持つとか、因縁って、淡泊に生きるよりもよっぽど価値があると思います。忘れられない敗戦は自分たちにとっての特別な相手となり、思い入れある再戦は人を成長させてくれます。

まだまだ今年の学年のストーリーの途中。夏まで、また機会はあるのか。どんな結末になるのか。自分は、1年間のあるいはその学年の選手3年間のストーリーテラーでなければならないと思っています。今年も、試合するのを楽しみにできる特別な存在がいることに感謝です。


3月7日 春へ

2月末からは毎日紅白戦、もう7連戦くらいです。やはり試合は楽しいですね。

土曜日の紅白戦は野手がよく打ち、春からの戦いに期待の持てる内容となりました(秋が打てなかったので)。冬の成果は、着実にありそうです。投高打低だったチーム状況がどれだけ変わってくるか。野手の意地に期待します。また一冬越えて、体力のついてきた1年生や人間性の変わった2年生を中心に、新戦力も台頭してきました。これが春の面白いところ。どんどんチームをかき乱してほしい。


3月2日 卒業おめでとう

土曜日は三年生を送る会とOB戦でした。

午前中は三送会。保護者の齋藤さんにすばらしいDVDを製作・上映していただきました(もう恒例行事)。時間の関係で短縮に短縮を重ねていただき30分。本来は1時間超えの超大作だったそうです。ありがとうございました。編集も感動的で、またいろいろあった学年ですので、みんな涙なしには見られない内容でした。心ある贈り物に感謝の気持ちでいっぱいです。

午後のOB戦では、校長先生に始球式を務めていただきました。打席にはぼくが立ちましたが、デッドボールを食らいました。いろいろな思いをこめてぼくを狙ったそうです。しかとその思いを受け止めました。試合の方は、3年生vsOBチーム。今年からようやく3年生だけで単独チームが組める人数となりました。野球のレベルも毎年上がり締まった試合で、2対1でOBチームの勝利でした。今年も盛り上がりました。OBのみなさま、いい一日をありがとうございました。

3年生には、一生懸命の人生の続きを、それぞれのステージで歩んでほしいと願います。その気持ちを忘れかけたときには、いつでもこのグラウンドに帰ってきてほしい。高校時代が一番輝いていた、なんてダサい人生送るなよ!卒業おめでとう!


2月24日 やっていなかったという後悔はしたくない

最近は、大会で使うか使わないかというプレーの確認・訓練をしています。夏の大会で使う確率は1%以下でしょう。

でも1点を争う試合で、やっていなかったという理由で負けたくない。バッティングの時間を1時間割いてでも、一度やっておきたい。一度やっておけば、あとは思い出す程度に定期的に確認すればいい。できる限りの起きうることを、想定内にしていくための準備。

試合に向ける準備は、試験に向ける準備と似ているな。まずは試験範囲を一通り終わらせる。そのあと2周目、重点ポイント。テスト勉強のようにチーム作りをしていけば着実に力がついていくのではないか。最近そんなことを考えます。


2月13日 実力は人間性に比例

「(ケガをしたので、打撃練習中)今日はずっとマシンにボールを入れていました。(中略)一番差を感じたのは、人間性。1組目の人は全員“ありがとう”と感謝の言葉をくれた。1組目の人たちには“やったかいあったな”と思いました。2組目の人は○○さん、○○にしか言ってもらえなかった。3組目は、なんと誰にも言われなかった。自分が思ったことは一つ。人間性の差が激しいなと。やっぱりスタメン中心の人たちは感謝がしっかりできていて、他の組は自分の欲求でやっていて周りの気持ちがわかっていない。自分もこのような人間にはならないように、自分が何かをやっているときは、必ず誰かが裏方をやってくれているということを忘れずにやる。」

1年生のノートより。いい気づきです。

しかし恥ずかしいね〜。まだまだ当たり前のレベルが低いね〜。


2月9日 生き残るために

本日はオフ。2年生だけのミーティングを行い、動物もののドキュメンタリー映画を見せました。天敵から逃れるために独自の能力を身につけたり、誰も食べないものを食べるために自分を進化させたり。30分くらいでいいよと言いましたが、選手だけで90分全部見てましたね。面白かったのかな〜。

生き残るのは変化に対応した者。有名な言葉です。

環境は絶えず変化します。新チーム時と今ではチーム内のレベルも違うし、4月には新入生も入ってきます。そんな環境の中で、どう生き残るのか。チームの中でどう自分を生かすのか。どう自分を進化させれば存在価値を高められるのか。特別な武器を磨くのか、それとも自分にしかできない役割を自ら見い出すのか。

今年ももう、そんなことを考える時期です。上級生にとってのシーズンオフは、春からの生き残りのための準備期でもあります。17歳、自分の生き方、アイデンティティを考えるときです。


1月31日 大人を使え

早く練習が終わったので、質問タイムを設けました。何でもいいので、普段の悩みなどあれば挙手して、という感じでした。

・体がなかなか大きくならない
・どうやって相手の作戦を読むのか
・伸び悩み(プラトー)について
・学級委員をやっているが、クラスがまとまらない
・敬語はどの程度使えば自然か
・来客担当として、大人と会話が続くコツは
・大学受験に向けてどれくらい勉強をしたのか

などなど。野球に限らない質問が出たのは面白かったです。答えられる範囲のことを答えただけなので、参考になること・ならなかったことあったと思います。先生なんて全知全能ではなく、ただちょっと先に生きているだけです。まぁでもその分、ちょっと多く成功や失敗を経験したり、人の成功や失敗を見てきているのは確かです。その大人の人生から、もらえるだけもらった者勝ち、チームにいる大人は使わなきゃ損です。

思いつきで始めた企画が、気がついたら車座で1時間経っていました。最近あまり選手と話をできてないなと思ったので、ちょっといい時間でした。


1月25日 寒い

今週はとても寒かったです。

寒いときは、体育館、武道場。空いていることが多いので、野球部の第2練習場みたいになっています。環境に恵まれているな。

寒ければ外でアップする必要もないし、外で素振りすることもない。寒ければ防寒具を身につければいい、冷えてきたら練習を抜けて走ればいい。寒いことを我慢する根性は、野球にはいらないと考えます。根性は別の場面で身につければいい。

ケガなく鍛える。


1月22日 今度は走り

今度は足の速さにこだわってやっています。今年は外部講師は無しでやっています。自分でやることで、駆け出しの頃に陸上の先生方に教わってきたメニューの意味が少しだけわかってきた気がします。接地のときに力が逃げないことと、ストライドと回転数を高める足さばき。結局はこれを教わっていたのだろうと。あの頃は講師の先生に丸投げで何もわかっていませんでした。

残念ながら全員を速くさせられているかはわかりませんが、数名は明らかに走るフォームが様になってきました。体育の先生のやりがいってこういうところなのかも。気温5度の中、自己ベストを更新した者も。

全員が単独スチールを仕掛けられることまでは期待していません。でも、ギリギリの外野フライに追いつくか落とすか。クロスプレーで1点もぎ取れるかアウトになるか。それは誰にでもある場面。今の自分より0.1秒速くなることは、チームにとって必ずプラスになる。

走攻守、全部やるぜ、大師高校は。三兎を追って三兎を得る。まずはオール2をオール3に。次はオール4のチーム。そんなイメージです。試合の中で、何が身を助けるかわからないからこそ、バランスよく底上げしていきたいです。


1月18日 老衰

先週バッティングピッチャーをしたら、2日後に筋肉痛が来ました。

昨日リレーの人数が足りないので選手に交じって走ったら、軽い肉離れ(人生初)になりました。

33って、そんな歳なのか。。。


1月13日 トンネルの先には

ここ数日、急激にフォームや打球・送球が良くなってきました。

体の芯のような動きが出てくる。バネめいた動きが出てくる。粘りのような動きが出てくる。そうしたら技術が上がっていく。遠回りのようで近道。もがいて達成した後には、こういう世界が待っている。

雰囲気も明るいです。今、みんな本当の意味で野球が楽しいのではないでしょうか。理由がわかれば、見通しがつけば、努力も前向き。

やっとウチらしくなってきた!


1月11日 できた

選手のノートから。

”課題を達成できず、チーム練習に参加できませんでした。早朝から一日ずっと倒立の練習をしました。今できないのは、17年間できないままにしてきたからです。「できるまでやれば」、必ずできるはず(1日目)。 もう真面目なだけでは上手くならない、成長できない。一生懸命やることが目的ではなく、できるようになるのが目標です。一生懸命は当たり前です。今までできなかったのは、できないことから逃げてきた結果、できるまでやらなかった結果です。これを変えられるのは「今」であり、「自分」だけです(2日目)。 今日の14時頃、できるようになりました。17年間できるまでやってこなかったことを、できるようになりました。課題はあと一つです。できるまでやります。(3日目)”

”一人で丸二日やってもまったくできなかったことが、今日コツを教わって15分くらいでできた。自分は繰り返しやっていればいつかできるだろうと思っていた。自己満足で努力している自分に酔っているだけだった。今まで小中高と自分から教わりに行かず教えてもらえるのを待っていた。そんな自分だったし、それを変えようとしなかったから、今の自分がいる。後悔している。○○だって○○だって、ちゃんと自分から聞きに行けるから上達が早いのかなと思いました。今から遅いかもしれないけど、上手くなれるよう自分を変えたい。”

”今日できるようになった。なぜ今までできなかったのかという理由は、小学校、中学校のときにも体育などで同じことに挑戦したものの、結局できないまま逃げて終わってしまい、やることを辞めてしまっていたから。今回はチームでのノルマということもあったが、成功するまでやり続けるということを学んだ。今の自分は、これまでの人生の結果として表れている。次の課題も成功させたい。”


1月5日 できるにこだわる

あけましておめでとうございます。今年もよろしくお願いします。

先日アップやトレーニングを見学された方に「だいたい各チームに何人かいる、とんでもなくどんくさい選手がいないですね」と言われました。

これは嬉しい指摘でした。どんくさい選手はたくさんいるのですが、いろんな動きをできるようになるまで許さなかったことで、一人ひとりが少しずつ神経を改善し続けてくれた結果が、全体として何となくそう見えたのかなと思いました。

年始も、課題未達成のためチーム練習に参加させてもらえない選手が何人もいる。さっさと達成しろ。世界の見え方が変わるから。

「できないことをできるようにするのが練習」
「できないまま終わる一日に意味はなし」
「できるまでやる」

他のチームなら「おまえ運動神経ないな〜」でネタにされて流されて終わるかもしれない。でもウチはそれを許さない。今は外されて恥ずかしいだろう、情けないだろう、疎外感も感じているだろう。でもできない自分をほったらかしにされるのと、どっちが幸せか?


12月28日 借りを返す道の途中

先ほどグラウンドに塩とお酒(高いの)をまいて納め、今年の練習が終わりました。明日から学校は完全封鎖です。

今年の年末は、「道の途中」感が半端ないです。達成感や一区切り感は微塵もなく、ただここに年末年始というものがあるからオフを挟む、そんな感じです。今日の最後のシートノックはよかったな。本当ならこの続きで明日も明後日もやりたいことはある。

最近は、どんなに充実した日も100%満たされた気持ちになることはない。思えば秋の地区予選からずっとこんな気持ちです。選手は勝ちという結果でしか得られないものがあり、ぼくも勝ってくれたときにしたい話がある。そのために今、毎日を生きている。だからきっと春までこんな気持ちが続きます。早くこの気持ちから解放されたい。春の大会が待ち遠しい。

さてこのシーズンオフ、倒立、跳ね起き、懸垂逆上がり、股割り、体型。ノルマはいっぱい。できることを増やして身体能力を変えて、年始の練習に帰ってきてくれることを楽しみに、年末年始を過ごすことにします。できん者は練習させへんで(マジ)。

よいお年を!


12月16日 昨日の練習後

先日のマラソン大会で10位以内に入った選手たちが、小山内賞をもらっていました。いいな〜。


12月15日 正しくがんばれ2軍

テスト期間が終わり、月曜から本格的にシーズンオフモードに入りました。午前授業なので、平日も6〜7時間みっちり練習でき、なかなか充実しています。

今年は、トレーニングの1軍・2軍、バッティングの1軍・2軍を分けています。

分けることによるデメリット、たとえば選手間に格差意識を生むとか、チームの一体感がなくなるとかの懸念は、指導者の方々とよく話題になります。そこを大事にするチームは、全員同じメニューにしたり、レベルはごちゃ混ぜに班分けしたり、2軍の名称を変えたり、それぞれのチームで工夫されていると聞きます。反対に部員が100名近くいても、割り切ってバッティングケージで打てるのはレギュラー候補10数名、あるいは野手のレギュラー8人だけにして鍛えていくチームもあるといいます。

ウチも人数が増えてからどうしようか葛藤していたのですが、レベルにあった練習という積極的理由から、今年は区別することにしました。全員でやれるトレーニングというのは、言い換えれば下位層がついてこられる練習、つまり下のレベルに合わせる練習だと考えます。勝つための組織ですから、トップチームがきちんとうまくなるような、超回復できるような強度・ノルマを追求したいと思います。

しかし、初任の頃に勉強させていただいた先生から「絞るだけで怪我させる指導者は三流、選手のしんどそうな顔を見て満足する指導者は三流」という教えをいただいたことがあります。その通りだと思います。だからもう一方では、体力・運動神経の高くない選手が、ケガせずに適切に能力を高めていける環境も用意せねばと考えます。

ただ、その立ち位置に納得しないでほしい。線が細いのは、中学までにご飯を食べてこなかったから。重量オーバーは、自分に甘い生活をしてきたから。野球が下手なのは、正しい努力をしてこなかったから。勉強できないのは、勉強してこなかったから。自分が2軍にいるのには理由がある。それを遺伝のせいとか、中学の環境のせいとか、自分よりまだ下がいるとか、できない自分を肯定させているうちは成長はない。劣等感・悔しさを力に変え、でも焦らず自分に必要な練習を続け、上にあがってきてほしい。正しく頑張れ。

自分も2軍の期間が長かった人間だったからこそ、強くそう思います。自分の後悔も含めて。


12月12日 経験を血肉に

最近練習を見ていると、秋よりはちょっとは球が速くなったのかな〜、バットが振れるようになってきたのかな〜と思う瞬間がちょくちょくあります。でも、いやいや、あの日は全然だった。差はまだまだ。と褒めるのをやめておく自分がいる。

一方、選手は選手で1球打ち損じると「そんなんで相模打てんのかよ!」という声が飛び交っている。コントロールミスすると「相模なら打たれてんぞ」とキャッチャーがピッチャーをあおっている。

選手も自分も、あの経験が冬に満足しないための「ハードル」になっている。1日限りのイベントではなく、春、夏戦っていく血肉にしようとしている。この冬のテーマの一つは「相模基準」。


11月30日 希望を持ってシーズンオフへ

今シーズン最後の土日は、どちらも新チームのオープン戦でボロ負けしたチームとやらせていただきました。本当にありがたい試合でした。地区予選敗退したチームの、その後3カ月の努力の集大成という位置づけで、公式戦ばりにコンディションして臨みました。前回やらせていただいたときよりは、土曜は相模に点差を少しだけ縮めることができた(でもやはり強かった…!)。日曜は翔陵になんとかサヨナラ勝ちができた。選手は新チーム時とは別人のような勝ちに飢えた表情で戦っていました。野球の技術よりも、そっちが変わったのかな。

成長率の話をしました。毎日練習しているのだから、誰だって成長するのは当たり前。他のチームも練習しているのだから成長するのは当たり前。それを1.2倍のスピードにするのか、1.5倍なのか、2倍なのか。この世界は、1年間というとても短い期間の中での、チームメイトとの、そして他チームとの「成長率」の勝負をしているのだと。成長率で勝たないと、他チームとの差は詰まらないし、抜かせない。だからできるようになるまでやらない練習に意味はないし、何も変わらないまま寝床につく1日に意味はない。ウチは冬に伸びるチーム(でありたい)。止まっている暇はないし、シーズンオフこそ加速。

11月はスタメンもベンチ入りも毎試合変わりました。勝っても負けても大体15名ほど使う総力戦になります。今のウチのチーム状況は、レギュラーもベンチ入りも全然固定されていない、誰にでも希望のあるチーム。同時に、一つの人間的ミスで落ちるところまで落ちる緊迫感のあるチーム。常に希望と危機感の両方を持って、明るく緊張して成長するシーズンオフにしてほしいです。

まずは明日、インフルエンザの予防接種から。


11月24日 いい試合いらん

2週連続で、惜敗。

何とかなるだろうでは、ならんのだ。自分が、何とかせねばならんのだ。

いい試合はいらんのだ。勝ち切らにゃいかんのだ。

さぁオープン戦も今シーズンラスト。地区予選敗退から3カ月でどこまで来たのか。それを証明するのにこれ以上ないラストの土日。勝つぞ!


11月23日 選手技術講習会

中体連主催の選手技術講習会という行事に、東海大相模会場の講師として参加させていただきました(下っ端です)。70名以上の中学生を5名の講師で分担して練習をみるというものでした。各中学校、顧問の先生や保護者も引率でいらっしゃるので、人数も相当なものになりました。その中で若手からベテランの方まで、熱心にメモを執ったり質問をされる中学校の先生方の姿勢にすごいなぁと感心しました。

中学校の先生方にいつも刺激をいただくのは、生徒をうまくさせたいその一心から来るその勉強姿勢です。上手い・下手に限らずどんな駒でも、駒自体を良くしたいという気持ちでいらっしゃる先生が、中学校には多いように感じます。部員が増えるとチーム経営が駒動かし(そのときいい選手をコロコロ変えて使うだけ)だけに終始してしまうことが危惧されます。そういうチームにならないためにも、こういう先生方の姿勢につながっていかなければと改めて思いました。

実は午前は外野、午後は打撃という、現役時代にあまり経験していない分野を担当することになり、分担が決まった3週間から憂鬱な日々を過ごしメニューを練ったりしていました。元気な中学生や、講師・高野連の理事の方々のサポートのおかげで、力足らずでしたが、何とか終えることができました。ホッ…(心から)。

ということで1日グラウンドを空けましたが、留守中も2軍戦で活躍した選手がいたとの嬉しい知らせあり。


11月12日 係・仕事を一新

新チームから3カ月経ち、役職や係分担を一新しました。誰かに過重になっている仕事を分散させたり、新たに人間性の成長が認められてチーフに任命されたり、理由は様々に配置が入れ替わっています。

選手内投票をもとに最終的には幹部の選手たちと話し合って決めましたが、選手同士の評価は大事だなと思います。迷ったときは、選手間の評価の高い選手を任命しました。スタッフ側が期待しているような選手も、裏表がある場合はこういうときに名前が挙がってこないし、そっちが本性だからそういう選手は信用しない。今まで目立たなかったけれど新たに名前が挙がってくる選手は、見えないところでも頑張っているんだなと思います。特に掃除やグラウンド管理など地味で大変な仕事のチーフに名前が挙がってきた選手は、信頼されているのだろうと思います。

すべての人選に意味や期待がある。自分の持っている長所を出し合って、勝てる組織にしてもらいたいです。


11月2日 中学生体験入部

28名の中学生が参加してくれました。もう今年で4回目になります。早いなぁ。去年より人数が少なかったこともあり、例年よりじっくりとやることができました。選手にはお客様扱いではなく仮入部くらいの意識でやってくれと話しましたが、中学生も意識が高くそれに応えてくれたのでとても密度の濃い時間になりました。

中学生の思い切りのよい打球、送球、走りを見ると、ワクワクしますね。来夏、来秋にチームにさらなる競争を巻き起こしてくれることと思います。とにかく、現役部員の尻に火がつきました。選手のノートから。

“中学生の球が良くて、正直焦りを感じました。今まで意識していませんでしたが、春になれば中学生が入ってきます。自分はこのままではまずいと感じました。逆を言えば春までまだ時間があるので、その期間を一生懸命やれば中学生に差をつけることができます。春になっていきなり1年生に抜かれてしまうことは絶対に嫌なので、努力します。”

“自分は去年のこの日から危機感を持って必死でバットを振った。去年の冬があったから今メンバーに残っている。今の1年生も同じだと思う。今日だけでなく、危機感を持ち続けられるかどうかが大事。”

“今年の中学生は打撃が良かった。すでに自分よりも飛ばしていたり、打球が速い人もいた。2年の差があっても、すぐに抜かれてしまう気がする。去年の代を見たときも思ったが、自分よりもレベルが高い。冬に自分を変えないと、必ず抜かれる。明日からもう1年が入ったつもりでやっていかないといけない。”

これが体験入部のもう一つの意義。もう勝負は始まっている。5カ月後、後悔するなよ。4月に焦るなら、今焦れ。

中学生のみなさんは、ひたすら勉強を。中学3年生の仕事は、悩むこと、決めること、勉強すること。野球は合格してから!


10月19日 バーベキュー

日曜日は、保護者会がバーベキューを用意してくださいました。昼前くらいから、グラウンドの隅から炭火の香ばしい匂いが。。。

大量の肉とご飯でみんな満腹になりました。食後は午前中の紅白戦のMVPの発表と、芸出し大会のMVPの選出で盛り上がりました。MVPには、新品のアンダーシャツ!3位にはぼくが着古したTシャツでした(私服)。芸のレベルも、チームで少しずつ底上げされてきています。野球も芸も、1年生の新戦力が台頭し始めていますね。2年生は野球で負けても芸では負けないように。

保護者の側からこんな企画をしていただき、非常にありがたかったです。終始笑いは絶えず、ここのところ根を詰めて練習していたので、いい気分転換になりました。

楽しむのはいいけど、調子に乗って保護者が片づけてくださっているにもかかわらず遊んでいる選手たちがいて、肉をたらふく食べた直後にポール間を20本走らされていました。アホですね〜。


10月15日 修学旅行

沖縄修学旅行に行ってきました。大きな問題がなく(これが一番)、生徒がいつも以上の力を発揮してくれ、普段学校では見られないようないい表情も多く見られ、生徒にとっても我々にとっても思い出に残る旅行になりました。

その要因の一つに、職員の人間関係があると思っています。手前味噌ですが、今入っている学年の雰囲気が良いです。学年レクも先生たち全員(旅行会社の方も)で出し物をしたり、昼食も全員でステーキを食べに行ったり、深夜にちょっとしたトラブルがあったときも解決するまで起きていてくれたり。しんどいことも多いですが、大人も楽しくやっています。この学年に入り1年半が経ちましたが、大人の人間関係が良ければ生徒にも伝播していくというのは、本当だなと実感しています。

何を考えたかというと、PM理論のことです。大師高校は、P機能(目標遂行能力)を大前提にチームを運営しているつもりです。誤解を恐れずに言えば勝利至上主義で、チームが勝つためのことが最優先です。

その中で、M機能(集団維持能力)をいかに高めていけるか。仲良しクラブでは勝てないとはよく言われますが、そうは思いません。自分の学生時代の経験からも、組織は仲が良いに越したことはないという信念があります。互いを尊敬していたり裏切れないという肯定的な感情は、仕事の責任感、向上心、連帯感につながっていくと思うからです。大人も全知全能ではないから、一人では戦えないことの方が多いです。

人間関係がいいから、仕事に集中できる。選手も、人間関係がよければ、野球に集中できるはず。人間関係が希薄になりがちな今、寮生活でない学校でいかにM機能を高めていけるかが、結局P機能の向上、つまり勝ちにつながっていくはず。そんなことをこの旅行の成功から考えました。

さて、旅行中はわが部員たちも事ある場面で一肌脱いでくれました。

夕食を芸で盛り上げてくれたり、旅行委員として行事の運営をしたり。また民泊の離村式では生徒代表としてすばらしいスピーチをしてくれた選手もいて、修学旅行の一コマとして大いに活躍してくれたと思います。あまり人前に立ってこなかった選手たちが、よく頑張ったと思います。

ただ漫才や顔芸で250人の空気を凍らせた選手はしっかりと反省してほしい。勇気を出して人前に出たとこまでは評価しますが、勝負に出たからには負け(スベる)は許されんのや。


10月6日 成長が目に見える

今週の弥栄戦は、新チームのベストゲームでした。

地区予選に敗退して1カ月。野手は体作りと打撃に、投手は内外の投げ分けに専念して鍛えてきました。それが試合の中によく現れてきたと思います。ホームラン、得点圏での変化球打ちタイムリーなど、1か月前の打撃とは明らかに変わってきました。投手の制球力が上がり、捕手も配球が楽しくなっていると思います。観戦している保護者からも、チームが変わってきましたねと声をかけられることが増えてきました。

最近は野球的にはいい循環です。いい意味で野球が楽しくなってきました。

毎週、新しい課題を出して、平日それに取り組む。それを週末の試合で発揮する。そのサイクルの繰り返し。できないことができるようになると単純に楽しい。もっと練習したくなる。いい循環に入る。そういうときの表情は、いいです。できない者は待たずに、次の週は次のことをやる。だから危機感のある者は毎朝来てやっている。内野なんかは、リーダー中心に自分たちで集まって毎朝やっている。大会は遠ざかろうと、のんびりした日は1日もない。常に何かに追われている。いい忙しさ。

夏の大会が終わるとすぐに秋の大会。スケジュールはどうしようもありませんが、焦っている面も多分にありました。今は計画的に1週1週を過ごしている。単純に、地に足つけて鍛えられるシーズンオフ期間が好きです。うまくなっていくのを見るのは、楽しいです。

2年生の担任のため、明日から修学旅行でチームを空けます。今週末は1年生だけの試合を組みました。1年生も、留守番の意識ではなく、週末の試合ためという意識で、気合いの入った期間にしてくれると思います。大師高校着任4年目で、3回目の沖縄。なんか異動してから修学旅行ばっかり行っている気がする。でも今年は担任として初めて行くので楽しみです。クラスの連中は遅刻せずに羽田に来れるかな。。。行ってきます。


10月5日 1軍と2軍の差

1日2試合やるときの、2試合目が気に食わない。ウチは基本的には1日2試合は出さない方針(その日に出たミスをその日のうちには取り返させない)なので、必然的に各ポジション2番手で行うことが多くなります。

どうも、ただ試合に出ているだけの選手が多い。そもそもチーム内の競争を勝ち取っていないから2番手3番手に甘んじているのに、試合に出られる。黙っていても試合に出られる状況も良くないんだと思います。フライお見合い、エンドラン空振り、スクイズファール、守備隊形の確認ミス。技術の差ではない、1試合目の選手じゃありえないことが2試合目には起きる。

では1軍と2軍の差、レギュラーと控えの差って何なのか。ウチのチームの場合は、単純な答えですが1点に対する執念の差だなと思います。

9月から、負けたら点差×10本、ポール間を走らせています。外発的な動機づけは本意ではありませんが「1点取られるのが本当に嫌だ」「どうしても1点取りたい」という感情が内発的に湧いてこないなら、そうなる状況をこちらがつくるまでです。先週は90本。今週は土曜も日曜も30本。でも、お見合いせずにぶつかってでも捕っていれば10本はなかったはず。チャンスで受け身になってどん詰まりのゴロでなければ、10本減らせたはず。結局は1プレーへの執念の無さが積み重なって、30本やら50本につながっている。走っている連中は、矛先は自分に向いているか?自分のせいで10本増やしてしまったと考えているか?

レギュラーでない選手に対して、同じ基準を求めた方がいいのか、目線・ハードルを下げてあげた方がいいのか、悩むところです。でも、手加減されて嬉しい人間はいないはず(と、信じたい)。人間誰でも、プライドがあるはず(と、信じたい)。

負けたら嫌だ、負けると地獄だという状況をつくる。ここで変われなきゃ、彼らには引退後も負けの人生が待っていると思うから。


9月28日 白山とのオープン戦

1−1で引き分け!

白山との試合はなぜ毎回こうも接戦になるのだろう。

打てないからか〜。


9月10日 忘れられない1週間

捨てる神あれば拾う神あり(捨てられたわけではないですが)。

県大会を逃して身近な目標を失っていたところ、火曜、日曜と、すばらしいチームにお声かけいただき、何にも替え難い経験をさせていただきました。地区予選で負けたチームになぜ?と戸惑いましたが、勢いで二つ返事をさせていただきました。一生懸命生きていると、こうやってたま〜に、いい日があるもんだな。この時期にこんないい日が来るとは思ってもいませんでした。今週起こったことがまだ信じられないです。

ここ数年の選手たちの頑張りへのご褒美、それをこの代が受けたのかなと思いました。本当にいろんなチームや指導者の方に支えられ、感じさせてもらい、学ばせてもらい、今があります。今週の経験は、選手たちにとっても、我々スタッフにとっても、衝撃的なものでした。エースに投げていただきレベルの差を痛感すること多数、その中でも通用した面もあるという手応えがちょっとだけあり。この経験から生まれ変わり、6カ月のシーズンオフで鍛えて血肉にしていきたい。

今週がこのチームの、本当のスタートだ。始まった。


8月30日 牙は

むけませんでした。オープン戦通り。それ以上でもなく、それ以下でもなかったというのが、率直な感想です。頑張っているとは思うのだけど。

それにしても、久しぶりに県大会を逃してしまいました。秋に県大会に行けない年は、夏休みの頑張りをすべて否定された気持ちになってしまいます。選手ともども、ショックです。

ここ数日何人かの選手と話をし、気持ちを聞き、ようやくまた頑張るか。。。という気持ちになってきているところです。

8月末ですが、大師高校は冬に入ります。それでも時間は足りない。


8月19日 いざ地区予選へ

しょっぱなから苦しい1カ月を過ごしています(そうさせているのはぼくですが)。

人数が増えてきて、指示待ち、人のケツにくっつく人間が多くなってきました。加えて今年の2年生は18名いながら、中学までに主将、学級委員、応援団長、合唱コンクールのパートリーダーなどを一度もしたことがない選手ばかり。選手の15年間のせいにはできませんが、チームを作っていく上で非常に厳しいのは事実。見て見ぬふり、気配りのなさ、不測の事態でフリーズするなど、傍観者的、その他大勢的ふるまいに対して、毎日のように説教。

そして人間性は野球に連動しているから、やはり試合に勝てない。先陣切って状況を打破する人間力を持った選手がいないので、状況に流されてそのまま負ける。まぐれの1勝すらできません。引き分けを挟んで、全敗。

悔しいとか、情けないとか、このままじゃ後悔するとか、感情はないのか。ここまでの状況に陥って、それでもまだ現状を受け入れるのか。恥をかきにいくとか、ケンカしにいくとか、勇気はないのか。自分の力で大師を強くしたいと思う人だけ入部してほしいと、中3のときに約束をしているはず。約束も忘れてお客さん気質なのなら、やめちまえ。誰のチームなのか、誰の人生なのか。

昨日、最後の最後で変わろうという意思が見え始めて、予選前最終戦で今シーズン初勝利(レギュラー試合)。たった1勝。でもこの学年にとっては価値のある1勝。

夏休みオープン戦1勝という実績を引っさげて、いざ地区予選に臨みます。のんびり屋が、人見知りが、地味キャラが、いじめられっ子が、小心者が、牙をむけるか。


8月12日 今年の食材

新チームが始まっています。合宿に行ってきました。

野球のことはさておき。集団行動の件。

恥ずかしいので細かく書きませんが、本当にダメかった。最後のミーティングでは「4日間で学んだこと成長したことゼロ。収穫は、今年のチームの課題がわかったことだけ。この合宿の価値はこの後どうするかで決まる。以上!」とだけ話して解散しました。3万円かけてこれかよ、と思うと保護者に申し訳なくなります。でも新チームのスタートは、いつもこんな感じです。我々の仕事は、1年をサイクルに毎年リセット、そして学年の気質は毎年違います。

「冷蔵庫にある食材でどんな料理を作るか」。

恩師からいただき、チーム作りを考える上で常に念頭に置いている言葉です。夏のチームを引きずらず、3年生と比較せず、目の前の食材たちでどんなチームを目指すのが一番いいのか考えなければならない。去年が肉、玉子、唐辛子という刺激とボリュームのある感じだとしたら、今年の材料はきくらげ、お麩、昆布だしという感じでしょうか。

これで何作ったらええねん。。。そんなことを考えた、つかの間の休日。


8月10日 3年生ありがとう

3年生9名が引退しました。彼らが中学3年生の頃、大師高校は7名で活動する冬の時代を過ごしていました。決して恵まれているとは言えない環境の中、当時の部員が一生懸命に練習している姿を見て、大師高校の「これから」を信じて、受検してくれたのが彼らでした。嬉しかったな。

入学後すぐの夏の向上戦で、何も知らない強さだけを武器に接戦を演じてくれましたが、それからはうまくいきませんでした。高校野球の本当の怖さ、難しさ、自分たちの弱さ、甘さを知るにつれ、地区予選は勝ち抜いても県では勝てない状況が2年間続きました。

最後の夏、もう上を見てつまずくのはやめよう、目の前の一段だけにすべてを懸けようという話をしました。そのためか大会期間、良いか悪いか「甲子園」という言葉は、選手からほとんど出ませんでした。代わりにグラウンドには「磯工」「鶴嶺」「大船」「慶應藤沢」「日藤」という言葉が飛び交いました。1回戦から3試合連続の1点差勝利、4回戦の慶應藤沢戦の薄氷の勝利は、それぞれの一戦に思いを懸けた3年生の執念と、3年生のためにという下級生の思いの結晶です。頂上を見ずに登っていて気づいたら5合目だった、そんな実感です。

ぼくは選手に対し、毎日の練習後などいろんな場面で思いをスピーチさせます。そしてノートに思いを綴らせます。彼らはこの最後の夏に、いろんな思いを抱いて臨んでいました。

昨夏、点を取られて降板し、自分が3年生を引退させてしまったと泣き崩れ、去年の3年生の分もという思いを背負って必死に1年間走り込んできた投手。同じく昨夏の最終回2死、ネクストに代打と代走の3年生が控えた状態で最後の打者になってしまい、自分が3年生の出番をつぶしてしまったという自責の念を持ちながら1年間休まずバットを振り続けてきた選手。

メンバー選考直前に骨折してしまい、「出られない自分で一枠使うなら、試合に出る可能性のある1、2年生のために一枠使ってください」と涙ながらにメンバーを外れる意思を伝えに来た記録員。1年の冬、突然野球のできない体になってしまい、それでも悩んだ末「この仲間のために」とチームに残り、往復4時間の通学を頑張ってチームの主力になってくれたマネージャー。

小中学校と、何度も職員室に呼び出されたり親に頭を下げさせたり、親や先生に迷惑ばかりかけてきたから、「親のために」「中学の先生のために」変わった自分を見せたい、試合を見に来てもらいたい、勝つところを見せたいとノートに綴っていた選手。

人は、自分のためだけには踏ん張れないときがあります。全試合ギリギリの点差を踏ん張っての5回戦進出は、彼らが人への思いを力に変えてくれた結果だと思っています。伝統とは、学校名でも過去の実績でもなく、心のある人間同士の思いの蓄積のことではないか。誰かのためにという思いを1年間、2年間と積み重ねていけば、それはもう立派な「伝統」になり得る。それこそが人生の懸かった土壇場での最後の力になってくれる。そんなことを彼らから教わったような気がします。

入学してから2年半、うまくいかないことだらけでした。どん底の時期も、みんなで何度も経験しました。でも、一緒にチームを作ってこられて楽しかったな。

最後まで信じて続けてくれてありがとう。

1日、また1日と伸びていく夏は、幸せな時間でした。







まだ悔しいけど!


7月23日 5回戦 日大藤沢戦

悔しいです。3年生に申し訳ないです。

大会期間中、たくさんの方がこのホームページを見てくださっていると、担当の先生から伺いました。ありがとうございます。気持ちが整理できるまで、少し時間をいただければと思います。


7月21日 4回戦 慶應藤沢戦

「三年生、今日は人生の中でも大一番。この試合に二年半の野球人生のすべてを懸けよう」

この言葉に、怪我をしたり結果を出せずこの二年半一番苦しんできたエースが、今大会一番のピッチングで応えてくれました。

でも好投を引き出したのは、キャッチャーのリードであり、幾度となくフライアウトと強いゴロを獲ったポジショニング。それを引き出した偵察。そして勝ち投手にしてあげられたのは、タイムリーとスクイズ。

今日もみんなで勝った。

明日も試合、今大会初の連戦です。時間がないので、今日はバッテリーやマネージャー達と一緒に泊まることにして、明日の対策をどうしようか考えます。こんな経験も初めてさせてもらいます。できる準備は全部やる。やれること全部やって、試合になったら思い切り。ずっと守ってきた信念だから、時間は少ないけど今日もできる限りのことをしてから寝る。大して疲れもない。このスケジュールでやるために、タフさを求めて1年間鍛えてきた。ここからが真骨頂だ。 慌ただしいけど、明日も準備して試合に臨めることが何よりの幸せ。

職員室が閉まるので、今日はここまで。

一戦必勝。


7月20日 3回戦 大船戦

2回戦、6点差を大逆転してきた勢いのある大船高校さんに対して、本当に苦しい試合でした。思うように追加点が取れないことで流れがこちらに来ず、またスタンド一丸で追いついてくるプレッシャーも相当なものでした。

それでも最後は逆境を跳ね返して1点をもぎ取り、1点を死守してくれました。最後に決勝点をもぎ取った好走塁は、2回戦で致命的なミスをした選手でした。大会を通してそれぞれの弱さも出ますが、大会を通して強くもなっています。人間臭くていい。2回戦後、恩師から「夏は試合で強くなり、選手は上手くなる。だから何としても勝つ。1試合でも多くグラウンドに立たせてあげてほしい。」という言葉をいただきました。本当にその通りだなぁと学びました。

ここまでの3試合、すべて1点差の勝利。ヒーローは日替わり。決勝点以外も、みんなちょっとずつ得点に絡み、ちょっとずつ失点を減らすことに貢献してくれている。決して派手ではないウチのチームらしくていい。

試合後のスタンドを見ると、たくさん人が来ていたことに驚きました。昔のユニフォームを着た野球部OBの方々が、次の学校に異動された元同僚の先生たちが、また普段校歌なんてちゃんと歌わないヤンチャな在校生たちが、みんな一緒になって大師高校の校歌を歌っている。そして選手たちが等々力球場いっぱいの観客に祝福されている。こみ上げてくるものがありました。

さぁ、昨夏の3回戦を超えて4回戦です。未熟な自分の監督キャリアからは、前任校も含め、もう未知の領域です。ここからどれほどの体力、気力が必要なのか、どう連戦のコンディショニングをしていくのか。経験をしたこともありません。ただ選手と一緒に、次の一段を登るだけです。

まだこのチームでやりたい。それだけの気持ちです。

一戦必勝。


7月18日 2回戦 鶴嶺戦

我々にとってタフな試合になるのは、目に見えていました。試合前に話したのは一つだけ。苦しい試合になる可能性が高い。今日は勝ちたい執念がまさっている方が最後に勝つ。執念の野球をするぞという話です。

鶴嶺高校さんは一試合を通して想像通りのプレッシャーでした。守備も堅いし、スイングも鋭い。1点リードの3−2の最終回も、ものすごい気迫で9回2死から追いつかれました。相手の気迫に上回られた瞬間でした。

最後はどちらに転ぶかわからない中、2年生3人が、執念でデッドボールをもらい、執念で送りバントを決め、執念でサヨナラタイムリーを決めてくれました。秋、春の公式戦と、気持ちの弱さで活躍できなかった2年生たちの成長が嬉しい。2試合連続で1点差の苦しい試合をもぎ取ってくれました。

帰りのバスで、今日の野球はたまたまできた訳ではないなと思いました。春から夏にかけて、ずっと追い求めてきた野球です。我々はオープン戦から「練習」試合無しで、勝ち負けにこだわる試合をやってきました。毎週のように最終回追いついたり、逆転したり、されたり。負けたら罰走もしました。毎週、苦しかった。それがこの夏に目に見える形に表れてくれている。これまでオープン戦をしていただいてきた相手高校さんに改めて感謝です。これまでかかわってきたライバル関係のチームや指導者の思いも持って、戦いたい。

また2日、寿命が延びました。今日も一日できる準備を最大限にして、一戦必勝。

1日も長い夏に。


7月14日 1回戦 磯子工業戦

大事な初戦、無事に勝つことができました。

まずはバッテリーが粘ってくれました。ピッチャーは春から夏にかけて苦しみ、悩み考え、乗り越えてきた新しいピッチングスタイルを、この大舞台で披露してくれたことを嬉しく思います。キャッチャーも2年生ピッチャーを「リード」してくれました。

野手も序盤は打ってくれましたが、中盤から打ちあぐねました。前半と後半で全然違う試合になりました。試合が落ち着いてからは、どちらに転ぶかわからない展開の中、よく粘って守ってくれました。

誰もが怖い夏の初戦。負けるとしたら、流れに飲まれたときだと思っていました。試合前にはベンチ裏で「前後裁断」の話だけをしてから、試合に臨みました。結果的に、守備のエラーもあり、走塁ミスもあり、タイムリーも打たれました。どれもが一気に流れを持っていかれるきっかけになりうるものでしたが、全部「想定内」にして次の「今」を切ってくれたことが1点差勝利につながったのかなと思います。

今日も当たり前のように練習できることが、何よりの喜びです。

一戦必勝。


7月10日 よし

テストの採点と成績付けが終わった!

教員の監督さんにしかわからないであろう、清々しい気分です。ようやく大会モードになれます。

長い雨で最後の方のオープン戦は思うようにできませんでした。対戦を楽しみにしていたカードがいくつも流れてしまい、選手もぼくも残念でした。でもそれは、おそらくどのチームも一緒。雨で気落ちしたり練習量を落としたチームではなく、雨でもいい準備をしてきたチームが、きっと勝つはず。そしてその資格はウチにはあるはず。雰囲気を保って、よくやった。爆発するぞ〜。


6月30日 まだもがく

今週は土日と連敗。

二日とも130キロ中盤ほどの力ある投手相手に10安打以上と、強化練習の結果は着実に出ています。この点は自信にしていいです。なのに、つながらない。「線になる」という、5月にやって効果の出てきたことが、薄れてきている。

あれをやるとこれを忘れる。これをやるとあれを忘れる。歯みがきのように毎日ちょっとずつメンテナンスしておくようにと言っておいた技術がさびついてのミス。

ウチは能力は高くないチーム。個が線になり、全部が噛み合って、やっと勝てるチーム。

もう一回。


6月28日 強化練習終了

3週間の強化期間が終了しました。まずは食事係がよく頑張ってくれました。今年は「食事係が全体練習を抜けることなく、かつ炭水化物とミネラル豊富、かつうまいもの」というぼくからの要求のもと、仕込みはオフの日に1週間分まとめて行い、毎朝早く来てセッティング、放課後には出来上がっているという食環境を作ってくれました。特にリーダーの3年生は進路も栄養系を目指すとのことで、意気に感じながらよくやってくれました。また家庭科の田村先生には毎日のように献立作りと調理をお手伝いいただきました。ありがとうございました。

チームとしても、メンバー組、新チーム組ともに、目に見えて成長しました。目的が明確な密度の濃い時間は、人の成長スピードを早めてくれます。またこの期間は帰りも遅かったと思います。保護者のみなさまご協力ありがとうございました。

最終日は全メニューを全員で行いました。そして翌日には大会メンバーを発表しました。

選手のノートから。

“今日は強化期間最終日だった。補食も今日は保護者の方が用意してくださった。今まで以上に良い期間を過ごせた。課題もしっかり取り組めて、強化期間中の試合も粘り強く勝てた試合もあった。総合力も上がっていると思う。このチームでできる日も、数えるくらいになってしまった。51人の力で全てを出して勝ちたい。すべては夏の為にやってきた。野球部は色々な方々に支えられてやっている。勝つことが恩返し。精一杯やるだけ。食事係、朝からありがとう。感謝の気持ちでいっぱい。”

“今日で最終日。ここまで本当に色々な方からの応援や支援があってここまでこれている。感謝し、恩返しは夏の大会での勝利。今日の目。今日の目で夏の大会を戦う。スタンド、ベンチ。フィールドにいる全員が一丸となっている時の目。今日の雰囲気は最高に良かった。”

“自分は今日の時間、何度も11月のあの雨の日、たった一球を全員で追いかけたことを思い出した。このチームはあの日から始まった。あれから7カ月が過ぎた今、あの時の表情と同じに見えた。全員が同じ方向に進もうとしている。今日以上のものを7月13日に持っていき、全員で戦って勝つ。”

“メンバーが決まりました。やはり悔しいです。冬から春にかけて、夏にベンチ入りすることを目標にしてやってきていたので、なおさら悔しい。3年生と一緒にグラウンドに戦えるレベルになれなかった自分が情けないです。ここからは、「チームが夏に勝つため」と「新チームの戦力になるため」に過ごしていきます。バッティングピッチャーも戦力、偵察も戦力、応援も戦力。どんな形でも戦力になり、チームに、3年生に貢献します。選手としては、すぐに始まる秋に今回の悔しさも意地もすべてぶつけるつもりで準備していきます。夏のメンバーに勝つつもりでやります。”

“色々迷いに迷って決まった20人だと思う。「誇りと責任」。51人の中から選ばれたという「誇り」。その分、自分の体、調子、技術、すべてがチームの勝敗に直結するという「責任」。自分の体はチームの体。まだまだこれから自分の技術、調子を上げていく。”

それぞれに思いを持ちながら。あと2週間。


6月22日 まだ進化

今週末も縁の深いチームとの試合でした。6月の試合は、この1年間どっちが成長したか勝負、みたいな意地もあります。お互いを意識したバチバチの勝負は、8回裏終了まで0−0の息詰まる試合でした。これはもうオープン戦ではないですね。ありがとうございました。お互い夏がんばりましょう!

強化練習の効果は着実に出ています。

特にピッチャー陣は、この2週間で新しい武器を一つ手に入れつつあります。まんべんなくやるのも大事だけれど、それだけを徹底的にやるというのも大事だなと思いました。

打撃は、あと1ピースという感じ。新しい技術を一つ採り入れてみました。これでハマる選手は何人もいるはず。

3週間の強化練習も今週まで。まだ試行錯誤。まだ変われる。やり切ろう。


6月15日 すべては夏のため

この期間は週末の試合へのコンディションも関係なしにやっています。先週は三者面談週間で午前授業だったため、金曜まで毎日7時間近く練習できました。ピッチャー陣はジャンパーやカッパを着て走り回っています。どれもこれも夏の試合を簡単に感じるため。昨年、大会で足がつったり熱中症気味になった選手ほど、意味を感じて前向きに取り組んでくれています。土曜も試合は午後だったので、午前中に一度オールアウトをさせてから試合をしました。それでも陽気に勝つ試合を見たかったのですが、そういう日に元気なく負ける。疲れているときに疲れているなりの結果だから三流だと話しました。夏なら2回戦以上いけないチームだな、お疲れ様さようならと。

日曜は、それぞれに気合いと明るさとこだわりのある素晴らしい2チームとやらせていただきました。昨日のことがあり主将の発奮もあり、チームも燃えていました。相手のスイングも力強かったですが、スコアも3−2、1−1と、投手、守備がよく粘りました。2試合とも初回から9回までず〜っと神経を使い疲れましたが、充実しました。こんなしびれる試合をさせていただけることに感謝です。

今週末も一軍は遠征が続きますが、それも含めての強化期間。すべては夏のため。タフさと地力をつかみたいと思います。


6月12日 強化練習期間

今年も強化練習期間に入りました。1年経つのは本当に早いです。

今年のテーマは「負ける要素をなくす」。今年の代は、県大会では力を出せずに消化不良で秋、春を終えてしまいました。トーナメントは1回負けてしまったら終わり。その怖さを嫌というほど痛感しました。だからこそ、今は「勝ちたい」ではなくあえて「負けない」。横柄にならず、独善的にならず、この1年間負けてきた要素を謙虚につぶしていく。それを最後の課題に持ってきました。

といっても守り勝つ野球を志向しているわけではありません。「勝ち切れない要素を強化する」という表現の方が合っているかもしれません。チームカラーは変わらず攻撃的に。重点項目は打撃力と投手力と、個の力です。

大会メンバー組と新チーム組に分かれて練習をしていますが、特に新チーム組の1、2年生が、2か月半後を目指して地道に頑張っています。グラウンドに何十人いても、目的を持っていない選手がグラウンドにいない。お手伝いさんもいない。そんな状況をつくりたいです。濃い空気が流れています。

それにしても、野球漬けです。1日が濃い。いい疲れ。3日連続でコンタクトレンズをしたまま寝てしまいました。


6月1日 誰が生き残るか

生き残りを懸けた競争も佳境です。

先週末は、代打でベンチ入りを狙う選手がタイムリー。守備力だけと言われていた選手が複数安打。スタメンを外していた3年生を久々に使えば、意地でヒット。またウチには「ベストオーダーから2人欠けるまでは想定内」というモットーがあります。先週レギュラーの怪我がありましたが、代わりに出た選手が気を吐き、好守備と猛打賞。

その怪我人が出たときの各選手の表情もいい。よし、自分にチャンスが回ってくるぞという気持ちでしょうか。怪我の報告をしたとき、獲物を狙うような鋭い眼をしている選手が何人もいたと小山内先生が言っていました。

かといってチームメイトを蹴落とすわけではなく、ベンチの空気がいい。ある選手のノート。

“当落線上にいる選手は、1打席とか3イニングとか、少ないチャンスになると思うが、後悔しないように試合に送り出したい。試合に出ている選手は、全力で応援したい。個人的には頑張っている○○に打ってもらいたい。”

チームメイトは、仲間でありライバル。ライバルであり仲間。その言葉を地でいくような部の雰囲気は誇りに思います。正々堂々と勝負を繰り広げてほしいです。

ここ数試合は、期待を込めて選手を多めに起用しています。誰が結果を出して生き残るのか、シナリオのないこの競争を、最後まで見届けたい。スタッフ全員、純粋にそんな思いです。追い込まれた状況での弱さや甘さも見たいし、成長や意地で這い上がる姿も見たい。その上で、チームの勝敗を託せる20名と記録員を、責任をもって選びたいと思います。


5月13日 富山遠征

先週末は、一軍は富山遠征でした。2年連続になりますが、富山第一の黒田監督のお心遣いのもと今年も充実した遠征にすることができました。ありがとうございました。

今まで練習してきた野球を、このレベルの相手に対してどれだけ出せるかという、力試しの遠征でした。土日とも1試合目は勝ち切れず、課題が明確になったというのが一番の感想です。一つは打撃。もう一つは配球。緊迫した試合だったからこそ、配球では1球の難しさを痛感し、打撃では1球への勝負強さが勝敗を分けてしまいました。

ただ良いこともありました。エースに投げていただき、素晴らしい経験ができました。サイドからの力あるストレート、狙っていても当たらないキレるスライダーは、今年のチームが見たことのない球筋でした。1巡目バットにかすりもせず苦しみましたが、2巡目から意識を変えて食らいつき、今まであまり機能してこなかった下位打線の「出塁・進塁・得点」で0−4から4−4まで追いついたのは、大きな成果です。

またピッチャーは、車中泊明けの試合でMAXを更新しました。3回目の車中泊で体の準備をしっかりできたこととタフさが出てきたことは、明るい材料です。ピッチャー陣の競争も熾烈です。

学校に残っての二軍戦も、活躍した選手が何人もいたそうで、今週末はメンバーの入れ替えも多そうです。一軍の控え組も代打、リリーフなどで頑張り及第点でしたが、それ以上に二軍でいい選手がいたそうです。ダメだから外さないといけない、ではなく、良いから上げないといけないというのは選ぶ側としては嬉しい悩みです。

メンバー決めまであと3週間。


5月6日 歯車

特別打つ訳ではない我がチームですが、最近はヒット数に比例した得点が取れるようになってきました。県大会あたりからやってきた打「線」の一員になるということが少しずつできてきて、攻撃の歯車が噛み合ってきました。

「出塁」「進塁」「得点」の3つにかかわれない打者・走者はすべて無価値という基準でベンチの空気を作っています。いかに自分の打席をプラス1にできるか。走者としてプラス1を稼げるか。死球も1、送りバントも1、満塁ホームランも1、好走塁も1。点を取るという過程において、価値は同じ。ホワイトボードには、自分の存在がプラスになった分だけ「正」の字が書かれ、お互いに稼ぎ合っています。

自己犠牲という言葉は好きではないです。自分という存在をチームに生かす。線の一員になる。点をもぎ取る。あわよくば二兎を得る。そんな意識がいい循環を生んでいます。

今週は富山遠征。5月のここからのタフなスケジュールで、どこまでやれるか。楽しみです。


4月27日 試行錯誤

チームとして、いろいろと「初めて」を経験しています。

土曜日は、ホームとビジター、二手に分かれてオープン戦を行いました。

日曜日は、ホームゲームでした。朝からAチームの試合、2試合。試合後は、Bチームの紅白戦5イニング。その後は、全員でフォーメーションの確認。疲れた…!

何人いようが、大師でやりたいと入ってきてくれた選手。なるべく野球をやるチャンスは作りたいと思っています。勝ちを目指しレギュラーを鍛えていくことと、一人ひとりが野球する機会の保証の両立。日本全国どのチームも試行錯誤されているんだろうなと思うし、うまく運営しているチームはすごいなと改めて思います。遅まきながら、ようやくその悩みに達しました。

月曜日、早速、選手たちとホームゲームの運営の仕方について話し合いました。各リーダーが、知恵を絞ってくれています。来週はもっとムダなく時間が使えるようにしよう。


4月16日 県大会負けました

完敗でした。多弁に語ることもありません。

県大会後のミーティング。彼らの入学後から、「できるぞ」「できるはずだぞ」と暗示をかけてきてその気にさせてきたつもりでしたが、今しかないと思い、とうとう現実を話しました。力はないチーム。県で勝てない。県大会レベルにも達していないチーム。もともと中学時代にキャリアを持った選手も集まっていない学年。

力がないという現実を正面から受け止めた上で、あと3カ月をどう生きるか。

3年生が即答してくれました。答えは単純でした。

「今まで以上にやるしかないです」

もう、チャンスはあと1回だけになってしまいました。7人しかいない練習を何度も見学に来てくれ、これから一緒にチームを変えようと入学してきてくれたこの3年生。最後にいい思いをしたいと思っています。絶対に。


4月7日 入学式

今日は入学式。約30名の新入部員が門をたたいてくれました。嬉しいことに、毎年部員数の倍以上の新入生が入部してきてくれています。今年も27名の部員数が、一気に5〜60名になります。

就任させていただき2年半。7名から始まりめまぐるしく変わる状況に、スタッフも部員も毎年毎年、知恵を絞っています。今年も選手たちが、更衣室、食事場所、道具の置き場所、パートナーをどうするか、練習場所をどうするか、練習用具は足りるか(全然足りない!)など、予測できる範囲の準備はできる限りしてくれました。ぼくもオープン戦の際、部員の多い他校の監督さんに、チーム運営の工夫について質問することも増えました。それでも最初はバタつくと思いますが、しないでいい失敗はしない、が合言葉です。

毎年話すことですが、今日は新入生には半信半疑だという話をしました。希望を持って入ってきてくれた君たちを信じたい気持ち半分、本当にウチで続くか?大丈夫か?と疑う気持ち半分。新入生には大師の部員となるまでに1ヶ月の猶予期間を与えました。早く上級生から認められるよう、頑張ってほしいと思います。

毎年春の県大会はこの時期。このバタバタを最小限に留め、県大会に集中できるかどうか。レギュラー陣は自分の強化課題と土日へのコンディショニングに集中、新入生係は新入生指導に集中。みんながチーム内での自分の責任を果たし、組織力、上級生力で難しいこの時期を乗り越えてほしいと思います。

抽選は木曜日。


4月5日 苦しくもやりがいあるオープン戦

今シーズンのオープン戦は、ほとんどの試合が1〜2点差の僅差。9回まで息詰まる試合ばかりです。

各チーム、エース級のピッチャーを投げくださるおかげで簡単に打てず、いい苦しみを味わわせていただいています。負けるとめちゃくちゃ悔しくもどかしい、勝つと小さな達成感、という試合の繰り返し。ウチに「練習試合」はないという言葉通り、全部が真剣勝負。地区予選後も苦しみましたが、最後はいい形で県大会前のオープン戦を終えられました。

さぁ、今週から県大会。


3月30日 地区予選を終えて

抽選後は「いいクジ引いたな」と声をかけ、やりがいあるブロックでの戦いを楽しみにしていました。

初戦は、チグハグな攻めと守り。なんとか勝てはしたものの内容は最悪。説教と練習。この試合のおかげで、このブロックで戦う危機感が最高潮になりました。

絶対に勝たなければならない住吉戦は、勝負でビビらない上級生の経験値に懸けた上級生中心のオーダー。意地を見せてよく打ち、まず県大会を決めてくれました。

2勝どうし、よし、盤石で迎えたぞと思った最終戦の百合丘戦を前に小さなアクシデントがあり、飛車角抜きを余儀なくされました。当日朝に緊急ミーティングを開き「全員の力を結集しろ」という話をしました。

それでもやはり多少の動揺はあったのか、百合丘さんの強打とウチのミスの連発から、序盤4点差の劣勢になってしまいました。しかし、ここからバッテリー陣も守備も粘り、攻撃も次、次、次の精神で牙をむき続け、逆転して戦い切ってくれました。みんなで勝つという意味においては、間違いなく今チームのベストゲーム。冬に鍛えてきた勝負での心の持ち方、野球の駆け引きが、随所に結果として現れたことが嬉しかったです。「おれたちはこういう野球で神奈川を勝ち上がっていくんだ」という強い信念を刻めた試合でした。

3勝0敗で県大会に出場することができました。しかし、昨日でこのチームも解散。またすぐにレギュラー争い、メンバー争いの日々、そして県大会からは新入生もここに加わります。今日はオフにしていますが、誰か学校に来ているのか職員室からカキンカキン音が聴こえます。日常の勝負に勝った者のみがチームの代表に選ばれる。厳しい練習環境を自分たちでつくり、県大会に向けてまた競争の日々です。


3月16日 現在地

オープン戦は、終盤までもつれるタフな試合を繰り返しています。少しずつ、シーズンオフに強化した「個」を、「野球」につないでいかなければ勝てないという意識が出てきました。

対戦した監督さんにチームの印象を尋ねたところ、“良くも悪くも、自分たちの持っている力を最大限に出してくるチーム” という言葉をいただきました。ありがたい褒め言葉でもあり、反面「この戦力でよくやっている」「今の力ではここが精一杯」という意味も込められているはずです。

チームの方向性は間違っていないという小さな自信と、まだまだ力をつけなければという大きな課題をいただきました。チームの現在地を確認することができ、感謝です。いい出会いもあり、いい先週でした。

まとまらなければ勝てない。しかし小さくまとまる気もない。目指すスケールは大きく、さらに精進です。


3月12日 シーズンイン

3カ月の短いシーズンオフ、ほぼ全員が力を底上げしました。それは数字を見れば明らかだし、練習では投球、いい打球、走力も少し出てきました。だから全員にまんべんなく期待はしています。

しかし、ここから二つの道に分かれます。それをいかんなく発揮して「化けたな」と思わせる選手と、「やっぱり試合だとダメか」と思わせる選手。結局、試合や一発勝負に強くてナンボ。練習チャンピオン、見世物になるな。

シーズンが始まり、数試合行いました。今のところ、化けたかもと思う選手3割、やっぱりな…と思ってしまう選手7割。もう少し待ちます。


2月15日 練習後の話

時間があるときは、なるべく練習後に小話を一つするようにしています。

先日は、ある農家の話。無計画な行き当たりばったりの個人練習をしていないだろうか、そもそもこのシーズンオフでどうなろうとしていたのか、見失っていないだろうか。

また先日は、ある社長が社員を見るときのお話。常にアンテナを張り巡らせているか、予測して生きているか。見て見ぬふりと、気づかないのは一緒。鈍感は三流。

何人の心に引っ掛かる話をできるか、タイミング、話のチョイス、自分も勝負です。あまり話はうまくないのですが。


2月6日 自治

練習態度にあきれた挙げ句、1週間、スタッフが練習にノータッチの期間を作りました。荒療治に賭けたわけです。どんな答えを出したのか、数日後から上級生が率先してチームの約束を守る姿、上級生が下級生に厳しく指導する姿が出てきました。人生を懸けているという姿を上級生に見せられ、下級生は必死についていかざるをえない。このチームに足りなかったピースが埋まってきた気がします。日々の練習に「自分のチーム」「自分の人生」という危機感、「全部、自分の問題」感が、ようやくグラウンドに出てきました。

聞けば、上級生だけでミーティングをしたり、呼応するように下級生だけで集まったりしていたそうです。ノートにも各選手、「どんなチームで戦いたいのか」「自分の人生をどうしたいのか」「組織とは」という葛藤が1週間書き続けられていました。

就任して2年半が経ちましたが、「打てば響く」というのが、ウチの学校の長所だと思っています。腐らず何とか食らいついてくる。コンニャローという精神がある。最近の若者は感情がない、何考えているのかわからない、帰れと言ったら帰っちゃう、という世の大人の嘆きは、ウチの部には無縁です。


2月1日 入り込み力

今年のシーズンオフは、地道です。ユニークな練習、目先を変えた練習に逃げるということは一切しません。動作改善にとって意味のある練習というものは、考えれば考えるほど地道なところにたどり着きます。

ただ、そこにどれだけイメージがあるか。「試合をイメージしろ」とは使い古された言葉ですが、結局はそこだと思うし、それを本当にできている選手はほとんどいません。

昨日、素振りで尻もちをついていた選手がいました。予期せぬ変化球で崩されたのだと思います。これはすごいことです。こういう選手が何人出てくるか。自分の世界に入り込める、近寄りがたいオーラを出せる人間が何人いるか。


1月27日 うれしい報告

昨年末のことになりますが、ある3年生が、大学に公募推薦で合格しました。合格したことがよかったのではなく、自分の持っている力より高いところに挑戦しようとした心と、そこへの取り組み方が素晴らしかった、根拠ある合格だったと思います。

1、2年生へのスピーチが秀逸でした。

時間の使い方、自分の立ち位置を客観的に理解した上で臨むこと、できないことは伸びしろという考えること、やった分だけ変わると信じること、この人だと思う大人を見極めてついていくこと、などなど「野球部でやってきた考え方をそのまま勉強に置き換えただけ。今やっていることは引退後の人生において正しいことだと思うから、信じてやってください」とのこと。1、2年生に、大きな置き土産を残してくれました。

夏の桐蔭戦には勝てなかったけど、引退後最初の個人戦ですばらしい結果を出してくれた。自分も報われた気持ちになりました。しっかりと学問に勤しんで、いい大学生活を。

この余波で、模試を受けたいという進学希望の2年生が何人か出てきました。いいことです。自分の現在地を確認して来なさい。慰める準備はできています。


1月19日 保護者会

土曜の夜は保護者会でした。ウチの保護者はみな温かく運営にも協力的で、本当にありがたいです。まだまだ年上の保護者ばかりで、自分なんかは社会人として足りないところだらけに映っていると思いますが、大目に見ていただきながら好きなようにやらせていただいています。この日も予定を2時間延長して楽しい時間を過ごしました。

年に数回だけですが、保護者会の存在は大事だなと思います。保護者の話を一人ひとり聞いていると、部員が何人いようが、補欠だろうが何だろうが、「保護者にとってはかけがえのない一人」を預かっているという事実を思い出させてくれます。日常に埋没すると、そんな当たり前のことも忘れがちになってしまうので。いいタイミングでした。

保護者のために頑張るわけではありませんが、選手と頑張ることが保護者の喜びにつながっていくといいなと、帰り道に思いました。


1月11日 ささやかな楽しみ

保護者のご厚意で、一斗缶・ドラム缶と木炭をいただきました。火起こしは高木先生が担当です。練習中に燃やして、選手はバッティングやピッチングの前に手を温め、ぼくは常にベンチで温まっています(特権)。

そこに、小山内先生と武藤先生が買ってくれた食材をアルミホイルでぐるぐる巻いてぶち込み、休憩中に補食としてムシャムシャ食べるのが冬の練習の楽しみとなりました。今のところ、ナンバーワンは安納芋です。うま〜。


1月8日 ひたすら三大練習

意図もあり、年始4日間のメニューはひたすら、ランニング・キャッチボール・トスバッティングのみ。

ゼーゼーハーハーという息の音、スパン、スパンとグラブに収まる音、カツン、カツンと竹バットの音が、グラウンドに響き続ける。乾いた空気が自然と張り詰める。去年のボクシングジムの雰囲気を思い出した。

うまくなった。いい4日間だった。


1月7日 信念を持って

ベンチに「シーズンオフの達成課題」と「自分の信念or力の湧く言葉」を貼っています。

課題は、本当に3カ月で達成できるかどうかのギリギリのハードルになっているか。低すぎても自信にならないし、高すぎても無力感・劣等感になるだけ。またその数字は自己満足でなく、神奈川を勝つための基準に乗っているか。レギュラーはいかに穴をなくせるか。控えはいかに武器を持てるか。

“スイングスピード135キロ”
“1塁駆け抜け4.40秒”
“2塁送球1.99秒”
“外角低め5球中5球”
“バックホーム6.5秒以内5球中4球”
“一球勝負通算勝率6割”
“守備評価表項目10点向上”

言葉は、本当に力の湧くような言葉か。評論家気取りで変に悟ったようなことわざを選ぶのも、会ったこともない偉人の言葉を選ぶのも、どうかなと思います。また否定の言葉が多い(弱気は最大の敵など)のも力にならないと思います。高校生にもなったならば、その日の気分ではなく自分の信念を持って物事に向き合ってもらいたいです。

“地道に”
“やれば変わる”
“エース”
“恩返し”
“人生一回”
“夏に投げるため”

努力が大事、的なことを書いていた選手が早速さっさと帰っていて笑い者にされていました。有限不実行ほど格好悪いものはない。色紙が無意味なものになるのか意味あるものになるのか。絶妙な課題を設けられることも能力、奮い立つ言葉を持っていることも能力、有言実行できるタフさも能力だと思います。


12月26日 目指すところは明確

今年のシーズンオフのスローガンは「神奈川を勝ち切る心体技」。

初戦から全国レベルの学校との対戦も多い神奈川、一つ勝つことは本当に難しい。それがこの2年生との共通認識です。でも、どの勝負にも敗因はありました。足りないところ、弱いところ、甘いところがあるから負けた。今年のチームは本当に勝ちに飢えている。でも力足らずでうまくいかず、もがいている。

勝ち切る。それだけのためにやる。勝つためには根拠が必要。シーズンオフはこれから戦うにあたっての根拠づくりの期間に過ぎない。一喜一憂せず、常に目線をここに置いてやるぞ、というメッセージです。いろんな相手と試合させていただいたので、そのための財産(イメージ、スピード感)はあるはずです。

つまるところ、地力をつけるしかない。対等に勝負を仕掛けられるような投手力、打力になるしかない。今年は「このレベルまでいけば勝負の土俵に乗れるぞ」という数値の目安を明確に打ち出してみました。みな多少の成長には目もくれず、その数値を目指して必死です。

そして勝負強い人間になるしかない。何でも勝負、何でも人前、何でも本番。勝負と付き合える自分を磨けるのもこの時期ならでは。毎日何かしら勝負。負けたら罰あり。闘志なき者はグラウンドから去ってもらう。シーズンオフモードではなく戦闘状態で一日一日に臨みたい。

奇をてらわず、春に必要なことを、地味に、地道に。


12月15日 最後に勝つのは

大学時代の同級で、このオフに社会人野球のヤマハを引退した渡邉投手に来ていただきました。

練習を教わったり打撃投手をしていただいた後、質疑応答の時間を設けました。緊張する場面での心の持ち方、対戦してきた嫌な打者、社会人野球での一流と三流の違いなど、たくさん面白い話をしてくださりました。その中に、こんな言葉がありました。

「私学とか野球推薦とか中学時代の経歴とか、入ったときのことは関係ないから」

甲子園出場、神宮出場という経歴を持った選手ばかりの社会人球界で、彼はそのどちらの肩書きも持っていませんでした。何の後ろ盾もなく飛び込んで行った世界、2、3年で引退する選手も多い厳しい世界。今年でユニフォーム姿も最後かもしれないからと、毎年のように東京ドームに都市対抗の応援に行ったのを覚えています。しかし彼は結局10年も現役で過ごしました。会社から必要とされ続けました。

大学時代の彼は、勝って周りが大喜びしていてもひょうひょうとしていたり、負けて落ち込んでいても次の登板に備えてきちんとダウンをしていたり。無駄に居残りせずすぐ帰る日もあれば、オフでもグラウンドに出て走っているときもある。とにかくぶれずにやるべきことをやる、「自分」を持った芯の強い選手でした。頭も良く、よく一緒にご飯を食べながら配球やトレーニングのことなど議論をしたのを覚えています。強い心と頭脳が、170センチ65キロの決して大きくない体で出せる力を最大限に発揮させていました。

地道に今やるべきことをやり続ける選手、何をするにもこだわりを持った選手、流されない自分を持った選手が、最後には勝っているということを体現してくれた野球人生だったと思います。そんな彼の言葉だからこそ、重みがあります。我々の信念と重なり、背中を押してもらった気分になりました。

本当に、関係ないと思います。入った大師高校でどんな一日を積み重ねていけるか、それだけだから。


12月1日 恩義

シーズンオフ前最後に、貴重な試合をさせていただきました。

瀬谷高校さん、東海大相模高校さんには、恩義を感じています。待ってくれる人がいるというのは、ありがたいことです。頑張らなければならない理由になります。今自分たちのできる全力でぶつからせていただきました。

人として大切なことを学ばせていただいた2試合でした。


11月30日 ここから

部として苦しい時期を過ごしていました。全員苦しみました。これ以上ないくらい。矛先を自分に向け、自分の心に向き合う。毎日毎日その繰り返し。

苦しみ抜いたあとの練習再開は、冷たい雨の日でした。

ボール一球だけでひたすらノックをしました。内容は、うまく言葉にできません。いつまでやっていたのか、どんな言葉をかけたのか、よく覚えていません。雨と泥と涙と蒸気と気迫と思いと覚悟がグラウンドに充満していました。あの場に居合わせた者にしか決してわからない特別な経験です。

必然の雨だったのだと思います。野球に神様がいるのならば、ここからだぞ、このどん底からもう一回だぞ、そう言われている気がしました。

また、ここからです。


11月4日 東北遠征

5月の富山に続いての車中泊遠征です。我がチームはもう車中泊に慣れてきました。SAで降りるたびに空気がヒンヤリしてきて、東北に向かっているんだなぁという実感がありました。

盛岡大附属さんには試合相手から宿舎の手配まですべてしていただいて、感謝の気持ちでいっぱいです。おかげさまですばらしい遠征にすることができました。チームは組織力・人間力が高く、また打撃力も我々と段違いで、全国レベルのスケールを目の当たりにすることができました。その中で6回まで1−0と食らいつきましたが、終盤崩れてしまいました。9回とは長いもので、本物の力を持たないと最後は勝てません。地力、本物の力、確率の高さというものを見せつけられました。

2日目の聖和学園さんも力のあるチームでしたが、前日の盛附戦の勉強が生き、なんとか引き分けに持ち込めました。監督さんが同い年で一緒に甲子園に出ていたという偶然もあり、お昼の話も弾み、縁だなぁと思いました。また球場の隣は仮設住宅でした。感じるものがありました。

そして今回何よりよかったことは、遠征の翌日のホームゲームでした。神奈川に23時に帰校して、23時半に解散。「疲れているときに疲れる顔をする人間(想定内の結果をもたらす者)は三流だ」という話だけをして解散しました。ほとんどの選手の帰宅は0時を回っていたはずです。翌日、朝早くから川崎市の選手が早く来て整備をしていたり、試合中は盛岡以降みんなで決めた徹底事項を守らなかった選手に「てめえベンチ外れろ!」と選手同士で厳しく律していたり。タフなスケジュールの三連戦の最終日に、一番緊張感のある、勝ちに飢えて戦っている試合をしてくれました。これは本当に嬉しい試合でした。

さて、我々は思い出作りに行った訳ではありません。全国レベルのチームから、何か一つ自分たちに足りないものを気づかせてもらい、それを来夏まで継続し続けてこそ、今回は意味ある遠征だったといえるのだと思います。わざわざ高い遠征費を保護者に出してもらう価値があったのかどうかは、ここからどれだけ変われるかにかかっています。


10月31日 これから

チームは東北地方に出発します。ワクワクしています。実りある遠征にしたいです。

バスは今夜出発ですが、今週は1週間ずっと校務に追われ、まだ何も準備していません。はよ1回帰ろ。


10月30日 中学生体験入部&説明会

先週の土曜日は体験入部でした。47名の中学生が参加してくれました。やる気みなぎる中学生に、現役選手たちも大いなる刺激と危機感をもらいました。ありがとうございました。

さて、今年のチームの長所である組織力はなかなかのものでした。今回は人数が多かったので、午前・午後の2回に分けて行わせていただきました。午前の部での反省をすぐに午後の部に生かし、ムダのない時間の使い方ができたと思います。ミーティングの質が高いのは、今年の上級生の良さです。

また、体験終了後の説明会でのスピーチも、主将、マネージャー、遠方通学代表、中学は控えだった代表、中学の成績微妙代表(すみません、受検勉強がんばった代表!)、芸人代表と、それぞれの立場から我が野球部を説明してくれました。みんながどんな気持ちでやっているか、伝わったと思います。

説明会では厳しい話もしましたが、それが現実です。2年が経ちチーム状況も変化していく中、大師高校も「どんな人でもウェルカム」という時期は終わりました。中学生のみなさんには、出来るかぎり複数のチームを自分の目で見て、チームカラーやチームの考えを比較した上で、後悔のない人生の選択をしてくれればと強く思います。

恒例の芸、今回は「フレグランス・ベースボール」でした。手前味噌ですが、けっこうツボでした。それにしてもあの空気の中、あの長時間、ピン芸であのシュールなネタを。ハート強いなと尊敬します。試合であの強心臓を発揮してくれれば…!


10月14日 悔しいなぁ

日曜は、白山高校とのオープン戦でした。昨冬も合同練習で勉強させていただいたり、選手もたくさんお世話になっている高校です。村田先生は、自分がとても意識している監督さんで、普段からチーム運営のことを相談したり、野球を教えてもらったり、何かとよくしてもらっています。

試合は、1試合目1時間40分、2試合目1時間25分という、超・ピリピリしたものでした。時間もまだあったし1勝1敗だったので、「決着つけよう」とおまけの延長戦までやらせていただきました。3試合の結果は1−2、1−0、1−0でした。すごいスコアですね。白山の緻密な野球、1点を争う試合展開に疲れました。

昨年からたった1年間で、恐ろしいスピードでチームが出来上がっていました。負けたくなかったなぁクソ!今から来シーズンの試合が楽しみになりました。


10月10日 修学旅行 居残り期間

2年生が修学旅行に行っている今週、1年生のみの練習期間となりました。結果は、とても意味ある期間になりました。

学年としては「自治」「うまくなり合う人間関係」をテーマにしましたが、何人かのリーダー核の台頭、練習中の会話の質の変化が見られ、大師らしい雰囲気が少しずつ出てきました。

また個人を見ても、普段「もっと自分を出せ」と叱られてばかりいたおとなしい学年と思えない貪欲さを感じて、ビックリしました。2年生の影で、もっと見られたい、もっと教わりたいという欲求に飢えてたのかなと思いました。言ったことがスポンジのようによく吸収していく4日間で、日に日に成長するうちにあっという間に終わってしまいました。

自分としては、しょうもない話も含め、1年生ともいつもより密にかかわれたことが一番よかったかなと思っています。ここまで上級生のプレッシャーに自分を出せない選手もいたのかもしれませんが、なかなかいい性格を持っているんだなと理解が深まりました。

2年生を焦らせたり、ポジションによってはチーム内の序列が入れ替わることも十分ありそうです。競争は激化していくでしょう。これからが楽しみになってきました。


10月3日 回り始めた

ここのところ、グラウンドの雰囲気がいいです。

30人ちょいという部員は、他の高校に比べれば少ない方なのでしょうが、前任校では部員が10数名ということがほとんどだったので、かなり多く感じてしまいます。日によっては1人に1回声をかけられずに終わってしまうこともあり、悪いな〜と思う気持ちもあります。

ですが、それでも前向きにやっている選手の姿に救われもしています。マネージャーがよく気がつき声かけしてくれています。学年同士、上級生下級生のつながりや教え合いも出てきました。それに比例して、選手のノートには選手同士の名前がよく書かれるようになってきています。やっぱり何かを頑張っていくのに大事なのは横のつながりだよな、と改めて思わせてくれます。

尻に火もついてきています。うまくなり始めたからAチームに上がりたいという欲が出てきたり、中学生が観に来てすでに来春に危機感を持ち始めたり。

いろんな要因が重なり、ようやくこのチームも循環し始めた感じです。大人が子どもに、自転車に乗りたくなってもらえるような工夫に四苦八苦する段階から、自転車に乗りたくなっている子どもが乗れるようになるために付き合っていくような段階に入ったような感覚です。回りくどい例えですが、本当にそんな感じです。

すべては春のために。自分の人生のために。


9月30日 足もとが甘い

主将から電話があり、今年の評価表(野球部の通知表みたいなもの)まだですか?早くほしいですと言われました。忙しさを理由に遅くなっていたところを突かれました。そういうことを要求してくる選手とスタッフの関係は、いい関係だなと思います。

いいね!

と思ったら朝、ボールが何球もグラウンド脇に落ちていて、今後朝練、居残り練、禁止という。


9月28日 第1次シーズンオフ

今年は、去年よりも早くシーズンオフモードにシフトしています。体づくり、技術練習。時間がかかることに、時間をかけようという計画です。11月末を区切りに、1回目の目標を立てています。

トレーニング強化と同時に食事ミーティングも並行して行いました。今年は体型学に基づいて、去年以上に個別にこだわってやっています。

1年生からは、大した質問は出ませんでした。そういう受け身なところなんだろうね。2年生からは鋭い質問も出て、ぼくもヒートアップしてしまい、話す予定になかったことまで話しました。延長した時間分、足された板書分が、成長分です。


9月24日 もう明らか

埼玉まで行き、聖望学園さんと試合をさせていただきました。これでもかと思うほど、桐蔭戦、湘南工大附戦と負けパターンが同じでした。これだけ重なると、もうさすがに課題は明確です。そのうちの一つは「心」だと思います。

毎年毎年、学年の気質は違うのですが、今年のチームは2年生1年生問わず、特に。勝負強い人間、粘り強い人間になることができるか。


9月17日 2回戦 湘南工大附戦

ダラダラと要所を締められず攻撃のリズム作れない投手陣、大事な場面での走塁ミス、守備のミスの連鎖による大量失点。一度も流れをつかめない重苦しい試合でした。ミスも地区予選後に「ここが課題だ」と伝えておいたものばかりで、出るべくして出たものでした。その意味では、力通りの結果ともいえます。

主力候補が主力たりえていない。チームメイトのミスを取り返してくれる頼りがいのある選手、劣勢でもワンプレーで流れを持ってきてくれるような選手がいません。精神的に柱になってくれそうな選手は何人かいるけど、野球の技術が全然です。

選手層が薄い。信じられないミスが続出しました。でもこの選手たちが今試合に出ざるをえないのも事実で、脅かす人間がいないのが現状です。30人以上いても、正直レベルはかなり低いです。春も同じ選手が試合に出ているようなら、ウチの未来は暗いです。今の控えの中から誰が人間を変えて、出てくるか。

人数少ないからとか、これからのチームだからとかの言い訳はもうできない学年のチームで、この結果。かなりガックリきました。夏の桐蔭戦も含め、負けるときのパターンが決まってきていて、何かを変えていく必要性を2年生とともに感じています。ただし全否定はせず。何かを加えていくというスタンスで。

力の無さを正面から受け入れ、またここからです。


9月9日 1回戦 霧が丘戦

序盤効率よく点を取りましたが、一気に決められない弱さ。中盤以降攻めあぐねた結果、最後は9回4点差リードから3点追い上げられなおも2死2・3塁。最悪も覚悟しましたが、何とか辛勝しました。

結果的には、試合前に話した「初戦は思い通りの試合展開にならなくて当たり前」「9回通して最後に1点勝っていればいい」という、想定外のことを想定内にしておく心の準備が、勝ちにつながったのかなと思います。

また、県大会の会場校になるのはこのチームでは初めてのことでした。地区予選よりもはるかに多いお客さんが観に来られて案内をして、ベンチを外れた会場運営の選手たちも、いい経験をさせてもらいました。

日曜の2回戦は雨で順延してしまいましたが、また1週、練習したり対策を立てる期間ができたのは、ウチにとってはありがたいです。


9月4日 いい練習ができた

県大会の抽選も終わり、いよいよという感じです。ここからの戦いのために、夏休み、やってきました。

フィールディング、ピッチング、バッティング。地区予選のときよりは明らかによくなっています。その日、そのメニューの目的を明確に、いい2週間を過ごせました。

公式戦期間の緊張感が、選手をいつも以上に成長させてくれています。こんな期間をもう1週過ごせるよう、土日に全力。


9月1日 負けてはいけない試合

県大会前ラストは、夏に接戦をした橘高校とのオープン戦でした。気合い十分で勝ちにくるのは予想できましたので、「それを上回る気迫で絶対勝て」という指示の試合でした。予想通り緊張感の連続の試合でしたが、3−4で惜敗しました。イニングスコアを見ても

橘 000 010 003 =4
大 000 010 101 =3

という、お互いの意地が数字として表れるような試合でした。最後も2死2塁までいきましたが、あと1本出ず。ガックリ。負けたらあかんわ〜。でも、大会前にいつも以上に勝ち負けにこだわれるピリピリした試合をさせていただき感謝です。

試合内容は、まぁまぁ。地区予選後、県大会まで2週間の個人の課題を出していますが、この1週間で、直りかけている課題あり、直っていない課題あり。4失点はすべて先週伝えた課題に起因していました。レギュラーの弱点は、チームの弱点。その責任感を持って練習に臨めるか。あと5日。


8月25日 この夏休み

無事に3戦コールドで地区予選を抜けることができました。

いや、よく怒鳴り散らし、よく精神的に追い詰めた夏休みでした。よくないとは思いつつ、やはり焦りました。

「チーム作りとは時間との戦い」という言葉をいただいたことがあります。期限のある中での勝負。8月22日に地区予選が始まり、9月6日に県大会が始まる。何日までに何ができるようになると決めたら、期限に無頓着ではダメだと思います。そして、いつまでもできない人間に合わせていても、ダメだと思います。9人ができたら次に進む。「機会の平等」は保障するけど、あとは実力の世界。チームでやっていることに遅れたら、自分の時間で取り返してついてこないと知らないよ。それくらいの感覚で今年はやりました。

練習時間も今まで一番で長かったです。といっても、チーム練習はだいたい8時半〜15時くらいです。長かったのは、その前後の時間。上田西さんに大敗してから、選手の24時間の使い方が明らかに変わりました。7時半にグラウンドに行けば誰かが打っている、日が暮れても「終わるぞ」と言わないといつまでも打ったりノックを受けています。日の出から日没まで、オフの日も含めて誰かしらグラウンドでカキンカキンやっているので、結果的に顧問が帰れず拘束時間が長いという感じの毎日でした。先生方、連日お疲れさまでした。でもそういう時間のグラウンドはとてもいい雰囲気で、気持ちのよい時間です。

うまくなるのに大事なのは「時間が長い・短い」どうこうではなく「数が多い・少ない」の概念ではないか。動作を習得するためには数は不可欠で、数をやれば必然的に時間はかかる。「長くダラダラやるより短く集中した練習の方がいい」なんて言葉は、短い時間しか集中できない人間の言い訳だ。やっていない時間にうまくなっているはずがない。そんな新たな信念のできた夏休みでした。

だんだんグラウンドに「練習の虫」「野球小僧」感が出てきました。大師に来たとき、この恵まれた環境を余すことなく使ってくれる選手たちになればいいなぁと、描いていた光景になりつつあります。

県大会まで2週間。まだまだうまくなれる。レギュラーもメンバーも全然決まっていないし。


8月16日 中学生見学会

中学生の練習見学会を行いました。30数名の中学生が来てくれました。

今年で3年目になりますが、毎年毎年、中学生に話す内容が変わっています。それだけ部の状況がめまぐるしく変わっているのだと思います。と同時に、来てくれる中学生の表情も、年々引き締まったものになっている気もします。(今の1、2年生、ごめんよ。)

今年も現役選手4名が、いい芸とスピーチをしてくれました。初年度は、広いグラウンドなど「環境」を売りにしていましたが、今はもう「この選手たち」が売りだなぁと思います。

大師高校では、同じ目標に向かっていく「仲間」を募集しています。


8月10日 甘くない

長野遠征では、上田西高校さんとやらせていただきました。

何を投げても打たれる。

何を打たれても捕れない。

全然打てない。

3−19。

まるで子どもと大人。魂ごともっていかれるような、完敗も完敗。これが本当に甲子園を目指すレベルだと思いました。甲子園なんて言葉、ウチが簡単に口にしてもいいのかなと考えてしまうくらいの衝撃でした。でも、これからもするけど。

誰も口にはしないけど、確実に心の片隅にあったであろう「夏のレギュラーが残っているから戦えるんじゃないか」という甘い空気を、一気に打ち砕いてもらいました。「ただ上級生が少ないから下級生が試合に出ていただけだ」と目が覚めたと思います。

ウチは弱い!これ以上ない新チームのスタート。目の色が変わってきました。


7月25日 3回戦 桐蔭学園戦

まず、あのような試合展開になってしまい申し訳ありませんでした。我々はプロではないのだから観客のためにやるわけではありませんが、さすがにあれだけの人が観に来てくださる中で完敗してしまったことを、純粋に申し訳なく思います。準備した野球はほとんどできませんでした。でも観客席がビッシリ人で埋まった相模原球場でプレーできた選手たちは、幸せでした。ありがとうございました。

3年生が引退しました。

菅野は、ムードメーカーでした。よく芸もやってくれ、下級生からも慕われ、チームの潤滑油でした。走り込みで、ノルマを切れずに倒れそうになっている下級生がいると、自分は終わっていても必ず出てきて一緒に走ってやっていました。冬のトレーニングの「吐いても8位」が名場面でした。素晴らしい根性の持ち主でした。

山田は、1年秋に身動きできない腰痛に襲われてから、ほとんどプレーできない高校野球人生でした。しかし彼は前向きでした。手術を決断し、榎坂さんとの懸命のリハビリに取り組みました。3年春には隼人戦に出場できたことは奇跡的でした。怪我してもできることがある、怪我してよかったと思える過ごし方をするという、怪我人のプライドを、この部に残してくれました。向上戦の9回バントの代打が名場面です。

荻野は、何度も部を離れては戻ってきました。4か月草むしりの時期もありました。スタッフがもうダメかなと思うときは何度もありましたが、気持ちを切らず、食らいつきました。最後は選手という立場ではなかったですが、たくさんの「ありがとう」を、同級生から、下級生から言われる1カ月が、彼の高校野球のゴールだったのだと思います。自分を変えようと最後までもがきました。

小川は、よく背中で引っ張りました。スイングスピードも、遠投も、走力も、トレーニングも一番。下級生の皆が目標にし、追いかける存在でした。どんなときも表情を変えず、弱音を吐いたことも一度もありませんでした。強い相手、大事な場面ほど燃える選手で、橘戦も桐蔭戦も、先頭打者でヒットを打ってくれました。頼りがいある選手でした。

伊藤は、努力家でした。主将で捕手で、プレッシャーのかかる毎日だったと思います。特別すごい能力を持っていた訳ではなかった彼ですが、チームの大事にしていることを誰より大事にすることで伸びた、大師の野球を体現してくれる主将でした。ノートもよく書きました。相模や平学の監督さんにも臆せず一人で質問しに行っていました。異動した年に、この人間力の主将に出会えるとは思いませんでした。隼人戦のエンドラン、ホームランが思い出かな。

たった5名。でも、味のあるいい学年でした。2年前の今、ぼくが監督に就任した頃には、こんなに頼もしい後ろ姿になるとは思いませんでした。

わずか1年4カ月前は部員7人。今は37人。途中で監督も変わった。落ち着く間もなく、ジェットコースターのように目まぐるしくチーム状況の変わる2年4カ月だったと思います。それでもその都度ミーティングを重ね、話し合いで解決してここまでやってくれました。一緒に新しい大師をつくってきた。そんな連帯感が、この5人とはあります。


7月17日 2回戦 市立橘戦

苦しい試合でしたが、投手、野手ともに守備がタフによく粘ってくれました。スタメンが3年生2名、2年生5名、1年生2名の若いチームですが、ウチらしく学年ごちゃ混ぜによく力を発揮してくれました。5名の3年生たちが、下級生が思い切りプレーできる空気をつくってくれたおかげです。とはいえ、1、2年生も相当なプレッシャーを感じていたようです。試合中ミスした数人は、自分のせいで3年生を引退させてしまっていたかもしれないという恐怖から、試合終了の瞬間ホッとしたのか号泣していました。次取り返せばいいよ。

また暑さと初戦の緊張感から、終盤何人も足がつってしまい何度も試合を中断させたり交替選手を出してしまいました。家庭科の監督のチームと思えない惨状を申し訳なく思います。食べ物の準備はしてきましたが、選手はそれ以上の過緊張状態だったのだと思います。もっと煮干しとナッツと黒糖食べなきゃダメだな。

それと、今年からは部員が増えたためにスタンドからの応援も加わりました。1年生のみの構成ですが、団長中心によく他校の応援の研究をして、大会前から何度も練習を重ね、初めてとは思えない統率のとれたなかなかの出来栄えだったそうです。声もよく響いていました。

何はともあれ、校歌を歌えたこと、次のチャンスを勝ち取ったことがすべて。もう一度、いつも通り頭と体のできる準備を、できるだけするだけ。

次は桐蔭戦。


7月11日 光が見えた

大会直前まで、本当に苦しい期間でした。結果が出ない停滞感。やることなすこと悪循環。「最後の最後にこんな時期が来たか」と思うくらい、苦しい状況でした。選手の欲求も強くなり、自分の要求も高くなった分、思い通りにならないもどかしさ、焦りも今まで以上に感じてしまっていました。

「苦しいときに出るのがその人間の本性だぞ」「やっていることは合ってるはずだから、一喜一憂しないでまた次、継続しよう」。秋だか冬だかの苦しい時期に自分がかけた言葉を選手たちが覚えていて、この一番大事な時期に自分たちで使い合っている。一番焦って心が折れそうになっていたのは、自分の方だったかもしれないと、ハッとしました。自分の方が、選手から「そうだな。その通りだな」と力をもらうことが多い期間でした。月並みですが、この仕事冥利に尽きる3年生、2年生の成長を目の当たりにして心が熱くなりました。

大会前ラスト2試合はようやく会心の試合。選手が信念を持ち続け「また次。また次。」の精神でチームを支えてくれたおかげです。ピッチャーも野手も、苦しんだ分また一回り強くなって、初戦に臨めることができます。


7月2日 ラストスパート

いい強化期間でした。ただし、あまり体力的にきついという実感はなかったようです。よく考えれば、最近はいつもこのくらいの時間までやっていますしね。気づかないうちに、当たり前のレベルが去年よりは上がっているのだなと感じました。ただ、何人にも明らかな成長が見え、充実感はありました。密度の濃い3週間。今年は結果的に「質」を強化した期間になったのだなと思いました。週末は強化期間の甲斐もあり、ヒット15本。明らかによくなってきました。少しずつ、チームに明るい兆しが見えてきました。

でも、まだまだ。

やれることをやる。新しいことはやらず。やってきた野球の反復徹底を。まだ伸びる。まだ上がる。最後までやり残しなく。


6月19日 ふんばりどころ

強化練習期間の真っ最中です。日々をやり切ることに精一杯。

チームは少し停滞中。大会が近づくのに結果が出ない不安もあり、悩みのどん底の選手も数名います。心・体・技、一人ひとり原因は本当にさまざま。毎週試合ごとに、誰かが泣いている。

自分のことを心配してくれるチームメイトがいることが宝。ダメな時期に付き合ってくれる人間が、本当の信頼できる人間。大切にしてもらいたい。

ぼくは明るい言葉はかけないし、「気にするな」「開き直れ」という言葉も使いません。弱い部分を見ないで都合よく解釈するプラス思考は、本物ではないと思います。弱い自分を直視して、乗り越えようとして、乗り越えて、本物になるしかない。強くなるしかない。

選手のもがき、あがきを、最後まで見届けたいと思います。


6月9日 初戦は2回戦

抽選の結果、初戦は2回戦となり、橘高校さんと多摩高校さんの勝者と対戦することになりました。

抽選の朝、「今日緊張している人?」と尋ねると、3分の1程度の部員がソロソロと手を挙げ、残り3分の2は特に何もなく落ち着いた様子でした。前日の日記ではないですが、大半の部員が同じような心境であったことに10か月の精神的成長を感じました。

ラスト1カ月は相手どうこうではなく、自分たちの足元を固めていくだけだと思います。

大会のことも考えないといけないのですが、それよりも明日のオープン戦。楽しみで仕方ありません。


6月6日 腹はくくれている

明日は抽選会です。今年は何だか不思議な心境です。特にドキドキもワクワクもないというか高揚感がまったくなく、こんな心境は初めてです。秋、春の経験から腹がくくれているのだと思います。

くじというコントロールできないものに心を振り回されるのも違うかなと。秋向上さん、春隼人さんと初戦を戦わせていただき、選手も自分も痛いほど実力の足りなさがわかりました。以来「抽選に左右されないチーム力にならないと一勝もできない」と日頃から話してきたし、準備もしてきました。

抽選会後に主将からかかってくる電話で「初戦は○○高校に決まりました」と、どんな高校を挙げられる覚悟もできています。というより「わお」というような相手を聞くことに、もう慣れました。どんな組み合わせになろうが、一戦必勝でやるしかないやろという気持ちです。


5月29日 一対一に勝つ

最近の関心事は、野球の場面場面は一対一の積み重ねで、突き詰めれば個人スポーツといえるのではないかということです。そこをぼかして「みんなで」「なんとなく統率がとれて見栄えがよければ満足」としていないだろうかという疑問がありました。

「個」を高めることにこだわる練習とはどういうものなのか。「自分」と向き合い自分を強くする練習とは何なのか。そんな関心を深めるため、友人の紹介で、2・3年生と一緒に元世界チャンピオンが会長を務めるボクシングジムの見学に行かせてもらいました。

一歩ジムに入るなり圧巻でした。ミットと靴の音だけが響く緊迫した空間。鏡に汗が飛び散るシャドウ。他の人が入り込めないような鬼気迫るオーラが選手からにじみ出ていました。

また会長室では会長や日本チャンピオンの方からは、大変いいお話をたくさん聞かせていただくことができました。中学時代のこと、勝てなかった時期のこと、なぜ世界を獲れたのか、練習で大事にすべきこと、試合での心構え。ウチのチームには足りないものだらけでした。選手もとても心に残ったようで、次の日のノートには数ページにわたる記述がありました。すばらしい時間をありがとうございました。

次の日の練習から野球にどう生かそうかいろいろと試していますが、かなり効果が上がりそうです。強い個をつくる環境を模索して、勝負強く夏を勝っていきたいです。


5月26日 同じ接戦でも

日曜日は横浜Bと白山とのオープン戦でした。

先日の相模もそうでしたが、こういったチームの試合前シートノックは美しくて毎回ため息が出てしまいます。選手のしなやかな動きや流れるような中継プレーは、見ているだけで勉強になります。

ただ試合になればそういったことはお構いなしに飲み込んでかかるウチのチームカラーも定着してきました。試合は1−3からホームランとスクイズで何とか追いつき3−3の引き分けでした。また勝ち切れない。ただ今回は、富山で出た課題を一つずつ試しながら。下位打線で点を取って。新戦力が力を発揮して。といった今までの接戦とは少し意味の違う試合内容でした。まだまだ夏に向けて変われるぞという希望も見えた引き分けでした。

白山高校は、監督が代わられてすぐの昨秋に一度やらせていただきましたが、あれから半年でこんなにチームが変わるのかと本当に驚きました。選手の成長率で負けないチームにしたいと、大きな刺激を受けました。

今週は、夏のメンバーを決めなければなりません。顧問4人で、毎日会議です。


5月12日 富山遠征

先週末は昨年から楽しみにしていた富山遠征でした。この遠征に行くためにシーズンオフにアルバイトをした選手が何人もいます。保護者も泊まりがけで何人も応援に来ていました。車中泊は初めての経験でしたが、また一つタフになる経験ができたと思います。大きないびきをかく者もおらず、意外と寝られました。

試合の方は、富山第一、高岡商業と2日連続で1点差ゲームを落としました。ここのところ強豪校に僅差で勝てない試合が続いています。帰りのバスでの選手ミーティングは2時間以上になりましたが、いい議論のおかげで勝ち切れない試合の敗因の共通点を見い出すことができました。おかげで「これがウチの次の課題か」と強く認識することができた、収穫多い遠征になりました。

今回のすばらしい遠征は、富山第一高校の黒田監督にすべてを手配していただきました。準備から当日のおもてなしまで、ありがとうございました。全国を当たり前とする取り組みのチームを見せたくて1年生も全員帯同させましたが、想像以上に高い選手の人間性・一糸乱れぬ整備された練習環境を間近で見ることができ、連れて行ってよかったなと思いました。また図々しくも試合後選手が監督室まで押しかけましたが、何十分も真剣に質問に答えてくださり、選手の心にいくつもの言葉が残ったようです。ありがとうございました。

選手のノートから。

“昨夏の甲子園でベスト8に入っているチームに勝って自分らの自信になるような肩書きを手に入れるために勝ちにいった。しかし、2−3で負けた。接戦を勝ち切れない。接戦を勝ちに引き込めない。富山の監督さんのお話で「やっている野球はすごく嫌だしやりにくかった」とおっしゃっていただいたのは良いこと。一番気になったのは、圧倒的に「個」「一人ひとり」の力が弱いとおっしゃられたこと。甲子園で勝とうと思っているならば力不足ということ。わざわざ富山まで行かせてもらえて、競り負けて、課題は明確になった。富山まで行けたのも当たり前ではないし、応援してくださる人や遠征の後押しをしてくださった人に感謝したい。”

“昨年から決まって楽しみにしていた試合なので、勝てなかったのが悔しい。昨年、対戦が決まったときは、甲子園ベスト8のチームと試合できるだけですごいように感じていたが、今は、勝たなければ意味がないと思っている自分がいる。夏までスパートをかけていく。”


5月6日 一皮むけた

ゴールデンウィーク4連戦の最終日は、東海大相模Bとの試合でした。昨秋、13点差で大敗してからどれだけ変われたか、2・3年生の意地を見せてほしい試合でした。

打線はホームランも打ち、守備はバッテリーがよく考えて、攻め続けてくれました。ただ内外野のミスはいくつもあったし、下位打線はまったく打てないし、隼人戦と変わらずまだまだ穴だらけです。最終回の守備も1点差で2死満塁カウントツースリー。押し出しもタイムリーも覚悟しましたが、なんとか守り勝つことができました。いつ大崩れしてもおかしくないプレッシャーの中、最後までよく攻め続けた結果です。

内容はともあれ、とにかくこの試合は勝ったことに大きな意味があります。

Bにも勝ってないのにもし公式戦で当たったらという不安を、もうウチのチームは持つ必要がなくなりました。勝負の土俵に乗るために登らなければならない階段を、また一つきちんと登ってくれたと思います。

また個人的な思い入れになりますが(選手に関係ないので恐縮ですが)、前任校時代も大師に来てからも胸を貸し続けていただいた相手です。戦力が整わない時期もずっと変わらず相手をし続けていただいてきたことに本当に感謝しています。そして、何度もはね返され続けた壁でもありました。

今日やっと、今年の選手たちに勝たせてもらいました。7年かかりました。

2・3年生も自分も、一皮むけたと確信しています。また自分たちは変われることを強く信じ、3年生との残された2カ月をやっていこうと思います。


4月28日 いい経験

土曜日は気合いの入る一戦でした。今春のセンバツ出場校の小山台高校さんに胸を借りる機会をいただきました。エースの投手は惚れ惚れするような美しいフォームとすばらしい球威でした。試合は勝たせていただき自信がついた面と、エースからは点が取れず悔しい思いをした面とで80点。この球筋の残像を生かして練習のハードルを上げ、また夏に生かしていきたいと思います。

日曜日は久々に連敗。1年生を何人も混ぜ始めているので、いろんな意味でつながらず難しい面もありますが、言い訳は禁止。2、3年生にもうちょっとしっかりしてもらいたいです。まぁしっかりしていないから1年生が出ている訳ですが。1年生の勢いが勝つか、2、3年生が意地を見せてくれるのかというところです。

まだしばらくこういう時期は続きそうですが、去年と一緒で一喜一憂せず、「過渡期」だと思って今やるべきことをやるだけです。


4月21日 1年生デビュー

先週は、木曜日には1年生中心の紅白戦を行い、週末のオープン戦にはスタメンに1年生4名が名を連ねました。また使いたいなと思わせてくれたイキのいい選手も何人かおり、上級生も脅威に感じているはずです。ただ、野球がうまいだけではウチでは試合に出られません。1年生に関してはまだまだ疑いの目で練習態度、生活態度をじっくり見させてもらうつもりです。既に何人かだらしないの、いますね。

まだチームはゴチャゴチャしています。加えて自分のことですが今年から1年生の担任になり、仕事のペース配分が今まで通りいかなくなってきました。顧問の先生で会議を開き、役割分担なども今まで以上に細かく決めました。急速なチームの変化に右往左往しないよう、また期待して入部してきた新入生をガッカリさせないよう、スタッフも協力してやっていきます。


4月19日 まだまだ落ち着かない

24名の1年生が入部しました。ずっと少人数でやっていたので、正直バタバタ状態です。チームを軌道に乗せるのに「1ヶ月」という期限を設け、焦りながらもすぐに完璧を求めずにやっていきます。

うちの1年生指導の方針は、他チームと少し違うかもしれません。「締める」とか「ふるいにかける」という価値観を持たぬよう上級生にお願いしてあります。

「今年の1年なめてる」「おれたちが1年のときは…」という歴史上繰り返されてきた上級生の発想は、どこかでストップしないとなぁと思います。こういう高校生は、大人になったら今度は「最近の若者は…(以下、愚痴)」「おれたちの時代は…(以下、武勇伝)」という常套句を使う大人になってしまうと思います。

ぼくらは生徒を選べないですし、上級生も下級生は選べません。今、目の前に与えられた状況をどうするかだけを前向きに考えられる上級生であってほしいです。

「自分も歩んできた道」だと思うことが大事かなと思います。期待するからイライラする訳で、1年生はできなくて当たり前と思っていれば、そういう感情も少しは収まるものです。2・3年生がどれだけ大人でいてくれるかにかかっています。まぁ、ぼくが一番イライラしていますが。忍耐、忍耐。


4月13日 2回戦 横浜隼人戦

横浜隼人さんとの2回戦は、3−5で負けました。7回まで3−2で粘りましたが、終盤に逆転を許しました。

試合前に話したような個の駆け引き、勝負強さを随所に発揮してくれました。エンドラン、スクイズ、ホームラン、バッテリーの配球もなかなかでした。気迫で飲み込みにかかったのもよかったです。しかし、力の差が大きかったのも事実。終盤まで競ったのは、たまたま途中までウチの弱点にスポットが当たらなかっただけともいえます。9回は長い。やはりごまかしはききませんし、何とかならないかなでは、何とかならないものだなと再認識しました。甘くない。

選手12人(+マネージャー)で秋・冬と本当に頑張ってきました。よく伸びたとも思います。でも、やはり人が足りない。チーム内の競争を勝ち抜いて試合に出ているとは、お世辞にも言えない現状。その弱さが勝負所で出た試合でした。

13人野球は、昨日まで。今日から1年生20数名全員を入れ、横一線の練習を始めました。40人弱でのノックは、活気があります。野心を持って大師に入ってきてくれた新入生の力を借りたいと思います。同じ9人が改めてレギュラーを勝ち取るのか、入れ替えがあるのかはわかりません。いずれにしてもチーム内での勝負を勝ち抜いた9人のスタメンで、夏は戦います。

このチームはいい経験をしています。秋、春と、県の初戦が向上さん、隼人さん。「このレベルを当たり前にしないと神奈川では勝てないよ。早くこのレベルに達しなさい」と神様に言われているような気がします。くじ運に左右されているようなレベルでは話にならないです。試合後の、ある2年生の言葉。

「いい試合とか、もうウンザリです」


4月11日 明日から県大会

県大会の初戦は2回戦からの出場で、相手は横浜隼人高校さんに決まりました。

明日は磨いてきた選手の感性、嗅覚、勝負勘を信じたいと思います。挑むといった気持ちはありません。普通に戦います。気合いは十分。


4月7日 先生ありがとうございました

今日は部のこととはちょっと違うのですが。練習の後、夜久しぶりに大阪に行ってきました。小学校で6年間お世話になった恩師の退職のお祝いの集まりがあったのです。30名近くが、20年ぶりくらいに集まりました。

同級生の友人たちのスピーチが本当によかったです。あまり目立たない自分のことを本気で叱ってくれたこと(自分を見ていてくれたということ)、全員を下の名前で呼んでくれてそれがみんなにも連鎖していったこと、当時の教材の意味が、働くようになって、子どもを育てるようになって初めてわかったこと。真剣に向き合ってくれたことは一生残るんやなぁと、聞いていてあたたかい気持ちになりました。

「みんなで一つのことをやるすばらしさ」「いろんな人がいるからこそ組織はおもしろい」ということをぼくに教えてくださったのは先生です。小学校3・4年のクラスは、今でも強く印象に残っている原体験です。自戒の意味をこめていえば、部活の指導者はややもすれば、外から見て見栄えのいい型に選手を当てはめがちです。だからこそ、「人ほどおもしろいもんはない」という先生の言葉が心に残りました。小学校のクラス、高校の部活と、舞台は違いますが、先生の生き方につながっていけるようなチームにしたいです。いろんな特徴をもった選手たちが、嬉しいときはみんなで喜んで、理不尽なことが起きたら感情むき出しでみんなで乗り越えて、喜怒哀楽を共有し合えるような、そんな人くさいチームで勝ってみたいと改めて思いました。

20年ぶりに再会した友だちといつまでも語り明かしたかったのですが、次の日もオープン戦だったため泣く泣く夜行で帰りました(先生もきっと、そのとき目の前にしている子どもたちを一番にして生きてこられたはずです)。県大会前最後の大事な試合。きっちり完封で勝ってくれました。バッテリーが毎試合出された課題をクリアしようと食らいついてくれています。チームは今シーズンまだ無敗の上り調子。

いよいよ今週から、県大会。


3月31日 期待されているうちに

今のチーム状況は、試合に出るのが当たり前で常に上を見ている選手が半分、試合に出たり出なかったりで出ては叱られ精神的にきつい時期だろうなと思う選手が半分。

しかし、求められているうちが華、叱られているうちが華。愛情の反対は無関心とは、よく言ったものです。春からはBチーム(2軍)もできます。部員が3倍になれば、かけられる声は3分の1になります。期待もされず、ミスしても「ま、あいつなら仕方ないか」と流される立場に身を置きたいか?

県大会までのこの期間に「おれはできる」というアピールがどれだけあるか。生き残りの競争はもう始まっています。


3月30日 トレーナーの存在

無事に3勝して県大会出場が決まりました。今回の結果は、トレーナーの榎坂さんの存在によるところが大きいです。

怪我持ちの選手が多く、3月のシーズンインの時期は正直チーム練習ができないくらいでした。オープン戦を消化することすら不安だったのですが、選手12名全員が無事地区予選に出場することができました。昨年腰の手術をして夏に間に合うかどうかという選手が、予想を超えるスピードで回復してこの地区予選に先発出場できたのが象徴的な姿でした。日頃の献身的なサポートあっての奇跡的な出来事です。

また「この動きだけならできる」「ここまではやっていい」と見極めて背中を押してくれることが非常に心強いです。恩師からは「並のお医者さんは固定したがる・安静にさせたがる」と教わりましたが、2年3カ月という短い高校生活の中、怪我をしたからといって治るまで安静にしていたら、それだけで高校生活が終わってしまいます。ウチでは「怪我と付き合う」「使いながら治す」「怪我して学ぶ」という概念が浸透しているのも榎坂さんの功績です。

先ほどの選手も、立つことしかできない時期に、打席に立ってバッティングマシンの球を見ることや、打球感覚を忘れないために守備位置に立つことを毎日していたからこそ、復帰と同時に復活ができたのだと思います。

昨秋1回戦負けの借りを返す機会がやってきました。先を見ず、一戦必勝の気持ちでやっていきます。準備、準備。


3月25日 明日から地区予選

明日から春の地区予選が始まります。ウチは相手云々いえるチーム状況ではありませんので、3試合、最初から総力戦のつもりで戦っていきます。


3月17日 しびれる試合

土曜日は恒例の長野西との試合でした。長野はまだ雪でグラウンドが使えず、この日、神奈川での試合が今シーズンの初戦だったそうです。今回の21世紀枠の長野県代表、北信越地区代表チームらしい、取り組みの素晴らしいチームでした。ものすごいプラスのエネルギーで、グラウンド全体を、すべての一球を自分たちの空気にしてしまう、今までに経験したことのないような相手でした。飲み込まれかけました。それでも相手の3分の1にも満たない人数で、よくあのプレッシャーに立ち向かっていったと思います。

終盤3回はしびれる展開でした。そのおかげで、それぞれの選手がギリギリの場面で頼りがいのある選手か、頼りない選手か、よ〜く見えた試合でした。内野手は勝負を決するランナー3塁のピンチで3度もホームで刺したし、9回2アウトからのタイムリーで負けをまぬがれました。しびれたなぁ。反面、勝ち負けに直結する場面で普段ありえない守備のミス、走塁ミス、バントミスをする選手も。腰からくだけ落ちるほどガッカリしました。まだまだ勝負人間ではない。試合は引き分けでした。

引き分けにもかかわらず、よっっっぽど悔しかったのか、試合後は勝敗にかかわるミスをした4人ほどが号泣しておりました。説教もしていないのに、勝手に。長野西が引き出してくれた感情です。監督さんも、今日は土の上で野球ができるだけでありがたいと思っていたのに、中盤からムキになってしまったとおっしゃっていました。お互い何かを引き出し合えたなら、それはいい関係なのだと思います。都道府県を超えて、ありがたいです。

先週末は抽選会もあり、地区予選の対戦相手も決まりました。今週もがんばろう。


3月10日 シーズンイン

先週末からオープン戦が解禁しました。チームとしては全然かみ合いませんが、個人のスケールは上がったのを実感できた、オフ明けらしい第1週でした。

部員が少なくほぼ全員2試合フル出場という厳しい状況です。体力的にはもちろん、精神的にも「ミスしたら外される」ではなく、ミスしても試合に出続けなければならないので「ミスしたらチームを負けに導く」という、逃げることの許されない状況です。外されるより重いと思います。

しかし、タフさを鍛える絶好の環境でもあります。この春でまた一回り強くなってもらいたいです。いつも「3つのシナリオ」を用意しながら、どんな場面も動じず淡々と乗り越えていきましょう。

昨日は試合中「こんなうまいこと終わるわけないぞ」「そのうちピンチくるぞ」という言葉が飛び交っていました。3本目のシナリオですね。なんとか逆転されずに終われました。いいね。


2月24日 卒業おめでとう

今週の卒業式を直前に控え、日曜日は3年生を送る会とOB戦でした。

昼は、3年生を送る会。現役のグダグダの芸あり、3年生からの一言では感極まって涙あり、笑いあり涙ありの1時間でした。またサプライズのDVD上映や、おいしい昼ご飯とケーキなど、いつもながら保護者のご協力のおかげで心ある会となりました。いい時間でした。

午後はOB戦。去年以上の多数のOBのみなさんに集まっていただきました。恒例行事になっていくといいなと思います。3年生がOBの仲間入りをするという節目のイベントですが、OBの方々の心配りのおかげで3年生もいい表情でプレーしていました。ぼくも打席に立ちましたが、エースの球は速くて打てませんでした!投げる方では三者凡退に仕留めました(自慢)。試合は接戦で盛り上がり、5対5の引き分けで終わりました。

3年生が味のあるいいスピーチをしてくれました。今年は3年生に影響を受けた選手、追いつき追い越そうとしている1・2年生が何人もいます。どんなに歴史が長かったり立派な校訓を持っている学校も、その心が引き継がれなければ力にはならないと思います。今年の3年生はたった2人ですが、大切な心をこのグラウンドに残し、新しい大師の伝統の一歩を築いてくれたと思っています。


2月11日 雪練

今年も神奈川に大雪が降りました。昨年は雪かきを頑張りましたが、今年はやらずにそのまま雪上で練習をしています。

雪国のチームでは当たり前にやっているようですし、そういう地域の監督さんからの伝言・注意点をみんなに伝えてから練習に入りました。技術練習では「ボールの跳ね方が違う!」とキャッキャと叫び、トレーニングでは「足が動かねー!」とワーワーもがいていました。2日目からは特に新鮮さも感動もなく、当たり前に長靴でやっています。負荷がかかる分、むしろいつもよりきつい練習になっているみたいです。保護者のみなさま、グチョグチョのユニフォームの洗濯すみませんでした。

今回の練習は、ウチの部が「愚痴を言わない・言い訳をしない」という普段から大事にしている信念あっての、その延長上の行動です。そこに意義があるからやる訳であってパフォーマンスでもなければ、選手も何か特別なことをやったという意識はないようです。普段も雨でも外でやってますし。

「どれが正しいなんてない」とは、恩師の口癖です。早くグラウンドが使えるよう雪かきするのも正しい、雪の上で練習するのも正しい、不用意な怪我を避けるため温かい場所で練習するのも正しい、どれも正しいのだと思います。ただそこに信念を持って、やることに筋を通したいです。


2月8日 小さな差 大きな違い

ポツポツと、各選手がシーズンオフ前に立てた目標をクリアし始めています。

1塁駆け抜けが3カ月で0.2秒速くなって、目標をクリアした選手がいます。大したもの。打球速度を5キロ上げて、目標をクリアした選手もいます。よかったな。

達成できるかできないかのギリギリの数値を設定するよう言っていたので、達成した瞬間の選手は「よっしゃ〜!」と雄叫びをあげ、清々しい表情を見せてくれます。ずっと水をあげていた種から、突然ポッと芽が出るような感じです。

何度も止めたのに「いいんです」と遠投20mアップを掲げた選手だけは、まったく達成する気配がありません。だから言ったのに…。適切な目標設定って難しいですね。

もう少しの選手がたくさんいます。秋、126キロだった打球速度を139キロまで伸ばし、目標まであと1キロの選手。走力、目標タイムまであと0.05秒の選手。体脂肪あと1%下げる選手、体重あと1キロ増やす選手などなど、各選手の取り組みも佳境に入っています。

あと1キロ、あと0.05秒。数字の差はわずかでも、自分で立てた目標を達成できるかできないかは、すごく大きな違い。シーズンオフの取り組みが劣等感で終わるのか達成感で終わるのか。誰も助けてくれない。もがけるのも、あと1カ月。


2月7日 脱皮

そして次の日。ぼくは見ていないのですが、提出された野球ノートによると、選手だけのミーティングを行って、その場で言い争いが起きたそうです。もちろん野球のこと、意識の持ち方のことで、です。泣いていた選手もいると。

ウチの部は「いじめは禁止。ケンカはOK。」と常々言ってきたのですが、本当に起きたのは初めてです。こういう日を待っていた。ついに欲、意志が明確になってきた証。本気になった証。


2月6日 大きな挫折と小さな自信

昨日は午前授業だったので、午後あるところへ行ってきました。「いろいろ書くなよ!」と言われているので書きませんが、我々が変わるきっかけにするには十二分の、ものすごくいい4時間でした。本当にありがとうございました。

上には上がいる。素晴らしい組織もある。ウチはまだまだだ。でもちょっとだけ自信を持っていこう!


2月3日 地に足つけて

だんだんと、いろんなお客さんに来ていただく機会も増えてきました。社会人選手、高校の指導者、中学の先生、メーカーの営業、学生、トレーナーなど、いろんな立場、年齢、職業の方が毎週大師高校グラウンドに足を運んでくださります。「人の目」は、人を成長させる大きな要因だと思いますから、興味を持っていただくことはとてもありがたいことです。

ただし、おごらず、飾らず。自戒の意味を込めていえば、ウチは「たかだか県1回戦負けのチーム」。そこから登り詰めてやろうと思っているだけのチーム。誰が来てもどんなときも、当たり前のことを当たり前にやるだけ。


2月1日 今年も入試の時期

金曜日、願書の受付が終了しました(まだ志願変更がありますが)。

頑張れとしか言えないのは、神奈川県立高校の宿命です。本当に頑張ってもらいたいです。試験間際に頑張るのは三流。頑張るのは、準備段階ですよね。今です。


1月31日 日々研究

いい練習方法、いいチェックポイントを見つけた日は、気持ちがいいです。いい出会いの中で、野球が野球である限り半永久的に使えそうなメニュー、見るポイントを教えてもらっています。

捕り方、よくなってきたなぁ。打球、強くなってきたなぁ。


1月27日 あと1カ月 まだ1カ月

シーズンオフ3か月の中間発表のような週末でした。

思ったより成長していた者、こんなに自分を伸ばせる期間もあと1カ月しかない。
思ったより成長のなかった者、まだ1カ月やり直せる。

3月に気づいて取り戻せない時間を悔やむより、今気づいてよかったよね。良くも悪くももう1回ギアを入れ直して、ラストスパートのモチベーションに変える。いい出会いもあり、いい週末だったな〜。


1月18日 濃い毎日

毎日毎日、いろんなことが起きます。ホームページの更新は本来の職務ではないですし、また必要以上に個人にかかわることは書かないようにしているので、ここに書いていることは氷山の一角です。実際はこの100倍くらい、本当よくもまぁこんなに…と思うくらいいろんなことが起きます。

最近よく使う言葉は、
「え!」
「は?」
「おれこないだもそれ言ったよな?」
「なめてんの?」
「小山内先生、また問題が起きました…」
「高木先生、一緒に○○の面談してもらえますか」

って感じです。でもまぁ本気で付き合えば濃い毎日になっていくのは当たり前。シーズンオフほど、弱いところが見えてくる。選手も「変わろう」と食らいついてきています。自分も気力で負けないようにしないと。こちらもエネルギーがいります。今日はオフ。なんかうまいもん食べよ。


1月15日 選手に使われる心地よさ

昨日は全体練習後に、内野手の居残り練習のノックを打っていました。終わって職員室にあがろうとすると取り囲まれ、「今のノックがどう見えたか一人ずつ教えてください」。

一人ずつに感じたことをそのままコメントしたら、自分たちで集まって何やら話し合ってまた練習に向かっていました。「選手に使われている感」「選手に引き出されている感」を感じました。非常に心地がいいです。

またある日は、会議で全体練習に出られなかったので、残っている選手に顔だけ出そうとジャージでグラウンドに行くと、まだ選手だけでの全体練習が続いていました。慌ててユニフォームに着替え直してグラウンドに出直しました。

最近は止めないといつまでも練習が終わらないので「○時までには終われよ」「故障持ちなんだからやり過ぎないように」と、ブレーキをかける役目が多いです。

勝つ代というのは、監督の予想を超える出来事が起きる代だと、何人もの監督さんから伺ったことがあります。そういう意味では、面白い予感はします。


1月14日 北の大地より

3連休では、5名の北海道の監督さん方とお知り合いになる機会がありました。

わざわざ関東まで勉強しに来られる行動力も素晴らしいと思いましたし、それよりも共通していたのは、みなさん前向きであるということ。「ウチは雪がすごいからできない」ではなく、「自分のチームで、今、何ができるか」というどん欲さにあふれていたように感じました。

新チームでオープン戦に神奈川まで来られるとのこと。楽しみが一つ、増えました。


1月11日 頑張れ

チームをやっていると、努力不足とか不注意とかとは無関係の、不可抗力の状況が起きてしまうことがあります。ここからどうしたらベストなのだろう。

本当に辛いです。いろいろと思いをめぐらせても答えはなく。

最後は、選手自身に、選手たち自身に、乗り越える強さが備わっていることを信じるしかありません。


1月10日 伸び盛り

シーズンオフも1カ月以上が過ぎ、ここのところ打球速度、走力、筋肉量、柔軟性など、よく数字が伸びています。グラウンドには「やれば変わる」「やった分だけ変わる」というプラスの循環の空気ができているような気がします。

ウチのチームはいろいろ計測するのはわりと細かい方かもしれません(ぼく自身はあまり細かい人間ではありませんが。マネージャーがよく働いてくれています)。打球速度140キロまであと少しが数名。内野フライ5.5秒超えが2名。2塁打走7秒台までもう少しが2名で、9秒台の鈍足数名が8秒台に突入しました。柔軟性は、股関節周りは向上したけど肩甲骨周りはあまり変化なし。大師体型はあと5名がクリアしていない。

いろいろ計っていると、効果の高いメニューが見えてきます。選手も試行錯誤、自分も試行錯誤です。

シーズンオフは、寒いのは嫌ですが、選手が自分自身と向き合い、自分も選手と向き合える期間である面は好きです。一人ひとりが進化していくのを見るのは楽しいです。そんな時期もあと2カ月を切ってしまいました。春が来てしまうのが怖いという不安は、常に脳裏にあります。いい焦りを感じながら一日一日をやっていきます。


1月4日 今年もよろしくお願いします

年始は4日から始まりました。

今年は勝負の年です。2年生にとっては高校野球最後の勝負の年。1年生にとっても4月に新入生を迎えて本当の意味での勝負が始まる年。そして野球部にとっても、軌道に乗れるかどうかの勝負の年。去年以上にやるぞ〜。

なのに初日の練習は吐きまくり倒れまくりでした。。。情けない。

練習後は全員で川崎大師に初もうで。キャプテンにおみくじを引かせると・・・凶。確か去年の夏の大会前も凶。ここは凶しか出ないのか!


12月24日 今年もありがとうございました

今日はクリスマスイブですね。ウチは彼女がいない選手の方が多いようで、みなさん残ってよく練習しておられました。

今日で年内の更新は終わりだそうです。日記は過去のことが昨日のように思い出されるからいいですね。去年より今年、今年より来年。今年もありがとうございました。来年もいい1年になりますように。


12月23日 3日間終了

この期間に、スナック菓子や炭酸飲料、某ファストフードを食べたいと思ったでしょうか。ちゃんと食事に真剣になっていれば、そんな余力は残っていないはず。そういうものを食べたいと思うこと自体が、食事に真剣に向き合っていない証拠。

寮生活の学校は、365日がこういう食事。ウチがやったのはたった3日。これが3日間だけのイベントになって明日から元に戻るようでは、夏に勝負になるはずがない。ある選手のノートに「大事なのはこれから」と書いていましたが、まったくその通り。これを機に「当たり前」のレベルが、どうなるか。

野球ノートから

“昼はガリガリ組は6人で炊飯器4個。自分は3杯分食べれた。夜は1日目のシチューに苦戦した。ラスト1杯の前に明日の炊飯の仕事が入ってしまい、それをしている間に満腹中すうが終わってラスト1杯がきつかった。毎回はきそうだったけど、これを思い出にせず当たり前にして、冬を越えたら大きくなっているようにする。”

“自分はダイエット組なので、ご飯の量は調節した。今回の3日間を終えて、体重は落ちておらず、体脂肪率と筋肉量・除脂肪体重はよくなっていたのでよかったです。明日はオフなのでしっかりと休みたいです。”

“朝飯はそんなに食べられない方なので正直つらかったです。昼飯は、食べる前からお腹いっぱいな感じでしたが、めちゃくちゃおいしかったです。夕飯は、昼あんだけ食べたのにお腹が減っていました。おいしかったです。”

“この3日間、トレーニングでかなり自分を追い込めた。飯は残さずほとんど食べれた。次はスピードを上げてスムーズにたくさん食べれるようにならないと、上級生のような体にはなれないなと感じた。上級生と自分の差がものすごく見えた。キツかったけど自分なりに考えて理性で食べたり、動けたりした。体のことも、精神的なことも、自分と向き合えた3日間だった。“チームメイトに思ったより頑張れるやつがいて、自分の中でものすごく印象が変わった。逆に終始「キツい」「つらい」だけの表情や雰囲気のやつもいて、まだまだ気持ちが弱いなと思った。”

“3日間で体重は0.5キロ増えたが、しっかり継続させる。昼食の量も、3日間食べた量を食べる。強いチームは、この生活を365日続けている。春には体を変えて、市川さん、保護者のみなさんに恩返ししたい。”


12月21日 食事強化期間

3連休は恒例の食事強化期間です。寮生活ではない我々にとって、「これが基本だ」という生活リズムを一度経験することは大事なことなのではないかという考えからです。

家から通う上、練習時間が長引くこともあります。いつもいつも同じリズムでは過ごせないし、バランスの整った食事を摂れないときもあると思います。それでも意味や仕組みがわかっていれば「今よくないことしているな」と自分で理解できますし、抑止力・修正力につながると思うのです。これをやらないと、自分が間違ったことをしていることにすら気づかない。そういう意味ではこれからの拠り所となる3日間にしてもらいたいです。

今年は市川さんのご尽力で、すばらしい献立を作成していただきました。さすがプロですね〜。質・量ともに過去最高レベル。学校の給食のような献立表まで作っていただき、本格的な雰囲気が出ています。味もおいしい!メニューは企業秘密です。

今は、食後の昼寝の時間に書いています。書いていて思ったんですが、強化しているのは食事だけじゃないですね。来年は体づくり強化、生活強化みたいに、名称を変えよう。では午後の練習に行ってきます。


12月18日 貪欲さ

ここのところ、トレーニング機器やマウスピースなどの営業の方に来ていただく機会が何度かありました。講習のあと、全国を回られている方なので、「全国レベルのチームとウチを比較するとどうですか」と尋ねると、共通した答えが返ってくるのです。

「行儀よく聞いている、笑うべきところに笑うなど反応は悪くなかったが、正直どん欲さは感じなかった。」

福島や青森の甲子園常連チームの選手は、話を聴く姿勢が全然違うそうです。いろんな冗談を交えて話しても、話の中の“ここだ”という部分をかぎ取り、急に食い入るような目つきに変わる。板書なんかしなくても自分でメモをとり始める。他の選手と差をつけようと、よく質問する。厳しいメンバー争いの中、何か一つでも自分にプラスになるものがあるならすがりつくような切迫感をひしひしと感じる。

ウチのチームはそういう姿勢には映らなかった。全国レベルのチームを営業している目の肥えた方から見れば、我々はまだまだ箸にも棒にもかからない三流チームだということです。


12月16日 ノートが面白い

ウチのノートは現在、書き方に関しては形式自由にしています。シーズンオフは人間の幅を広げる時期でもあるという話をしてから、最近はずいぶんノートに味が出てきました。それぞれの個性が出てきて、今日はどんな内容だろうと毎日読むのが楽しみな選手が増えてきました。

帰り道に気づいた「社会的なこと」ことを書くもの、洞察力を高めるために「人間観察」を書くもの、日課の「犬の散歩をしながら気づいたこと」を書くもの、日課の「読書感想15ページ分」を書くもの、実に様々です。

しかし相変わらず誤字脱字は多い。直す気力がわいてこないほど多いのでそのままにしていますが…。最近は「違くて」「違かった」と書く生徒がとても多いです。小論や面接で恥かくよ。あと1年生が上級生に「さん」づけするのを忘れて呼び捨てにするやつ。「今日はペアを組んだ○○にアドバイスをもらったおかげで打球がよくなって嬉しかった」(○○は上級生)。これはまだかわいい方。もっとひどいのは小山内先生のことを「今日は小山内にノックを打ってもらった」。天然にもほどがある。書いたら出す前に1回見直せ!


12月4日 人任せ

久しぶりに「叱る」でなく「怒る」を使った気がします。

3回言ってもできない組織ならどうしようもない。恐怖と罰でコントロールされなければ行動できない人間の集まりなら、不本意ながらそういうやり方に方向転換してやろうかと思います。

ウチのチーム、別にいいことばかりなわけではないので、こういう日にも書いておきます。


12月1日 食事ミーティング

土曜日は、保護者と一緒にシーズンオフの食事に関するミーティングを行いました。

この秋から期間限定でチームに帯同していただいている、管理栄養士の市川さんと一緒に講義と質疑応答を行いました。非常に熱心に選手とかかわってくださる方で、ミーティング終了後も質問攻めでした。また栄養の専門家としてぼく自身も勉強させていただいています。家庭科といえどもぼくの大学での専門分野は栄養学ではないので、知らないことも多く新鮮です。

さて今年は、新しい取り組みを始めます。全員一律に「どんぶり○杯」とノルマを課すことをやめました。各自の体型・体質ごとに3グループに分け、それぞれに食事課題を出しています。新たに「食事係」を任命しました。売店に牛乳と100%ジュースを入れてもらいました。翌日、さっそく弁当が変わってきました。人間の体は過去に食べたものの集大成。全部、春の自分を変えるため。


11月29日 焦らず

尊敬するラグビーの先生にお会いする機会がありました。

「焦るな」という言葉をいただきました。短い言葉ですが、最近いろいろと思い当たる節があったので、胸に刺さりました。半年ぶりにお会いしたのですが、いいタイミングでそのときの自分に必要な人と会う縁があることを、不思議に思います。一番前で水先案内人をする存在でもなければならないし、一番後ろからお尻を叩く存在でもなければならない。ここのところは前を走り過ぎていたかもしれないと反省。そんなことを考えました。

怪我人も多かったので、シーズン終了から3日間はチーム練習を行わず、怪我の回復期間にあてました。怪我のない選手の野球ノートには「早く全員で練習したい」という記述が目立ち始めました。充電も十分かな。今日から練習再開!まずはミーティングから。冬の目標を立てよう。


11月24日 兆し

今シーズン最終戦でようやく、掲げた圧倒野球を、少しだけ体現できたような気がします。今シーズン中に一度でもあの空気を経験できたことは、自信になります。どこが相手でも、ああいう雰囲気で、ああいう流れで野球をやりたい。しかし、どんな相手でもあの雰囲気でやるためには、まだまだ力が足りない。だから練習が必要。

さぁシーズンオフ。何のためにトレーニングするのか、何のために人間性を高めるのか。どんな野球をするために自分を鍛えるのかは明確だ。根っこを伸ばすぞ。明るく。


11月20日 TVKの取材

TVKの取材を受けました。インタビューって難しいですね。質問されてパッと答えが出てこないということは、常日頃から思っていない、本物ではないということなのかな。取材スタッフさんに尋ねたら、他の強豪校の監督さんはインタビューされてもその場で流暢に答えられるそうです。まだまだ未熟で、恥ずかしい思いをしました。恥をかくという、いい経験をさせていただいたと思っています。

っていうか、カメラあると気になるんだよなぁ!ウチの主将の方がよっぽど堂々と答えていました…。


11月17日 体験入部

今年の体験入部には33名の中学生が参加してくれました。

現役部員も交えての50名近くでの声出しやアップは、校舎から反響するくらいのボリュームでなかなかの迫力でした。活気が出てきたなぁ!という感じです。いい球を投げ、いい当たりを打つ中学生もおり、現役部員も内心相当にビビっているようでした。

想像以上に人数が多く、10数名の部員ではなかなかうまく回らない面がありました。終わりの時間も長引いてしまい申し訳ありませんでした。1か月も前から今日を楽しみにしてくれていた中学生全員に、少しでも多くボールに触れてもらいたかったという思いだけは理解していただければと思います。

説明会では主力、マネージャー、遠方通学、中学で控えだった選手に話をさせました。最後にぼくからは「旅はどこへ行くかより誰と行くかが大事」という言葉があるが、「どこへ」も「誰と」も両方大事だという話をさせてもらいました。人生一度しかない自分の高校野球で「どこを」目指すつもりなのか。その意思を明確にして進路選択をするべきだと思います。そしてもっと大切な要素は、それを「誰と」共にするのかです。そこでどんな出会いがありどんな仲間ができるかです。

みなさんにとって、同じ目標を共有できる志高い仲間と出会える場が、大師高校であることを願っています。


11月11日 まだ足りない

定期的にやらせていただいている東海大相模B(他のAチームよりよっぽど強い…)。最後まで気を吐きました。前回14点取られたことを考えれば、一挙3点取られた回を除いて、息を飲む場面の連続を8イニング0で抑えたのは着実に進歩している。しかし、勝てず。「まだ足りないか!」という感じです。一皮むける機会は、また来春。


11月5日 変わってきた

テスト休みや台風のため、実に3週間ぶりのオープン戦。どれくらい変化があったか楽しみな試合でした。日大明誠戦は、今シーズンここまでのベストゲーム。3−1で粘り勝ち。また、次の藤沢清流戦も3−1。ロースコアの勝負ができるようになってきました。

まずピッチャーにこの3週間のトレーニングの効果が見られ、進化。また野手も、いつも崩れる後半で内野が粘ってピッチャーを助け、今チーム初めて、9回を通してタフさを見せてくれた試合でした。

こういう試合があるから、また「やれば変わる」を信じて頑張れる。


10月24日 質にこだわる期間

テスト期間の練習は2時間まで、と決めています。プラスにとらえれば、質にこだわる良い期間です。2時間の中でどれだけうまくなれたか。無駄な時間はなかったか。練習後、今日の2時間の使い方は何点だったか、そんな話を選手としています。この期間を通して、準備がよくなった。切り替えが早くなった。少ない本数でうまくなるためメニューの目的意識が具体的になってきた。グラウンドに良いピリピリ感が出てきました。

この期間で高めた質を維持した上で3時間、4時間やれたなら、さらに成長率は上がるはず。そう考えるとテスト期間も意味ある期間です。

工夫を凝らした短い時間での効率練習のチーム、逆に1日ノルマ千スイングなどの豊富な練習量のチームなどが取り上げられたりしますが、質、量、両方大事だと考えています。野球に限らず「男友達と彼女、どっちが大事か」「仕事と家庭、どっちが大事か」、ぼくらの仕事でいえば「授業と部活どちらが優先か」などと、よく「○○と○○のどちらが大事か」と二者択一を迫るような質問をされることはよくあります。そういうのは愚問で、どちらも大事。二兎追わぬ者は二兎を得ず、です。


10月13日 修学旅行

また修学旅行に行ってきました。去年に引き続き2年生の担当をしているからなんですが、2年連続で行く職員は珍しいそうです。

2年生は朝砂浜でトレーニングできたのがよかったです。トレーニングする上で川崎南部に足りないのは砂浜と坂道なんですよね。

1年生には「自治」「自律」の話をしてから旅立ちました。

気合い入りすぎて6時間くらいの平日練習になって最後ダレてしまったり、明るくとふざけを間違えたり、1年生らしい失敗をたくさんしたようですが、火曜より水曜、水曜より木曜と、よくなっていったと報告がありました。その点の自治がよかったです。

文化祭、修学旅行がやっと終わったと思ったら次は中間テスト。雰囲気に流されずに自分を持って、タフにこの10月を乗り越えてほしいです。


10月11日 ベースボール神奈川

「ベースボール神奈川」という野球誌に特集していただきました。

まだ何も成し遂げていない大師高校がこういう場に出てよいものかと考えお断りさせていただこうと思いましたが、何事も縁とチャンスなので、受けさせていただきました。

いろんな頑張り方があります。自分で思い切り上にボールを投げて、落ちる前にダッシュで捕りに行く。そんな頑張り方もあると思います(面倒臭い言い回しですが、要は有言実行。走らざるをえない状況を自分で作ってしまう)。掲げたことに恥じないようなチームでいよう!


10月6日 ある会話

ある日の走塁練習が長引いているときの、ぼくと走塁リーダーとの会話。

「あと何分ほしい?」

「できるまでやります」

「わかった」

かみ合わなさが最高でした。時間で区切らず達成度で区切る発想。


10月4日 行きつ戻りつ

ここのところ、いい試合やとてつもなく崩れる試合を行ったり来たり。つまりはまだまだ本物ではないということ。やはり格上の相手は、1か月そこらの付け焼き刃の取り組みでは通用しません。

秋の敗戦から「140キロは当たり前」と毎日マシンを打ち込んでいた3人が、今週140超えのピッチャーからクリーンヒットを打てたことは収穫。当たり前のレベルを変えたことによる根拠ある結果。

チームとしてのタフさはまだまだ。平学とのオープン戦、秋の向上戦から変わってないな。16〜17年間で染みついた人間性が、一朝一夕に変われるはずないよね。

「行きつ戻りつ」は、乳幼児が新しいことができるようになったり、かと思ったらまた元に戻ったりしながらも全体としては着実に成長曲線を描く様を表す保育学の用語。やっとオムツがとれたかと思えば、たびたび失敗する。でも失敗の頻度は着実に減っていき、いつのまにか自分でトイレに行けるようになっている。高校生も一緒で、人間が直線的に成長することなんて稀で、行きつ戻りつです。一喜一憂せず、今信じる取り組みを地道に続けていくことしかないと思います。


10月2日 励み

個人的なことになりますが、嬉しいことがありました。

長野西高校の大槻監督と、富山第一高校の黒田監督は、大学の1学年先輩になります。情熱のかたまりのような主将と学生コーチでした。富山第一高校はこの夏に富山県で優勝し、甲子園初出場、ベスト8に進出しました。見慣れた姿をテレビで見るのは不思議な気持ちでした。この秋も富山県で優勝しました。そして長野西高校はこの秋、3試合連続1点差ゲームをもぎ取る粘り強さで長野県3位となりました。大学の先輩2人がこの秋、そろって北信越大会出場です。

勝つために厳しい意見の飛び交うミーティング、みんなでアルバイトして工事現場の電球を買って日没から何時間も練習したこと、入学してから一度も勝てなかった強豪大学から勝ち点を取ったときの感動。書き切れないたくさんの思い出がありますが、大学を卒業してからも一生懸命の延長戦を生きている先輩が、こうやって結果を出す。信念を持ち続ける大切さを教えてくれます。

嬉しいこと、と冒頭に書いたのは大人の発言で、内心はうらやましい気持ちや置いていかれる焦りの気持ちの方が強いです。

でも、焦っても仕方ない。お2人とも、なかなか結果の出ない時期やうまくいかない時期があったことも知っています。それでも自分を信じ、その年その年の選手を信じ続けていたことも知っています。その上での今回の結果。だから自分も、今、今、今という気持ちです。こういう先輩に恵まれ、誇りに思います。2校とも甲子園出ないかな〜。


9月26日 新しい取り組み

学校が始まり、とてもバタバタしています。校内が忙しいので、放課後グラウンドの張りのある練習のおかげで精神バランスを保てています。選手たちと、持ちつ持たれつです。

秋、負けてから、少しずつ新しい取り組みを始めています。あまり偉そうに書いても自己顕示なので内容は書きませんが、ちゃんと意識してやっていけば、見ている人は何かを感じるはずです。人から自分がどう見えるかに敏感になり、人からの評価を大切にしていきたい。一生懸命やるのなんかは当たり前で、その先にある質・結果にこだわりたい。当たり前のレベルを上げていきたいです。意識してやっているうちは、本物ではない。今意識してやっていることが当たり前になれば、他のことを意識できる。つまり次のゾーンに入れる。

当たり前のレベルが高い組織に。少しずつ。


9月9日 向上戦

1回戦の向上戦は、完敗でした。一つも見せ場が作れず、遠く伊勢原まで観に来ていただいた方には申し訳ない試合になってしまったと反省しています。

「力足らず」。試合後は何とも言えない脱力感でいっぱいでした。目は肥えてきたと思います。やりたい野球のビジョンもあったし準備もしました。劣勢でも、最後まで前向きな空気でやろうとしたと思います。しかし、やりたいことを一つもできないまま終わってしまった。狙っていても打てない、投げたくてもそこに投げられない、走りたくても足が遅い。端的にいうと、心に体がついていけていない感じ。もどかしい試合でした。

こちらの夏休みの練習計画にも改善すべき点があったのだと思います。というより、計画通りに力をつけられませんでした。年間たった2回しかない甲子園につながる大会のうちの1回は新チーム開始からわずか1か月で始まるという、時間との戦いに勝てませんでした。

選手の野球ノートから。

“悔しいという気持ちももちろんありますが、それよりも脱力感の方が強かったです。相手は夏より真っすぐが走っていて、配球も違っていました。守備では流れを切れずビッグイニングを作ってしまい、何の対応もできませんでした。まさに脱力感という感じでした。もう1打席あればとか、そういう問題じゃない試合に思えました。今すぐ解決できる問題ではなく負けた試合。気持ちごともっていかれるような試合。”

“心技体で、「心」では勝っていたと思う。しかし「技・体」では圧倒的に負けていた。完全なる力負けだった。目に見えない心や頭脳は成長できていた。しかし、目に見える技術・力・体格などが劣っている。心が育っていても技・体がないと心を生かせない。技・体が育っていても心がないと技・体を生かせない。よって、すべてをやらないと勝てないのがわかった。”

“因縁の向上との試合で、夏の借りを絶対返してやるという気持ちで臨んだのだが、負けてしまった。今まで先生に言われ続けた7〜9番が穴という言葉。今日の試合は明らかに7〜9番が、相手に楽をさせてしまうバッターだった。自分のせいで負けたと思います。このままでは来年の中学生に負けてしまう。もっと1ランク2ランク上げて、駆け引きと嗅覚の良い選手になりたい。”

“試合が終わって思ったのは、力がなかった、やろうとしたが体がその通りに動かせないということ。冬を越えて、頭をさらにレベルアップさせて、その通りに動かせる体を作らないといけないと思いました。何もできなかった自分が悔しかった。”

チームは、しばしオフ。ぼくも一人の時間を作り、これまでのこと、これからのことを考えようと思います。


9月4日 よし

キャプテンやマネージャーたちが、「練習前にミーティングの時間をください」と言ってきました。1時間半ほど、全員で教室で話し合っていたようです。

その後の練習はここのところの停滞ムードを吹き飛ばすどん欲さがあふれる活気で、久々に練習が楽しかったです。何を話し合ったのか、何を自分たちで決めたのかは聞きませんでした。自分たちで今の状況に危機感を持ち、「チームを何とかしないと」と思った数人が中心に動き、腹を割って話し、自分たちで解決しようとしたことが、今までにない解決の仕方でした。

この仕事をしていて嬉しいのは、チームが監督の手を離れたり、クラスが担任の手を離れたりと、組織が自分たちで歩き始めたときです。

このチーム、何か一皮むけた感じがします。


9月2日 今週末から県大会

週末は県大会出場校3チームとの3連戦でした。

まだまだ部員の少ない我がチームでは、1日2試合フル出場(キャッチャーさえも)する選手も多く、3日連続はなかなか厳しいです。体も重く最後は動きもイマイチでした。少しはタフになってきたでしょうか。試合が楽に感じられるくらいになってくれればと思います。今週は、週末にピークが来るようなコンディショニングをしっかりと。

チーム状況は、技術的にも心理的にも、なかなか思うようにいきません。3連戦はすべて県大会出場チームとやらせてもらうも負けと引き分けだけで1勝もできず、停滞気味。野球ノートにも、悩みを書いてくる選手が増えてきました。でも秋は、1試合ごとに、1日ごとに成長すると思っています。目標が高いと自分の力の足りなさに嫌気がさすこともあるけれど、自分を見限らずに真摯に課題と向き合うことが大事。

夏、地区予選、県大会とすべてレギュラーが違うことが、このチームの不安定さと可能性を示しています。気持ちを切った者が負け。信じ切った者と意味ある練習をした者がレギュラー。


8月30日 そういえば

そういえば地区予選に集中していてすっかり忘れていましたが、予選期間中に自分の誕生日がありました。部員たちから、どう見ても近所のコンビニで買ったであろう、どう見ても今さっき買ってきたであろうケーキを、選手の歌(独唱)とともに、ありがたくいただきました。どうも〜。


8月27日 地区予選ありがとうございました

大師高校が会場校を務めるのは、今いるスタッフ・選手では初めての経験でしたが、高木先生中心に1週間前から計画してもらい、保護者、OB、そして前任校のOB・OGにまで総動員で助けていただき、3日間やり切ることができました。現役部員だけでは仕事を回すことはできませんでした。無事に終えることができ、本当に感謝です。

また、放送部のご厚意で、試合のアナウンスは、この夏全国大会に出場している我が校の放送部員が務めてくれました。聞き取りやすいすばらしい美声でした。夏の剣道部や吹奏楽部もそうですが、こうやって校内の部活動に力を貸してもらえることを嬉しく思います。

抽選で百合丘高校さんと同じブロックが決まった日から、最低限の課題を「県大会出場」、目標を「百合丘に勝って川崎の勢力図を変える」ことに置いて準備してきました。百合丘高校さんに対しては、まだまだ力足らず。技術・判断力ともに地力の差を痛感しました。試合を見ていた人ならわかると思いますが、3−5という点差以上に「惜しくない」完敗の試合でした。甘くないです。

1位通過はできませんでしたが、県大会出場と、12日間の準備期間を得ることができました。入れ込んでいた分、敗戦は悔しいですが、負けたからといって全否定することもない。今日の夜は、夏休みを通してできたこと、足りなかったこと、冷静に分析。緊張感ある公式戦期間を過ごせることに感謝し、12日間で直せるところを順番にやるだけ。まだまだ成長。

まず宿題。


8月21日 練習見学会

20日に練習見学会を開催しました。20数名の中学生が見学しに来てくれました。

第一印象は、「良い目つきしてるな〜」です。勝負好きそうな顔の中学生が多かったですね。見学マナーも良く、中学校の先生方の指導がよく行き届いているなと関心しました。今すべきは、中3の前期の成績を最大限に上げること。出してない提出物があれば夏休み明けに全部出す。前期期末テストの勉強を1日8時間やる。後から後悔しても、この数字だけは取り返せません。みなさん勉強頑張ってください。

ウチの選手はというと、中学生にスピーチした3名の部員がよくしゃべれるようになっていて驚きました(内容は打ち合わせをしなかったのでその場で初めて聞きました)。知らぬ間に成長しているね。


8月18日 最近の関心事

野球のうまい選手がいます。この場合のうまいとは打つ投げるの技術のことではなく、いわゆる「読み」「判断」「駆け引き」「勝負勘」みたいな言葉で表わされる能力です。スタメン全員がそういううまさを持っているのが理想ですが、残念ながらそうではありません。そしてそういう選手の打順あるいは走塁ミスでいつも打線の流れが止まってしまうことを、ここ数試合繰り返しています。

「マジメでだけど勝負弱い」選手は現役時代からもう数え切れないほど見てきました。正直者にレギュラーを勝ち取ってもらうには、ただ頑張らせるだけではなく、そういう力も伸ばせるような練習メニューを作ったり、生活習慣に取り組ませないといけないなと思うようになりました。

「センスがないから」の一言で片づけず、そういう能力を上げるにはどうしていけばいいのか。難しい。最近の関心事です。


8月8日 取り組む姿勢

夏休み前からとても楽しみにしていた平塚学園さんとの試合でした。3回まで3−0と良いスタートを切るも、中盤以降失点が止まらず、結局3−8で負けました。

野球の技術はもちろん高かったです。しかしそれと同時に、野球への意識、キビキビした態度、自立した選手ミーティング、ベンチの張り紙の徹底、寮の雰囲気など、取り組む姿勢で負けていることを、選手ともども肌で感じました。これから1年間の「伸び率」まで負けてしまっていては、差は広がる一方です。

八木監督は自分に厳しくとても研究熱心な、自分にとって大きな影響を与えていただいている監督さんです。試合後、「ざっくばらんに言わせてもらうとね、」と、大師と戦ってみての率直な感想も教えていただき(ありがたいことです)、足りないところに気づかせてもらいました。これからのチーム強化の方向性の、指針になる答えをいただいたと思っています。

選手もぼくも、感じることの多い1日になりました。さぁこの経験をどう生かしていこうか。


8月4日 長野合宿

夏は1日オフを挟み、新チームが始動しています。個人鍛錬期の1週間を終え、先日は長野に遠征合宿に行っていました。寮生活ではない我々にとっては貴重な時間です。目的は @集団生活を覚える A人間関係を深める B今の自分たちの実力を知る です。

@集団生活を覚える

生活態度には初日、正直愕然としました。2年生がご飯をよそっているのに1年生がボケッと座っている。宿舎のスリッパがそろえられない。シャワー室に泡が残っている。洗濯の仕方がわからない。こういう面を見てしまうと、寮生活で日常生活から選手と付き合えるチームをうらやましく思ってしまいます。とはいえ「最近の高校生は…」は大師高校スタッフでは禁句ですので、こういう経験をしながら少しずつ。3日目には宿舎もキレイ、気遣いもそこそこになっていました。これからこのレベルを当たり前にしていけるかどうか。

A人間関係を深める

普段は「練習が終わったらすぐ帰れ」なので、毎日同じ部活で過ごしていても、意外と人間関係が希薄だと感じています。これは見落としがちなことです。ウチでは、ここぞとばかりにレクレーションもします。選手会長がよく準備して仕切ってくれて、グループ対抗で盛り上がりました。

また、2日目の練習後は、芸大会。長野西の大槻先生とは、互いの前任校時代から続けている合宿恒例行事で、もう4回目になります。各チーム3組が前に出てきて芸を披露する、お笑い対決です。審査員は長野西の女子マネージャーが務めます。

我々は1週間前から全員出場の予選会を行い、選りすぐりの3組を選出していました。バランス系、シュール系、勢い系と、タイプの違う3枚を選抜し、盤石の態勢で臨みました。1組目は、2年と1年のコンビ「ベンチスターツ」が力を発揮し、大師の勝ち。2組目は、か細いコンビ「タナミズキ」がボソボソと奮闘しましたが、長野西の勝ち。1勝1敗で迎えた3組目は、お互い盛り上がりましたが、観客席は我々の方が盛り上がっており、正直勝ちを確信しました。しかし、審査員の手は全員、長野西高校に挙がりました。

長野西の身内びいきではないか。こんな出来レースなら来年はもう戦えない。ネタ中は盛り上がっていたのに、なぜだ!と大槻先生に尋ねたところ、審査員のマネージャーは3人とも、清楚な性格だったそうです。つまり敗因は、3組目の品のないコンビ名でした(本人たちの名誉のため伏せます)。そういえば選手たちはよく笑っていたけどマネージャーは終始、若干引いていましたね。出だしで既にマイナスポイントを食らっていたとは。何度もリハーサルを見ていたのにそこを見過ごしていた監督にも責任があります。

B今の自分たちの実力を知る

県外の強豪校さんとやらせていただき、手応え半分、課題半分。でももう「いい試合だけど負ける」は向上戦で終わりにしないとな。勝ち切るためには何が足りないんだろうか。

@〜Bのすべての目的において密度の濃い3日間を過ごせて有意義でした。すべてのスケジュールを手配していただいた大槻先生、ありがとうございました。対戦予定の高校の甲子園出場が決まりスケジュールが空いてしまってからは、「まかせとけ」と急きょ20校近く連絡して相手を探していただきました。本当に感謝です。来年は芸、負けません。


7月17日 3年生ありがとう

大会ではたくさんのあたたかい応援をいただきありがとうございました。結果は2−3で負けてしまいました。

試合後たくさんの労いの言葉をいただき本当に励みになりました。しかしいい勝負をするつもりではなく、勝つつもりでした。狙い球、配球、ポジショニング、そして気迫。選手は準備してきた野球を存分に発揮してくれました。1点差の負けは監督の采配次第だったと痛感しています。周囲からは「1・2年生が多くこれからが楽しみ」という声がありましたが、夏の大会は3年生のものです。7人という辛い時期を一緒に耐えてきた3年生に公式戦勝利をさせてあげられなかった心残りしか、今はありません。2人の3年生のことを少しだけ書きたいと思います。

エースの宮里。ピッチャーの主将は難しかったと思います。1年間悩むことも多かったろうし、ぼくに強く言われることもたくさんありましたが、最後は姿勢で引っ張るという答えにたどりつきました。トレーニングも全種目1番で、いつもチームメイトに背中を見せ続けようとしました。「投げます」「まだいきます」とチームを背負おうとする姿が、彼の一番の成長でした。下級生は「宮里さんが投げればどこが相手でも勝負になる」と勇気づけられていましたし、昨秋から日に日に成長していく姿にぼく自身も新しい大師への思いを重ねていました。向上戦、逆転を信じて終盤7・8・9回を0に抑えた鬼気迫るピッチングが真骨頂です。チームの大黒柱に成長してくれました。この大会、どこまでいけるか楽しみだったし、もっと投げさせてあげたかったです。

控えの靖雄。中学は卓球部でした。チーム一の努力家で、入部時25mだったらしい遠投は今では70m弱です。相模との合同練習では手の皮をボロボロにしながら最後までついていきました。昨秋、中学3年生(今の1年生)が練習の見学に来ると、中学生が帰るときに必ずかけていた言葉が「また来てね」「よかったら受験してね」でした。でも、薄々感じていたはずです。彼らが入ってきたら、うまくない自分は試合に出られなくなることを。それでも大師が強くなるために、そういう言葉が心から言える人間でした。向上戦、最後の代打に1年生を選びました。それが靖雄に対するぼくの誠意でしたし、彼もわかってくれているはずです。「おれの分も頼むぞ」と1年生に声をかけていました。このチームの土台を作ったのは紛れもなく、自分より人を大切にし続けた彼です。

監督になって最初に出会えた最上級生がこの2人だったことは、本当に幸運でした。ありがとう。次はしっかり進路を決めよう。


7月11日 いよいよ初戦

先週、大会前最後のオープン戦が終わりました。4月末、5月末、そして6月末を一つの区切りとしてチーム作りをしてきましたが、観ている人からは毎回変わってきているという評価をもらいました。1年生の多い突貫工事の3カ月でしたので、そういう声は素直に励みになります。ただ、それでもこのチームの中心はたった2人の3年生です。「エース」と「ベンチで一番頑張る控え」。2人を慕い、グラウンドもベンチも一丸となってくれることと思います。

今週の課題は“いい飯を食う”“よく笑う”“早く寝る”“寝る前に日課を行う”です。

戦いですから、ここに書けること、書けないことありますが、選手・スタッフ一同、本気で狙っております。早く試合がしたい。そんな空気が充満しています。謙虚にとか、挑戦とか、考えていません。相手を飲み込む気迫で臨みたいと思います。


7月11日 ウチの応援団

もう大会まで更新するつもりはありませんでしたが、これだけは書いておきたいと思いました。

今日練習が終わって職員室に戻ろうとすると、学校の中庭で大きな声が響き渡っていました。大会で応援してくれる応援団がエールの練習をしているところでした。これまで大師高校に応援団はありませんでしたが、今回高木先生が声かけしたところ、「野球部のために」と剣道部と有志の生徒10人足らずが手を挙げてくれて急きょ結成されたのです。応援のことは高木先生にまかせっぱなしだったので、今日初めて見ました。

「先生ちょっと見てよ」と言われたので立ち止まると、そのまま最後まで見入ってしまいました。そろっているとかいないとか、伝統的な応援のしきたり云々ということを問われればまだまだだと思います。そういうことではなく、剣道部員も一般生徒も、男子も女子もごちゃまぜの人間が、「人のためにやる」と手を挙げて、「人のために声を枯らしながら大声を出している」という姿に感動してしまいました。「もっとこうしろ!」「ああしろ!」と言い合っている姿、「相手は全校応援で1000人以上だからこっちは一人一人で勝負だ。数じゃねぇ」と言っている姿に、鳥肌が立ちました。

先週、われわれは初戦で使う保土ヶ谷球場を借りてリハーサル練習をしましたが、実はそのときも「本番バタバタしないように」と休日返上で応援団と吹奏楽部の部長が保土ヶ谷球場まで来てくれて、スタンドで声出しと応援の立ち位置の確認をしてくれていました。損得勘定なく、やると決めたら泥臭くやってくれるところはウチの生徒の本当に良いところだと思います。

明日も前日練習をやるらしいので、明日は野球部員にも見せようと思います。力になります。


7月5日 新ユニフォーム

この夏、新ユニフォームで挑みます。今日の試合はそのお披露目でした。

ラッキースポーツの鈴木さんには「長く使うものだからいいものを作りましょう」と、遠く相模原から何度もサンプルを持ってきていただいたりやり取りをしたり、親身になっていただきました。本当にありがとうございました。

細かいデザインはユニフォーム係の選手が中心になって全員で考えました。細かい部分で何度も悩みましたが、センスがイマイチな係がおり、迷ったときはその選手の意見の逆に逆にと選んでいくと、最終的にいい仕上がりになりました!それはそれですばらしい能力です。

ユニフォーム代は保護者には負担をかけまいと、この冬、選手自分たちで捻出しました。

配色は、大平先生の前チームのものをそのまま引き継ぎました。肩のマークは強かった大津監督の時代のユニフォームのマークを復活させていただきました。このグラウンドで一生懸命だった人のつながりの上に、新しい大師をつくっていく。そういう意味が込められています。

甲子園でテレビ中継されたときに映えるように、とラインを太くしたりしたのですが、まさか新ユニフォームの初戦がテレビ中継とは。もってます。


7月1日 ラストスパート

更新が滞っています。すみません。強化練習中につき、放課後はいつもより遅め。朝は特打ち。普段は部活以外の時間にしている授業準備や雑務に、いつも以上に追われています(全然できてなくて職員室のみなさんに迷惑をかけています。すみません…)。帰ったらすぐ寝てしまうのは、たぶん選手と一緒です。しかし、今ウチには2時間近くかけて通学している選手が何名もいます。負けてはいられません。

選手が頑張る。スタッフも頑張る。この期間の一人ひとりの成長は目覚ましいものがあります。やるべきことがハッキリしているからだな。3つの課題、どこまでアプローチできるか。強化練習もあと3日。


6月19日 大事なこと

いろいろありましたが、今日から全員での練習再開。

些細な出来事。でも、必ずこの先のチームのほころびにつながる大きな出来事。

伝えたいことは、伝わったのか、伝わらなかったのか。一人ひとりの言葉を信じてみたいと思います。

もう一度仕切り直し!


6月12日 抽選の結果

前日のおみくじ練習の効果か、すばらしいクジでした。初戦の相手は向上高校さんに決まりました。13日、保土ヶ谷球場、テレビ中継です。もってますね〜。

さて、今週から3週間、強化練習期間に入ります。ケガはせぬよう、効率的に集中的に力を上げたいと思います。今週は午前授業なので、しっかり時間をとれます。食事当番も決まり、補食もバッチリ。

大会期間中につき、オープン戦の対戦校の公表は差し控えさせていただきます。オープン戦の相手校への配慮でもありますので、ご了承ください。


6月7日 明日は抽選会

抽選会の前日、選手と顧問全員で、歩いて川崎大師までお参りに行きました。歩いて20分ちょっとで行けるんですね。ひしゃくで手を洗い、気持ちを込めて手を合わせました。

帰り際に小山内先生の発案で、キャプテンに明日の抽選の練習を、とおみくじを引かせることにしました。意気揚々とおみくじコーナーに向かっていきましたが…

バツが悪そうに、オロオロしてなかなかこっちに帰って来ません。

凶を引いたようです。

どうしよう。おみくじ2回引いたら意味ないよな。でもなんか後味悪いからもう1回だけ引いていいかな。

末吉。

微妙。リアクションとりにくい。もう1回。

吉。

ちょっとずつ上がってきているところでやめときました(大吉引くの待っていたらお金がなくなる)。上り調子だから、明日はいいくじを引いてくれるでしょう!


6月5日 こんなに早く…

湘南台高校とのオープン戦は、思い入れのある一戦でした。

監督さんは、藤沢総合高校の監督時代に夏の県大会ベスト4になられている先生です。もう何年もお世話になり、師事させていただいています。選手のやる気を上げる言葉かけ、下手くそな選手をうまくさせる技術指導が、本当に勉強になります。非常〜〜に研究熱心で、練習メニューも、選手にかける言葉も、すべて独特。2人で野球談議をさせていただくときは、目から鱗の話ばかりで、いつも帰りは終電でした。夜の駐車場でバット片手に話していたら気づけば2時間話し込み、おまわりさんにパトロールに来られた夜もありました。電話をすれば女子高生ばりの長電話。いろんなことを学ばせてもらっています。

4年間、現場にはいらっしゃらなかったのですが、そんな先生がこの春異動にともない復帰されたと聞いて、すぐに試合を組ませてもらったのです。4年ぶりの先生のユニフォーム姿に気持ちが高まりました。とはいえ、まだ就任2カ月。さすがに勝てるかと思っていましたが…たった2カ月で…。お世辞にも体つきがいいとはいえない選手たちの打球が、鋭い、鋭い。ボコボコに打たれ、ホームランまで打たれ、ピッチャーにはかわされました。ベンチでの声掛けも雰囲気も独特でした。あまり手の内までは詳しくは書けませんが、先生らしさを全開に出されて、完敗。

最初くらいは…と思っていたので相当ショックでした。即効性のある育成に感服いたしました。甘かった!


5月28日 手応えあり

くそ〜悔しい。終盤まで競りましたが1ー3で負けました。

相模の試合前アップは圧巻の光景・圧倒的な雰囲気でしたが、ああいう環境でも臆せず初回から入れるようになってきたのが一つ成長です。ウチはウチ。遠征にも慣れてきたかな。

ピッチャーは粘り強く投げました。新球も手応えあり。2試合目も先発して淡々と投げ込み、延長戦想定で計13イニング、タフになってきました。野手もよく食らいついて守りました。5月の締めの試合としては、守りに関しては収穫あり。

しかし、やはり打てなきゃ勝てない!夏への課題がハッキリした試合でした。軟式あがりの1年生たちに打撃を求めるのは酷か?いや、求められることは幸せなはずです。守備のチームを作る気なんかないぞ。6月は打ちまくるぞ。

この時期に投手、野手ともにいいメンバーを出していただき本当に感謝です。140キロや、ライナーがそのまま外野を越える打球って普段はなかなか体感できないです。全力出させてもらったおかげで、今自分たちに足りないところがよく見えました。選手のノートにも、そんな内容が多く書かれていました。今日のスピード感・スケール感を、これからの練習の判断基準の目安にしてくれることと思います。

それにしても、3日経ってもまだ悔しい。勝たせたかった〜。


5月20日 来週には背番号が決まる

もう夏の背番号が決まってしまうという大事な残り2試合だという話を何度もしているのに、朝から準備のミスが数人。競争に慣れてない人間は、外しちゃいけないところを理解してないのかね。緊張感ないな。

ということで前夜考えていたオーダーとは変わりましたが、現時点での気迫感じるベストメンバーで臨んだ藤沢西戦。振りが鋭く手強い打線でしたが、1年生と3年生の継投で、緊迫する試合を完封リレーで切り抜けられました。0ー0の引き分けながら今季のベストゲーム。ポジショニングや投内連係も、平日やってきたことが試合ででき始めて自信になります。1点取りたかったなクソ!

今週は東海大相模。Bとはいえ、毎年、甲子園メンバーや次の代の主力を連れてきてくださいます(今プロや社会人にいる選手も下級生のとき来て140キロ投げたりホームラン打って帰っていきました)。前任校時代は一度も勝ったことがありません。勝つぞ!


5月15日 哀悼

大師高校の初代監督である大津監督が亡くなられました。葬儀に参列させていただきました。わずか3週間前、初めてご挨拶させていただいたばかりで、信じられませんでした。後から伺った話では、体調の思わしくない中、あの日は努めて気丈に明るくふるまってくださっていたそうです。

OBの方が多数参列されていて、当時の選手たちに心から慕われていたことがわかりました。多数のOBの方とのお話に共通していたのは、やはり先日お話された“道具”と“グラウンド”を大切にしていたという話でした。学校創立時の1・2期生は、開校したてで荒れたグラウンドを、毎日大津監督と一緒に石拾いと草むしりばかりして、野球の練習はほとんどできなかったことを知りました。そんな大津監督に保護者も協力的で、みんなでバックネットやいろいろな設備を作ってくださったそうです。

学校に帰ってから、選手たちにその日に聞いたすべての話を伝え、全員で斎場の方向に黙祷を捧げました。現役部員はまだ生まれていない時代の話です。しかし人間には想像する力があります。次の日、全員のスパイクがかかとを揃えて並んでいたし、夜残って草をむしっている選手たちがいました。少しでも理解しようと話をきちんと聞いてくれたのだと思っています。

ゼロから作り上げた大津監督と当時の選手たちの精神がこのグラウンドには流れていることを忘れず、選手とともに今の環境を使わせていただきます。心より哀悼の意を表します。


5月13日 目が覚めたでしょう

先週は2連続の大敗!ちゃんと振れるチーム、ちゃんと投げられるチームに当たれば、今のウチの力はこんなもの。1年生は目が覚めたでしょう!これが高校野球です。意味ある週末でした。

今はまだ1年生が半分試合に出るような、若すぎるチーム。1試合で出る課題も、多方面に山積み。でも全部やろうとしたらただパニックになって終わりです。今チームでやっている課題だけを、一つずつひたむきに。今週は、先週崩壊した投内連係をやるぞ。今週・来週と、また良いチームとの試合が続きます。前向きに。


5月7日 ゴールデンウィーク終了

ゴールデンウィークは、終盤まで僅差の試合ばかりで、とても有意義な期間となりました。このチームは半年間、こういう緊迫感を味わえなかったので。引退した3年生や助っ人に手伝ってもらっていた春までは、やはり致命的なミスや凡打があっても手伝ってもらっている手前、仕方ないところも多分にあり、一体感という意味では難しい面がありました。

1年生が入ってきてようやく、ここで打たないと負ける、ここでエラーしたら負けるという緊迫感、勝って嬉しい、負けて悔しいという感情がにじみ出る試合ができるようになりました。今は内容よりも勝ち負けへの執着。3年生ピッチャーも志願の3連投で、一皮むけてくれたと思います。

連休最終戦の遠征帰り。反省会も兼ねて小山内先生と遠征先の近所の、有名なラーメン屋へ。さぁ食べようとすると店の外になんと全部員18人が…恐ろしい光景でした。観念した太っ腹・小山内先生から、全部員に援助をいただきました(1円も持ってない選手がいた!最近の遠征はSuicaで十分なんですね)。ぼくは連休中ヒット数1位の選手に味玉(¥100)をサービス。まぁチームの雰囲気が明るいのはいいことだ。

今週は栃木遠征。取り組みの素晴らしいチームだと伺っているので、楽しみです。


5月1日 最近の様子

4月が終わりました。ここ1カ月、練習のメインは1年生です。4月・5月は、一つ一つ全員に教えていくという約束をしています。1年生に対して、過去にないくらい手厚く丁寧です。きっと前任校の卒業生たちは今のぼくを見て気持ち悪がるでしょう。

どれもこれも、2名の3年生のためです。

この夏、1年生何名かが試合に出なければならないのは避けられないチーム状況です。試合に出る限りは学年を問わず、チームプレーの約束事を理解したり、イメージを共有しないと、気持ちを一つに戦えない面も多いのです。1年生は端っこで走ってろ!では今年のウチは、夏は勝てません。1年生にできる限り戦力になってもらわないと、3年生が勝てない。今はその一心です。だい〜〜〜ぶ我慢しています。

上級生にとっては新チーム時にやった復習のような練習ばかりですが、我慢して付き合ってくれていますし、朝やオフに時間を作って足りない部分を補っています。

1年生も1年生で、これを当たり前だと思わず、気づけている選手はいるのが救いです。ある選手の野球ノート

“先日、中学の仲間と話をしました。お互い高校での生活はどうかと話していると、自分たちはものすごく恵まれた環境で野球をできていることを改めて実感しました。1年生から試合に出られるなど、この時期はありえないと言っていました。この時期でなくても出れないことの方が多いと思います。こんなに思い切り野球をさせてもらえる高校はそうないと思います。当たり前だと思わずに、しっかりと経験を積み、他の高校と差をつけていきたいです。今は教わった技術を身につけることが一番だと思います。できることを増やして、1つ1つ成長していきたいです。”

さぁゴールデンウィーク。どんなアピールがあるか楽しみです。


4月23日 緊張の初対面

日曜の夕方、大師高校初代監督の大津省吾監督にお会いしてきました。大津監督は、選手としては桐蔭学園時代に夏の甲子園全国制覇、指導者としては大師高校の監督として在任中ベスト4を2回と夏の第1シードを経験された方です。

お体の調子が思わしくない中、無理を言って時間を作っていただきました。場を設けていただいたOB会の沼澤会長と戸張さんに感謝をしています。当時の笑い話、私学の勢力図、あと少しで届かなかった甲子園への思いなど貴重なお話を伺うことができました。少しずつ設備を作ったり環境整備していったこと。当時は100人近い部員がいたこと。今、毎日いるあのグラウンドに、そういう時代があったのだなぁと思いをはせながら聞きました。

最後に、当時、何を一番大切に指導されていたのかを尋ねたところ、

「道具を大切にすることだよ」

とひとこと。間髪入れずにきっぱりとおっしゃられました。それを大切にしていれば、きっといいことがあるよと言葉をいただきました。靴墨で磨き黒光りしたスパイク、整然と並べられた手入れされたグローブ、草1本生えていないグラウンドが、誇りだったそうです。遠征先でも、ゴミが落ちているような学校ならその場で拾ったり、グラウンドがガタガタな学校ならすぐに整備を始めてしまったそうです。

今のチームは当時に比べればまだまだだですが、少しずつ近づき、追い越していきたいという気持ちがいっそう湧いてきました。現役部員たちにも、伝えていきたいと思います。


4月15日 競争が始まった

新入生が入ってわずか5日で、昨日はさっそくオープン戦でした。全員軟式出身なので、怪我しないかヒヤヒヤしましたが、突風吹き荒れる中、無事に2試合ができました。失投をホームランされたり、風の影響を受けて落球したり、硬式の洗礼を浴びるには十分の試合でした。その中でも三振を取ったり、ヒットを打ったり、スチールを決めたりという場面もあり、楽しさも十分感じられたと思います。思い切りのいい元気な1年生たちで、楽しみです。

今日はオフですが、スタメンで出られなかった上級生が今朝、早出で練習をしていました。そりゃそうだよな〜。


4月12日 待望の新入生

新入生が十数名入部しました。

環境の変化、中学との違いに緊張していると思います。

しかし今年は大師でやりたいと入部してきた選手が大半なので、思ったより早く部の雰囲気になじんでくれています。人数が倍以上に増えたので、練習中のグラウンドに活気があります。グラウンドがこの空気になるのを待ち望んでいました。

上級生が、よく指導してくれています。あまりのお兄さんシップに、ちょっと驚いています。今まで末っ子扱いされていた子に、ようやく下のきょうだいができたような面倒見の良さです。

上級生は長く部にいるのだから、人間性が高いのは当たり前です。上級生ほど仕事をする。上級生が一番グラウンド整備をする。上級生が下級生のミスを寛容にカバーしてくれる。下級生は、自分の至らなさに気づいて自分を変えようとする。そういう人間関係の部を作っていきたいですね。口じゃなくて背中で見せられる上級生でいろという話をしています。


4月8日 7人最後の日

明日は入学式。7人で行う練習後のミーティングは今日で最後でした。

この人数で、この広いグラウンド整備を半年間きちんとやり通したことを誇りに思うよう、話をしました。鉄トンボ、木トンボ、ブラシ。毎日時間がかかりましたが、新チーム時は気の緩みを指摘される日もありましたが、外野手は特に大変でしたが、黙々と半年間やりました。これはこの先、面接試験でも就職試験でも胸を張って話していいことだと伝えました。本当にそう思います。


4月5日 競争が始まる

さて、入学式の日からは新入生を迎え、君たちに圧倒的に欠けていた、"競争"が始まります。

勝ちを目指して真剣にやる部活動は、部員にとっては社会に出る前に経験できる、実力世界の最高の勉強だと考えています。

ここは野球部ですから、野球という競技でチームの戦力となれるかどうかの判断をします。だから3年生でも力がなければメンバーを外すだろうし、3年間頑張ってきたという理由だけで背番号を与えるなんてことは毛頭考えていません。ここは努力部でも修行部でもありません。

お店で数種類の商品から一つを選ぶとき、「これは頑張って作った商品だから」という理由では選ばないと思います。その商品の価値自体が勝負。みんなが出ていくのはそういう社会です。努力の量だけでなく、努力の質、アピールも含め、組織の中で生き残るために必要な全能力を磨いてもらいたいです。生き残れなかったということは、何かが足りなかったということ。社会に出る前にそれに気づけることが競争の場に身を置く価値です。ただ、引退してからそれに気づくのではなく、引退する前に気づいて取り組み方を変え、レギュラーを勝ち取ってもらいたいです。

これまでは、エラーしようが稚拙な行動をとろうが無条件で試合に出られました。これからは「チームの代表に相応しい人間性」と「野球の技術」の総合値でチーム内の競争に勝たないと、試合には出られません。競争の場に置かれたとき、誰にどんな弱さがあり、誰にどんな意地を見られるか、そして誰が勝ち残るのか。今から楽しみです。


3月28日 地区予選が終わりました

地区予選は0勝2敗で終わりました。

終わったからいえますが、選手7名、よく大会に出られたと思います。少人数なので怪我には気をつけていましたが、それでも数名重い怪我がありギリギリでした。榎坂さんの毎日の献身的なサポートがなければまず大会には間に合わなかったと思います。

また今大会も助っ人に感謝です。今回は4名。野球部を手伝いたいと、中には2月から練習に出ていてくれた生徒もいました。普段は学校に遅刻することもある者もいましたが、試合の日はちゃんと朝6時45分に集合場所に来てくれました。観戦者の中には髪の毛が気になる方もいらしたと思いますが、そこのところはすみません。

そんなこんなで何とか大会に出られました。桐光学園から打って1点を取れたのは自信になるし、コールド負けとはいえ7回まで我慢したことも大きな経験です。

試合後、今日でこの状況もようやく一区切りだなという思いが込み上げてきました。半年間、よく耐えたと思います。人数が足りずに、いろんな場面で我慢しなければならないことがたくさんありました。試合後のミーティングで泣いている選手もいましたが、7人にとってこの半年間は、根っこを伸ばす長い冬だったのだと思います。4月からは新入生を迎え、ウチのチームにもようやく“春”が来ます。新入生といい化学反応を起こして、夏にはこの根っこから花を咲かせてやろう。


3月19日 抽選結果

抽選の結果、今週末の地区予選は、桐光学園さんのブロックに決まりました。川崎工科さんも含めた三校ブロックです。せっかくの全国レベルのチーム。全力で挑ませてもらおうと、みんなで準備をしています。


3月14日 とある平日

この日記はだいたい、何かあった日に書いているので、日記だけを読み返すと何だか密度が濃いように思えてきますが、実態は地味〜な毎日を送っています。たまには普通の日に更新してみます。

今週は生徒は午前授業です。職員は学期末ということで、成績業務や来年度への引き継ぎ業務があるため、小山内先生とぼくで時間を決めて交互にグラウンドに出ることにしました。

選手は昼食をとり、アップ。まずはマシン2台でバント練習。コツンコツンと1時間。その後はバッティング。先週のオープン戦の課題を意識してカキンカキンと1時間。最後はコーチにマシンを打ってもらい、黙々と打球ノック。生きた打球を捕るいい練習になりました。環境整備をして、終了。バントがうまくない2人は、残って練習していました。選手が提出した野球ノートは時間内に見られなかったので、家でコメントを書くことにします。

こんな毎日を繰り返しています。今週末は川崎地区の抽選です。


3月2日 前任校の卒業式

昨日は職場の方々に無理をお願いして、前任校の卒業式に出席してきました。

初任時代を一緒に頑張ってきた仲間である若い先生の呼名(卒業証書授与のときに順番に名前を呼んでいく、あれです。教員の晴れ舞台です。)を見届けたかったこともあります。また全クラスの授業を持っていた学年でもあり、最後にもう一度生徒に会いたかったこともあります。

1年前ヤンチャだった生徒たちが、それぞれクラス代表として堂々と式に臨んでいました。高校生活いろいろあっても、“最後に”どんな姿になっているかということを信じて付き合っていかないといけないんだなと、彼らの姿と、信じて付き合ってきた学年の先生方の姿から思いました。式が終わりたくさんの生徒に声をかけられましたが、みんないい顔でした。

野球部も集まってくれました。この一年、心の片隅には前任校の野球部のことがあったように思います(2年間一緒にやってきましたから心配くらいはします)。この学年にはいろんな感情があります。異動は公立高校の宿命ですが、やはり引退まで見られなかったことを申し訳なく思います。また感謝もしています。それは昨夏のことです。

ぼくは前任校の5年間、夏に一度も校歌を歌わせてあげることができませんでした。厳しい練習に見合う達成感を味わわせてあげられなかったこと、それが異動にあたっての最大の心残りでした。しかしこの夏、監督交替という状況に負けず、引き継いでいただいた岩上監督、鈴木部長先生、そしてこの3年生が一丸となり、横浜スタジアムで校歌を聴かせてくれたのです。ぼくも観戦していましたが、そのときスタンドで、過去に負けて涙して終わった代のOBが大声で校歌を歌っているのを見て、いろんな感情が込み上げてきました。少しだけ肩の荷が降りた気持ちになれたのを覚えています。

生徒や野球部員、元同僚の晴れ姿を見て、自分の中のいろんな感情が気持ちよく一区切りされました。いい卒業式でした。ありがとう。これで心置きなく、大師高校の人間になれます。


2月24日 3年生引退式

OB戦の後は、今週卒業式を控えた3年生の引退式を行いました。

保護者や大平先生、下級生に感謝の気持ちを伝え、涙する者が続出でした。ぼくは秋の新チームから引き継ぎましたので3年生と多くのかかわりはありませんでしたが、一人ひとりのスピーチを聞くだけでも、どんな日々だったのか、互いにどんなに深いかかわりをしてきたのかが伝わってきました。

こういうひたむきなチームから引き継がせていただいたことを本当に感謝しています。3年生、3年生の保護者のみなさま、大平先生、お疲れさまでした。

またこの会には1・2年生も出席させました。今日見た3年生の姿は、2年生の1年後の姿です。人生は有限。どんな毎日を過ごそうと、終わりは来るもの。今を悔いなく。


2月24日 OB戦

大師高校に赴任することになったとき、多くの野球関係者から「大師は昔は強かったんだぞ」という話を聞かされました。当時はとても力があったそうで、ベスト4に2回入っています。そんな時代の方々の果たせなかった思いをつないで、この学校でこれからやっていければいいなと考えていました。そのきっかけにOB戦を企画したところ、OB会長や事務局長さんのおかげで20名弱もの当時のOBの方々が集まってくださいました。

卒業する3年生vsOBの試合。いや〜楽しかったですね〜。デッドボール、ピッチャーライナー、足のもつれ、ランダウンプレーと、珍プレーも続出で笑いの絶えない試合でした。

しかし強豪だった片鱗は随所で見られました。みなさんスイングも足さばきもすごかったです。軟式でしたがボコボコに打たれ、試合はOBの圧勝でした。また試合中も試合後も終始盛り上げていただき明るい空気を作ってくださったことを、すばらしく感じました。

OBのみなさん、寒い中ありがとうございました。大師高校野球部のOBであることを職場で自慢できるようなチームにしていきたいと思っています。


2月23日 受検シーズン

2月は更新が滞っています。このご時世、入試業務期間中はどうしても外部との交流は慎重になり、自然と筆も重くなります。

選手は春に向けて、変わらず目の前の課題に黙々と取り組んでいます。シーズンインまであと2週間。


2月13日 いよいよ高校受検

金曜から入試が始まります。今年度の神奈川県は入試制度が変わり、中学校の関係者も、高校の職員でさえも、非常に流れの読みにくい出願でした。定員割れをする学校も例年以上に多い中、本校の倍率は決して低くはない数字となりました。受検生のみなさんは、人生の懸かった勝負です。力を出し切れるよう頑張ってもらいたいです。

さて、高校受検に伴い、生徒登校禁止の日が4日ほど、加えて完全下校の日も数日あります。この時期にグラウンドが使えない日が続くのはもどかしいですが、選手は自覚を持った時間の使い方をしてくれることと思っています。なんせ地区予選まで、もうあと38日ですから。


2月1日 広島より

広島から、ある高校の陸上部の先生に来ていただき、走り方を教わりました。

前任校時代も何度か来ていただいていましたが、指導を受けて急に足が速くなる選手が何名も出ます。この先生自身が野球経験者であることから、いわゆる陸上っぽい走りではなく、野球に通じる走り方に噛み砕いてくださるので助かります。ウチは鈍足が多いのと、2年生が一生懸命やっているので、今年はどうしても来てもらいたかったのです。

放課後の2時間ほどの指導でしたが、素人のぼくが一目にわかるくらい、全員のフォームが変わりました。意識の持ち方・体の動かし方一つでこれだけ変わる。言い換えれば、このくらい走れる土台(体)を、選手たちは持っていたのだなとその指導に感心しました。やはり専門家の指導はすごいです。また「今できんのは別に君のせいじゃないけぇ気にせんでええよ」「人間は100%変われるからね。足が速くならん人間なんて一人もおらんよ」など、前向きにさせる言葉の使い方が巧みで、それも勉強になりました。すぐに選手からも信頼され、講習後も30分以上質問攻めでした。

あとはこれをイベントに終わらせず、維持・継続できるかどうかですね。とったメモが生き続けて、コツやチェックポイントを互いに指摘し合えること。「1万回やれば神経は変わる」という言葉をいただきましたが、数にこだわること。その先に、スチールを仕掛けられる選手、守備範囲の広い野手が現れてくるはずです。

実はこの先生は大学の同級生なのですが、彼はもう毎年インターハイ常連の監督です。隣で毎日一緒に授業を受けていたのにだいぶ差がついてしまったなぁ。自分も負けていられないという刺激をもらい、ぼくにとっても有意義な一日でした。遠いところ本当にありがとう。


1月27日 愚痴は言わずに

広く恵まれたグラウンドの大師高校に赴任したと思っていたら、思わぬ落とし穴がありました。学校が埋め立て地にある影響なのか、真冬になると毎朝グラウンド全面、ものすごい霜が降りてしまうのです。

朝は凍ってカチコチ、日中は解けて水たまりが浮いてきてグチャグチャ。それが乾き切らないまま夕方になるとまた凍ってカチコチという悪循環を繰り返しています。最低気温が5度を下回るとダメですね。塩カル(凍結防止剤)も期待した効果をもたらざず、年末〜1月は沼のようなグラウンドのため外野はまったく使えません。フリー打撃もできません。

しかし大師高校は、愚痴と言い訳は禁止です。いろいろ思うことはありますが、「できること」と「できないこと」に分けて考えたい。

今できないことは、天候をコントロールすること。グラウンドの改修。

では今できることは?とミーティングで尋ねると、隅っこの乾いたスペースでの練習。日陰の一日中凍っているスペースでの練習。早朝に来て、霜が解ける前に練習。グチャグチャを逆手に取った雨天対策練習。家に帰ってから練習。

できないことへの固執は、愚痴につながる。できることへの執着は、工夫につながる。今できることにこだわろう。


1月17日 雪かき

今回の大雪にやられました。雪の重みで天蓋ネットのワイヤーが切れ、ネットが垂れ下がり状態です。雪も10センチ程度積もり、グラウンドが真っ白になりました。早く練習を!と雪かきに励んでいます。

ある北信越地方の指導者に電話し、効率的な雪かきの方法を尋ねたら「雪の上でやればいいのに。雪国は雪と戦ったり邪魔者扱いしているうちは勝てない。雪を味方につければいいんだよ。普段の10倍のいいトレーニングになるよ。」という話をされました。その方は、昨秋県大会で優勝している指導者です。もう雪かきも半分終わった頃に聞いてしまったので雪上のトレーニングは試せませんでしたが、逆境をプラスにする発想は勉強になりました。雪に限らず、そういう発想は大切だと思います。

また、選手の野球ノートにはこういう表現がありました。

“早くグラウンドを元に戻したいと思いながらやりました。自分はそのとき、あの日の相模の選手たちのことを思い出しました。今あの選手たちはきっと(室内練習場で)バットを振っている、打っている、捕っている。早く自分も、という気持ちが出てきました。他のみんなもそういうイメージを持っているのか、明るく真剣に雪かきをやっていました。”

こういう明確なイメージができるようになったのも、先日の財産だなと思います。

さて、2日間で内野はすべて土が見えてきました。朝も自分たちで集まって雪かきをしていたみたいです。今日はボール使えるかな〜。


1月14日 練習参加 その後

練習に参加させていただいた翌日のミーティングは全部で4時間に及びました。野球ノートは、この日のことだけで8ページに及んだ選手もいます。

今回のことを単なるイベントに終わらせてはいけない。どれだけこれから変わっていくきっかけにできるかという意識のもと、今度は "大師高校のグラウンドで” どれだけできるかというテーマで、あれから2日間、あの日とまったく同じ練習をやってみました。

そしたら、できたのです(と言ったら失礼ですね。少なくとも、ウチにとってはこの5ヶ月間で最高の空気で練習ができました)。設備や人数のせいではなく、自分たちの心のあり方次第でここまでできるのだと実感しました。

この3日間は心身ともに本当に疲れたと思います。声はガラガラ、打撃用手袋はボロボロ、手の皮はベロベロ、バットのグリップは血でベトベト。本当に勝つための練習は、頭・体・心を極限まですり減らすものだと学びました。今日の1日オフを有意義に使ってほしいです。爆睡かな。


1月11日 日本一を目指す練習に参加

日本一を目指す練習を感じてほしいと思い、高野連の手続きをふまえ、2年前に全国制覇、今秋に神奈川を制した東海大相模高校の練習に参加させていただきました。

張り詰めた空気に緊張もしただろうし、圧倒的な練習の質と量、めまぐるしいスピード、みなぎる気迫すべてがスケール違いで衝撃を受けたと思います。しかし今日という日は二度とないチャンスと必死に食らいついて、選手は最後までやり通しました。今日を無駄にしまいと、帰りに自分から監督さんを訪ね質問に行くなど、勇気を出した選手もいました。監督室で8人の部員に本気で話をしてくださった監督さん、コーチ、いつも通りの練習をしてくださった選手、マネージャーさんに心から感謝です。

選手は頑張ったんですが、監督さんから練習後に「おまえが全然ダメだ」という言葉をいただきました。指摘されること指摘されることすべてが図星で、自覚していなかった自分の甘さ・弱さに気づき本当に恥ずかしく情けなかったです。でも全部見てもらって恥をかきに行く目的だったので、これで良しです。

選手と同じように、自分も今日から変わる。それだけです。


1月8日 あけましておめでとうございます

今年もよろしくお願いいたします。目標も定まり、身が引き締まる年明けでした。年末からは毎日のようにミーティングを行っています。

今日から学校も始まりました。


12月28日 食事強化期間

冬休みを生かして、三食を共にするという食事強化期間を実施中です。簡単なスケジュールは、
朝の散歩
朝食
トレーニング
昼食
昼寝
技術練習
夕食
個人練習
帰宅
という感じです。泊まらない合宿みたいな感じですね。

1食につき、ご飯3合または麺3玉。初めてのことですが、マネージャーがよく頑張っています。今のところ毎食、時間通りに全員分を作ってくれています。カレーうどんうまかったなぁ。また毎度毎度ですが、有志の保護者の方にお手伝いいただいて、本当に助かっています。おかげさまで、ガリガリのノルマ組の体重も1カ月で2キロ増え、全員ノルマクリアです。

年内にホームページを更新できるのは本日までだそうです。みなさま、よいお年を!


12月24日 8人で日本一を目指すことになりました

数年前、恩師から「コーチングとは、選手自身の望むところへ連れていくことだ」という言葉をいただいたことがあります。またもうひとかたの恩師からは、「指導者自身が一番勝ちたいと思っているうちは、選手は指導者の自己実現の道具にしかならないからチームはうまくいかないよ」という言葉をいただきました。いずれも全国優勝を何度も経験している方です。前任校で、なかなかうまくいかない時期にいただいたこともあり、大切にしている言葉です。

ならば今、ウチの選手たちは何を望んでいるのか。どこへ連れていけばいいのか。新チームから4カ月。そろそろそんな話をしてもいいと思いました。近いうちにチーム目標を決めるミーティングをするから考えておくよう伝えていました。

「与えられる目標では本当の力にならないから」と、ミーティングは部員のみで進めてもらい、ぼくは隣で聞いているだけにしました。(「初戦突破」とか小さいのになったらどうしようと、内心ヒヤヒヤしていました)

― 県大会出場なんて、そんなの目標じゃなくて過程じゃないの?そんなとこ目指してやりたくねぇよ。ベスト8って根拠は何?現実思考になっていないか?でも高い目標にして、今の自分たちにそんなことできるのか?今は下手でも自分が成長すればいいだけの話じゃないか?今の生活態度のままでうまくなるのか?甲子園出場って、出場が決まって満足する目標でいいのか?同じ高校生だし、やるなら一番になりたい。―

不安や劣等感も含め、様々な思いを本音でぶつけ合うミーティングの末、大師高校は日本一を目指すことになりました。よく自分たちだけでこんな答えにたどり着いたな、しかも8人で!「おいおい」という感じで聞いていましたが、いやビックリです。

最後に2つ確認しました。

・選手足りてないのに本当に掲げるのか?周りから笑われると思うけど大丈夫か?
・神奈川の県立高校は58年間甲子園に出ていないけど、それでもやるのか?

部員は“やる”と言いました。そしてここに書いたのは、退路を断つためです。

始まったなぁ。


12月19日 新スタッフ加入

野球部の新たなスタッフとして、トレーナーの榎坂さんが加わりました。

大学の先生を通じて出会わせていただき、実は先月から毎週来てくださっていました。人数も少なく弱いチームで、こんなチームをみても何になるのかと恐縮でした。しかし数回来ていただいた後、「部員が一生懸命だから力になりたい」という理由で、このたび正式にチームに就いてくださることになりました。しかも毎週毎週、仕事がお休みの日を返上して、です。

今は部員が少ないこともあり、個別にみていただき課題を与えてもらえるというありがたさ。効果はさっそく出ています。ある選手は姿勢が良くなったことでエネルギー効率が上がって疲労が少なくなり、またある選手は2週間で遠投がなんと8mも伸びました(8mってすごい数字です)。この劇的な進化は、体の使い方が良くなったからに他なりません。怪我人にも適切に対応していただいています。何より、選手の体への意識が高くなってきたことが一番の効果です。非常に研究熱心な方なので、ぼくも勉強させていただいています。

大師が強いチームになっていくにあたって、いつかこういう体制が整っていけばと思っていましたが、こんなに早くできるとは。お互いまだまだ若いですが、二人三脚で選手が成長できる環境をつくっていければと思います。

こんな縁をいただけるなんて、大学でゼミをちゃんとやっといてよかった〜。すばらしい出会いに感謝です。


12月9日 コロッケの衣をはがされる喜び

昨夜は保護者会の納会でした。普段はゆっくり話せない保護者の方々と、有意義な時間を過ごせました。

嬉しそうに話してくださるのが、「ウチの子が弁当箱を洗うようになった」「挨拶をするようになった」「家で野球の話をするようになった」「毎晩野球ノートを黙々と書いている」「コロッケの衣をはがして中身だけ食べるようになった」などなど。多くの保護者の願いは、勝つことのみならず、そういうところにもあるのだなと再認識しました。

もちろん我々は、勝ちを目指す組織です。保護者には、子どもが人間的に成長することで喜んでもらいながら、大会に勝っていく喜びも味わってもらいたい。しかしそれは、学校だけの力ではなかなか難しいことです。みなさま、来年もサポートよろしくお願いします。


12月3日 シーズン報告会&食事ミーティング

昨日のお昼は、保護者にカレーと豚汁の炊き出しをしていただきました。みなさん朝からありがとうございました。おいしかったです。また豚汁には、大師高校の農場から朝ひっこぬいた大根を3本使わせていただきました。農業の先生、ありがとうございました。食事をしながら、部員から今シーズンの報告、来シーズンへの決意表明を行いました。ある保護者から、みんな前より人前でしゃべれるようになってきたという感想をいただきました。嬉しいですね。

午後は、保護者も一緒に食事のミーティングを行わせていただきました。選手の意識だけが変わっても、ご家庭で献立の権限をお持ちの保護者の協力が得られなければ、こればかりは実践できませんからね。ぼくたちは寮生活ではないので、「保護者も選手も栄養士」でなければなりません。

スポーツ界には「食べたいものを好きなだけ食べる」で結果を出している選手もいるかもしれないけど、それは才能だけでプレーできる選手だと思います。下手くそたちが、工夫と努力でなんとか才能の差を追い抜いてやろうとしているウチの部のチームカラーにはそぐわないです。技術練習もトレーニングもこだわってやっているのに、食事は適当なんておかしいでしょ。

みんなに求めるのは、知識を持って選ぶ力。筋肉をつけたいからこう食べる。風邪をひかないようにこう食べる。疲労がたまっているからこう食べる。薬の処方箋のように「こうなりたいからこう食べる」みたいなレベルまでいかないとダメですね。

ミーティングの最後は、一人ひとりが一汁三菜の献立をつくって終わり。「りんごチーズ」というビタミンと無機質を無理やり詰め込んだ、ようわからんメニューもありましたが、全員ある程度までは理解できました。せっかく家庭科の監督と出会ったわけですからね。これくらいはやらないと。

さて、しばらく昼練はやめて、昼休みは家庭科室で全員で食事をすることにしました。目的は食事への意識づけです。周りの食いっぷりを見て感じることもあるでしょう。あとは、みんなで飯を食う大切さ。チーム作りの理想は寝食を共にすることだとぼくは思いますが、それはなかなかできません。せめて寝食のうち「食」を毎日共にする。くだらない笑い話をしながら一緒に飯を食う。これだけで一丸となって戦っていく上での相互理解は全然違いますからね。食とは単に栄養を摂取するだけではない、奥の深い営みなのです。

次の日、早速みんな弁当が変わっていましたね。グラウンドでは休憩中にポリポリと種実類をかじってミネラル補給をしている選手も。感心感心。


12月2日 静岡より

静岡からある指導者の方に来ていただきました。ぼくの大学の先輩であり、現役時代は8シーズン中、首位打者3回、ベストナイン5回を獲得した母校では伝説の方です。初めて出会ったのはぼくが在学中、この方が監督をしている静岡の県立高校の練習を見学させていただいたときでした。体つきが小さかったり細かったりするごく普通の選手たちに、バッカバッカホームランを打たせている指導を見て、すごく衝撃を受けました。とてもこだわりのある方で、当時は説明してくださる理論がまったく理解できなかったことを覚えています。ただ、研究すればこんなに選手をうまくさせることができることだけはわかりました。ぼくが公立高校でやりたいと思うに至ったのには、この方の影響を受けています。

ウチの選手を見ていただきましたが、さすがでした。ポイント1つを教えていただいただけで、投手のフォームと打者の打球が見違えました。見ているポイントが違うんだろうなぁ。同じレベルで話ができるよう、まだまだ研究しないといけないなと、刺激をいただきました。

みんなの練習に取り組む姿勢が良かったことに感動していただいたようで、また来てくださるそうです。成長した姿を見せられるようがんばろう!


11月28日 ちょっといい話

夜、ある部員から電話がかかってきました。

「遅くにすみません。今日グラウンド整備してもらってありがとうございました。言うタイミング逃して、言えなかったことが自分の中で引っかかって電話しました」

ぼくはちょっとトンボがけを手伝っただけです。わざわざそんなことで、と思われるかもしれませんが、“自分の中で”そういうことが引っかかるようになったのがこの部員の心の成長を表しています。一昨日のミーティングの内容が頭に残っていたのでしょう。

チームを持たせてもらって4カ月になりますが、それにしても大師の部員は愚直だなぁと改めて思います。そういうとこ、いいと思うぞ。


11月26日 本当の挨拶とは

昨日でシーズンが終了しました。

まず思うのは、試合を手伝っていただいた人への感謝です。大師の3年生・ぼくの前任校のOB(OG)は、毎週のように手伝いに来てくれました。時には相手校のコーチに主審をしていただいたり、大平先生・小山内先生に試合に出ていただくこともありました。そのおかげで、何とか選手8名でも緊張感を持って3カ月過ごすことができました。試合を続けてきたからこそできた成長は計り知れません。ありがとうございました。

そこで思うのは、本当の意味で感謝を伝えているか。手伝ってもらうことが当たり前になっていないかということ。

君たちの挨拶は、揃っていて、大きな声で、第一印象も評判も悪くないです。でも、それだけなら二流だな。号令がかかってする挨拶はある意味ではパフォーマンスのようなもの。大平先生が大切にしてもらいたかったことはそのレベルではないと思うよ。

本当の挨拶とは、自らの情動にかられて一人で行動しているはずです。本当に感謝しているなら、「ありがとうございました」「ごちそうさまでした」と伝えくてたまらなくて足を運ぶはずです。決まり文句だけではなく、自分の言葉も自然と沸き出てくるはずです。

12月のスローガンは “目配り 気配り 足配り” 。

中でもこのチームには “足配り” を強調したい。気づいても、行動しないなら気づいていないのと同じ。


11月25日 マイナスをプラスに変える

先月骨折してしまった選手がいましたが、毎日イスに座ってボールとバットを握り、勘を落とさないようマシンで速いボールを見続け、鉄棒トレーニングや体幹トレーニングなどに努めていました。

最終戦の前日、ギプスがとれました。翌朝、ぼくがグラウンドに来る前に勝手にバッティング練習をしていて「痛くないです」のアピール。

しゃあないから全力で走らないことを前提に、代打で使いました。なかなか球の速いピッチャーでしたが、ファールで食らいつき、最後は強いセカンドゴロでした。1か月ぶりの実戦でしたが、全球バットに当てました。

病は気からといいますが、ケガ人も自分をケガ人と思い込むことで練習の手伝いに回ってしまって、自分を退化させてしまう人がいます。ケガしている箇所以外は、むしろ今まで以上に時間を割いて鍛えられるはずです。「ケガしてるからできない」と考えるか「今できることをやろう」と考えるかは大きな差です。

ケガ人の見本のような過ごし方をしてくれました。


11月19日 体験入部終了

土曜日は中学生の体験入部でした。1週間前から、土曜日の天気予報は雨だったので心配でした。当日は開始2時間前に小雨が降り出し嫌な予感は深まりました。しかし中学生みんなの硬球で野球をやってみたいという気持ちが勝りました。開始直前にピタッと雨が止むという奇跡。

みんな緊張しながらも、いい表情でした。そして野球のレベルも高かった!初めて硬球を打ったと思えない鋭い打球をかっ飛ばしていて驚きました。最後は時間がなくなり、みんなまだ打ち足りないという表情でしたが、それだけ楽しかったのだと思います。続きは入学後にとっておきましょう。

体験入部終了後、すぐに豪雨。本当にこの時間だけ雨が待っていてくれたようでした。(話によると、小山内先生が強烈な晴れ男らしいです。小山内先生が帰ってすぐ降り出しました。)

中学生のみなさん、ここからは勉強、勉強、勉強です。中3の夏(川崎市の子は秋)まで野球に時間を使ってきた訳ですから、勉強の伸びしろは人よりたくさんあるはずです。部活に使ってきた時間をすべて勉強に注ぎ込んでください。入学すれば好きなだけ野球はできます。今は頑張って15年間の人生で一番勉強する時期です。望む環境で野球をやりたいのならば、遊んでいる暇はありません。

素晴らしい1日になりました。神奈川県高野連の先生方、企画段階からご指導ありがとうございました。保護者も補食のお手伝いありがとうございました。現役部員もかなり気疲れしたようですが、予行演習も含めお疲れさま。いつものウチの練習の雰囲気は、中学生に伝わったと思います。今日のことが、中学生が高校で野球を続けるきっかけになってくれれば嬉しいですね。


11月11日 試合ができない

8人で3カ月間、なんとかつないできましたが、ついにケガ人などが数人出てしまい、週末のオープン戦を断らせていただいています。予定を組んでいただいていた学校さんには大変失礼なことをしてしまっています。本当に申し訳ありません。

シーズンオフでもないのに平日の練習の成果を出す場がないのは、もどかしいです。でも今回の原因は、気の緩みとは無関係です。選手は責められません。

まぁ、悔しいことも辛いことも、人生のたいがいのことは、時間が経てば思い出話になっているものです。このことも、来年にはきっと「あんな時期もあったな」と振り返られる出来事になるから大丈夫。大師高校大逆転のシナリオは、もう始まっています。こういうときこそ前向きに明るくやるぞ!


11月9日 前向きに

私的なことで申し訳ありません。本来このようなところに書くべきことではないことは承知していますが、自分のチーム運営の考え方にも大きな影響を与えてくださった方のことなので、校長先生に許可をいただき書かせてもらいました。ありがとうございます。

自分の高校時代の寮生活を支えてくれた寮監の方が亡くなりました。

人を大切にする方でした。マネージャーやメンバー外の選手ほど大事にしてくれました。強豪校に入ったものの、1年間一度もベンチに入ることもなく自分の存在意義に悩んでいた高1の冬。部屋に呼んで、夜通しずっと話をしてくれました。話してくれた内容も大切でしたが、自分のためだけに時間をかけてくれたこと、自分を必要としてくれることが、あのときの自分にとってどんなに嬉しかったことか。また卒業後もよく面倒を見てもらいました。同期のみんなが大学の強豪リーグで活躍する中、自分はひっそりと続けていました。それでも自分みたいな選手のために、家族全員で球場まで応援に来てくれました。そういう方でした。

気丈な方でした。心配をかけまいと、病気のことは直前までぼくらにも知らされていませんでした。容体が悪化したことを知った次の日、監督から電話をいただき、亡くなられたことを知りました。まだ若く、あまりに急すぎて、動揺と喪失感で混乱しています。チームを持つようになってからは、まだ試合を見てもらっていなかった。もっと話が聞きたかった。後悔ばかりです。寮生活も、遠征も、合宿も、甲子園も、いつも一緒に過ごしました。人生経験の少ない自分には、大切な人が亡くなるというこのことを、まだ消化できません。

見送りの日は、雲一つない抜けるような秋晴れでした。下向くなよ、前向いてやれ、といつものように言っているようでした。教えてくださったこと、大切にされていたであろうことを、今の選手たちに返していくことしか、もうできない。でもそれが、一緒に生活をしてきた証でもあります。選手を大事にできないチーム運営をしているときは、上から叱ってもらうことにします。

思うことはたくさんありますが、学校のホームページですから、ここまでで心に留めておきます。

今日からテスト空け。練習が始まります。


11月5日 テスト期間

テスト期間です。勉強もきちっとやりましょう。

前期より0.1でも成績が上がらなかった選手は、次のテスト休みを長くします(練習時間を奪うということです)。前期は大会前でテスト休みを取っていなかった上での成績なのだから、ちゃんとやれば上がるのは当然です。

放課後の教室では勉強が苦手な選手が教えてもらっている姿が見られます。ここもみんなで乗り越えてもらいたいと思います。

4.0だろうが、2.0だろうが、今の自分を超えることに意味がある。過去の自分に勝つ。それは部活と一緒。

4.8だった選手は、オール5しか道は残っていません。がんばろう。


10月29日 修学旅行

先週は修学旅行の引率でした。沖縄はこれで4回目ですが、何回飛んでも離陸と着陸は緊張で手の汗がすごいです。今回は琉球辣油がおいしいということを発見した旅でした。おかゆの上に味噌、琉球辣油を乗せ、小ネギのみじん切りを散らせば絶品です。お土産に7つ買ってきました。

とくだらない話はこれぐらいにして、チームを何日も空けることは本当に不安なものです。怪我人が出ていないか、下手クソに戻っていないか、ソワソワします。毎日練習後にコーチや副主将から報告を受けて、ホッとするものです。監督不在の中、1年生だけでも明るい雰囲気でしっかり練習していたとコーチから報告がありました。

帰ってきてすぐにしたのは、フォーム直し。少しフォームがズレていましたね。中にはうまくなっている者もいてビックリしました。

さぁ、シーズンオフまであと1カ月。


10月22日 見られることで生まれる緊張感

日曜日は、十数人の中学生が練習の見学に来てくれました。熱心にピッチングやバッティングを見学していました。中には、この練習はどういう意味があるのかとぼくに尋ねてきたり、メモ持参で熱心にメモをとっている中学生もいて、中学校の先生の教育が素晴らしいのだろうなと感心しました。中学生のみなさん、今まで野球をしていた時間をすべて勉強に注ぎ込んで、頑張ってください。

ウチの選手もいつも以上に緊張感を持っていました。たった2時間弱の練習でも、かなり疲れたようです。人に見られる・人に見せるというのは良いことです。注目度の高い強豪校はいつも誰かが練習を見に来ていますが、それが緊張と張りのある練習を生むことにつながります。大師高校も、近所の人が足を止めてくれるような環境に早くなるといいな。

もちろん人の目があろうがなかろうが、いつ誰に見られていても恥ずかしくない練習をしていることが大切なのは言うまでもありませんが。


10月11日 測定にあたって

文化祭の代休を利用して、走攻守の個人能力の測定を行いました。遠投・球速・ロングティー・打球速度・1塁駆け抜け走・2塁打走などを測りました。これからシーズンオフにかけて、2月まで定期的に測定していきます。それは、「能力を上げる」ということにこだわってやっていきたいと考えているからです。その理由は3つあります。

1つは、現役時代の反省からです。

ぼくは現役時代、球が速くありませんでした。高校の同級生には140キロ近く投げるピッチャーが2人、大学でも素晴らしいサイドスローのピッチャーがいました(皆、プロや社会人で現役を続けています)。ぼくは生き残るために投げ方を変則的にしたり、変化球を研究したり、球が遅くても打たれないリリーフを目指しました。それはそれで結果が出た面もあるのですが、結局大化けはできず、高校・大学とエースにはなれずに終わりました。その時の自分がチーム内で生き残るために必死に考えた結果なので後悔はしていません。しかし、目先のことばかり考えずに、エースを目指したり、140キロを目指したり、自分がもっと変われることを信じて長期的に挑戦していれば、違った人生だったのかなと思うこともあります。

「自分は肩が弱いからこのポジションで頑張る」とか、「自分は打撃が弱いから守備とバントで貢献する」とか、そういった発想を美化する風潮があるように思います。しかしそれは逃げの発想だと考えます。そうではなく、肩が弱い自分と向き合って、肩を良くするためにどうするか。打撃が良くない自分から逃げずに、ホームランを打つためには何が足りないのか考える。そういう発想をすることが大事だと考えています。「自分は○○はできないから…」とはなから決めつけていては、劇的な成長はないです。

もう1つは、自戒の意味を込めてです。

野球部の顧問である限り、野球を上達させなければいけないと思っています。だらしない選手はともかく、一生懸命やっている選手がうまくならないのは指導者の技術指導力不足だと思っています。努力しているのに数値が上がらない選手がいたら、「なぜだろう」という問いを持つことを忘れないようにしています。

最後に、前任校での経験です。

前任校では、部員が少ない学年が多かったので、「エラーした」→「はい、交代」というわけにはいきませんでした。必然的に、何回エラーしようが何回三振しようが、「なんでできないんだ」ではなく、そういう選手と付き合って「どうやったらこの選手がうまくなるか」ということを考えざるをえない状況でした。

その時から、所属している研究会で身体能力を上げるトレーニングを教わりそれを野球用に応用したり、他校や中学校の指導者(毎年、初心者軍団を育てて勝ち上がっていく方々)から技術指導を学ばせていただいたり、試行錯誤する日々を数年間続けています。

その結果、中学時代に外野の補欠だった選手が、投手として130キロ中盤まで投げたり、柵越えのホームランを打ったりする場面を、何度も見てきました(そういう報告をすると中学校の先生が一番驚いてくれます)。人間は変わろうとしたら変われるということを、ひたむきな選手たちから教わりました。

でもそれには、「自分は変われる」と信じる強い意志が必要です。「自分はこの程度」と限定していたら、化けることはありません。これからのトレーニングやフォーム改善が、どのようにパフォーマンスにつながっていくのか。数字の変化が楽しみです。


10月1日 「一(いち)」が流れを作る

朝、アップ開始予定の20分前にグラウンドに出ようとすると、グラウンドに声が飛び交っていました。もう守備練習が始まっていました。一瞬、時間を間違えて遅刻してしまったかとちょっと焦ったんですが、そうではありませんでした。誰が言い出したか、昨日の投内連係のミスの場面を、全員で練習していたみたいです。

気持ちの良い朝でした。一日、いい流れで練習ができました。

その日の「一」を取ったからだ。


9月30日 意地 その2

今週のオープン戦もまた、地区予選で負けた相手とでした。結果は2−1で辛勝。バッテリーがよく攻め、公式戦でポコポコ打たれた相手に、気づけばノーヒットノーランしていたというおまけつきでした。

なんでノーヒットノーランなのに点取られてんだということはツッコまないでください。まだまだです。


9月25日 裏表

裏表のある人間は、信頼できません。信頼できない人間は、信じて試合に使うことができません。

そういう選手は、来年1年生が入ってきたらそこまでだろうな。人の目じゃなくて、自分の価値観で生きられる人間にならない限りは。

何年も前になりますが、耐震強度偽装のマンションが社会問題になりました。コスト削減のために骨組みをはしょって設計され、震度5程度で倒壊する恐れがあるマンションだったといいます。家づくりでは、「筋交い」という柱を斜めに1本通すと、とても頑丈になるそうです。その柱を省いた(筋が通っていない)ため、とても強度の低い建物だったそうです。結果できあがったのは、外面だけ立派に飾って、中身はスカスカの建 物でした。人に見られるところだけしっかりして、見られないところは適当に。「見られなきゃいいや」の価値観の集大成の建物といえないでしょうか。

校外のゴミは拾って、校内のゴミを見て見ぬふりをしていないか。
家庭科の授業は真面目に取り組んで、他の授業では適当にふるまっていないか。

外づらが良く中身がスカスカの人間。筋の通った周りに左右されない人間。信頼される人間とは、どちらの人間か。勝負所、スタジアムの観衆で味方の指示も聞こえないような孤独な場面で、自分を強く持って結果を出せるのは、どちらの人間か。

甘いわ。


9月19日 「今日できるようになる」にこだわる

小山内先生の助言で、この2週間、技術練習はすべて守備練習に徹底しました。

その結果、今週はこのチーム初のノーエラーの試合をすることができました。毎週試合しているんだからたまにはそういう試合もあるでしょと思うなかれ。3週間前の地区予選では3試合でエラー10個以上(コールド負けの分を9イニングに換算すれば15個以上!)というチームです。

守備ばかりしていたおかげで打撃は散々で、スコアは0−0でしたが、それは今週は気にしません。

ある選手の野球ノートから

“9月の間、自分たちは守備を多く練習してきました。みんなうまくなってきました。そして今日の試合でノーエラーという結果が出ました。本当に嬉しくてたまりませんでした。今まで野球をやっている中で、こんなにも結果が目に見えてわかることはなかったし、やればできるという言葉の意味が本当にわかってきました。ここで止まることなく成長し続けて、春の大会では大師が強くなったんだと思わせられるようなチームにしていきたいです。”

いい練習をしていれば、すぐに結果が出ます。いい練習とは、「効果の高いメニュー(指導者)」と「できるまでやるという執念(選手)」が噛み合うときに生まれるものだと考えています。

練習の目的は、単純に「できないことをできるようにする」ことです。だとしたら、できないままそのメニューを終わらせるなんてありえません。そんな練習は無意味です。また「頑張ることに意味がある」ではありません。そういうのは頑張る自分に酔っているだけで、質のある努力とは言いません。そういう次元の低い発想はウチのチームではもう無しです。「できるまでやる」というこだわりを強く持とう。「すぐできる」「できなきゃおかしい」と考えよう。

9月は、スピードトレーニングと身体支配能力向上トレーニングの時期にあてています。今日0.1秒タイムを縮めることにこだわる。今日1種目新しい動きができるようになることにこだわる。何か一つでも昨日より体が進化したと思うことがないなら、それは無駄な一日なのだから。

フラフラしながら最後までやり、器械体操が1種目できるようになった選手の野球ノート。

“今日一番思ったことは、できそうになったらできるようになるまでやることが大切だということです。そこでやめてしまったら、できるはずのものもできない。それを学びました。新しいチームになってから、自分達の能力が、タイムや回数で上がっていることがよくわかります。だからこそ、あと少しでできるというのがわかるし、だからここであきらめてはいけないと思えています。もっと能力を上げられるように、この気持ちを大事にしていきたいです。”

シーズンオフまであと2カ月。試合でしかつけられない自信は、あと2カ月しかつけられません。超スピードで進化して、「できる」を増やしていこう。


9月11日 掃除始めました(始まりました)

きっかけはある選手が野球ノートに「地域から応援される部になりたい」と書いてあったことでした。この選手の思いをミーティングで話すと、それには全員が合意。

では地域の方とつながりを作るために自分たちに何ができるかと部員で話し合った結果、いろんな案は出ましたが、ゴミ拾いをすることにまとまりました。

確かに、休日に朝からカキンカキン打撃練習をさせていただいたり、ボールがフェンスを飛び越えて危ない思いをさせてしまったり、近所の方々には野球部の活動によってご迷惑をかけてしまっている面が多々あります。他校では、こういう活動に対する風当たりが必ずしも穏やかではない現実があることも聞きます。こういう環境で野球をできることが当たり前だと思ったら大間違いです。だからこそ野球をやらせてもらえることに感謝し、何か近隣の方に少しでも返せることを、という発想には賛成です。そういう考えが「選手から」出たことが、なかなかすごいと思いました。

あとビックリしたのは、ある朝出勤したら掃除が始まっていたことです。「○日後くらいから始めようかな」とぼくが考えている前に、自分たちでルートと当番と集合時間を決めて始めちゃっていたみたいです。ぼくの方がのんびりしてましたね。だんだん自立度が上がり、自分たちで自治できるようになってきたかな。指示待ちだった1カ月前とは大違いだ。気持ちのいい朝でした。

ぼくもルート確認に行きましたが、大師高校の周辺には小学校、公園、マンションといろいろな建物があるんですね。子どもの多い地域みたいですし、部員は子どもたちの見本であってほしいです。

昨日は、ある選手が近所のおばあちゃんにかりんとうをもらっていました。なんか嬉しいですね。


9月2日 意地

全員宿題が終わり、夏休み最後のオープン戦。相手はなんと1週間前に地区予選でコールド負けした学校でした。たまたま元々この日に組んでいたのですが、巡りあわせで思いがけない大事な一戦になりました。

今日の指示は「同じ相手に二回も負けんな。本当はこれくらいできるということを証明しろ。」

「夏休み中にホームランを打て」と言っておいた選手が夏休み最後のこの日に初ホームラン。地区予選で10個くらいエラーした選手がノーエラー。地区予選では打ち込まれたエースが終盤のピンチも踏ん張り1失点完投。

結果は3−1で勝てました。

3年生が助っ人で入ってくれていて、何度か好守備で救ってくれたので100%は褒められませんが、70%くらいは褒めたいと思います。

誰にだって、人生には負けてはいけない勝負が何度かあると思います。チームにも、1年間の中には内容云々ではなく勝たないといけない試合があります。この代にとって、今日は間違いなくそのうちの一つです。みんなの意地が見られた試合でした。

試合後、部長先生から「力としては、これくらいの試合ができてもおかしくなかったということ。1週間前と何が違ったのか」という話をもらいましたが、その答えはまた9月から探して鍛えていこう。

夏休みが終わりました。この夏は、個人的に現役時代も含めて人生で一番トンボをかけた暑い夏でした。この広いグラウンドをこの人数で外野まできちんと整備する訳だから、毎日グラウンド整備と片付けで1時間以上かかってしまいます。でも外野まで隙間なくブラシがかかったグラウンドは、やはり気持ちがいい。人数に関係なくやるべきことはきちんとやって、来年の新入生を待とう。


8月28日 地区予選が終わりました

地区予選は3連敗で終わりました。一人ひとりを見るとよく伸びたけど、戦うレベルまで強化するにはちょっと時間が足りなかったというのが正直な感想です。

足りないところを挙げればキリがないですが、その中でも貴重だったのは、オープン戦だけではわからなかった何人かの心の弱さを見ることができたことです。これは公式戦に出て緊張感の中でプレーしないとわからなかったことです。改めて助っ人くんに感謝です。

夏休み、いいこともありました。

ケガ人・病人いましたが、無理していい痛みと無理してはいけない痛みを判断しながらうまく付き合い、1人も脱落せず大会に出られたこと。適切な治療と「ここまではやっていい」というアドバイスをくださる治療の先生に感謝です。

部員が1人戻ってきて、自分の人間性を変えようと努力していること。

初戦、初回7点を取られても、気持ちを切らずに前向きな雰囲気を作って1点ずつ取り返し、6点取ったこと。

2連敗して予選敗退が濃厚になった試合後、着替えて帰ろうとしていると、無安打だった選手がやってきて「学校戻ってバッティングしたいです」と夕方1時間半かけて学校に帰っていったこと。結局最終戦もヒットは出なかったけど、打てた打てなかったではなく、取り組む姿勢が変わってきたことを評価したい。

この借りは春返そう。

その前にまず宿題。最終日までに終わってない者は練習参加させんよ。


8月22日 明日から地区予選

まずは大会に出られることに感謝です。

どんな試合展開になっても一憂せず(一喜は必要)、そのときできる全力でやっていこう。


8月20日 あと3日 まだ3日

地区予選まで残り3日。練習前に集合し、ここからの心構え、残り3日で克服できる一人ひとりの課題を話しました。15分ほどの長めのミーティングが終わり、気持ちを引き締めて練習に入ろうとすると、選手が一人寄ってきて小声で

「先生、ベルト通ってないです」

はよ言えや。


8月19日 ザルをボウルに

オープン戦で、三遊間の深い当たりをショートが捕ったけれどもステップが合わず送球がショートバウンドになり、ファーストが捕れずに後ろに逸らしたプレーがありました。

練習後、ファーストの2年生が「自分のミスで地区予選に負けたくないんで、残って送球処理の練習をさせてください」と言ってきました。ショートの1年生は帰ろうとしていました。

同じ一つのプレーにかかわっていて、二人の行動の差。同じことを経験しても、そのことをどう受け止めたかの差です。先のある1年生と、ラスト1年にかける2年生の差でしょうか。

学校のテストも一緒。60点取ってそのままにしている人間は、もう1回同じテストをしても60点のままです。できなかった40点分をどれだけできるように努力できるかが、自分の引き出しを増やす唯一の道です。受験勉強なんてまさにそうです。できなかった問題をつぶして、できるようにしていく作業の繰り返しです。

ある甲子園常連の指導者から、“チーム作りとは、ザルの穴を一つ一つふさいでいって、水を通さないボウルにしていくような作業だ”という言葉をいただいたことがあります。「ミスしっぱなし」にする選手は、いつまで経っても同じミスを繰り返すザルのままです。どんなチームもどんな選手も最初はザルです。ミスすることが三流なのではなく、ミスしっぱなしにする鈍感さが三流なんです。


8月15日 地区予選の抽選が終わりました

地区予選は多摩高校さんの会場に決まりました。

でも今はまだ相手との駆け引き云々のレベルではないですね。それより今は能力が毎日のように伸びる伸びる。ヒットは毎試合10本以上出るようになりました。柵越えのホームランも出ました。当日朝まで能力は上がるよ。

オープン戦も、この人数の中で健闘しているかな。部員40人以上の相手にも勝ってます。オープン戦といえど今は勝ち負けにこだわってます。今のところ勝率は5割。野球は部員数じゃないからね。今はエラーは出て当たり前。反省は試合後でいい。きちっと目の前のプレーを積み重ねていこう。


8月12日 グラウンドの土を入れ替えました

グラウンドの凹凸によるイレギュラーが少し気になっていたので、内野の土と砂の入れ替えを行いました。砂は黒砂で、保水性があり水撒きをするとしっとりした状態が長く続くもので、その上風で飛びにくい、かなりいい砂を購入させてもらいました。

重機関係の職場に勤めていらっしゃる保護者にショベルカーをお願いしていました。それでも少ない部員に対して土と砂はかなり多かったので、整備には丸2日はかかる覚悟をしていました。

と思ったら、保護者が朝運んできてくださったのはなんと、ショベルカー、ブルドーザー、ローラー車、転圧機。本格的で驚きました!

その上、8時半頃になるとゾロゾロと保護者が8人も。なんだろうと思っていたら、お手伝いのために保護者が連絡を取り合ってくださっていたらしいです。感激しました!

これだけの応援部隊のおかげで、作業が早い早い。予定よりだいぶ早く整地が終わりました。調子に乗って、ホームベースもショベルカーで掘り直して高さや向きを微調整していただきしました。さらに調子に乗って、マウンドもショベルカーで全部掘り返して高さとプレートの位置を横浜スタジアム仕様に微調整しました(感覚的なものですが)。

ここまでの作業を、なんと昼過ぎに終わらせることができました。お昼にはすいかの差し入れもいただきました。保護者のみなさま暑い中ありがとうございました。みんなは平らなグラウンドでできるありがたみを感じてプレーしよう。


8月9日 オープン戦が始まりました

8月からオープン戦が始まっています。何試合も消化していますが…

…やばいです。半径1mのフライが捕れない!正面のゴロをトンネルで3塁打!

まぁ前任校でもそういった選手は何人も見てきたので、あまり驚きはしません。

むしろ人数が少ないチームは、やりがいがあります。自分の成長=チームの戦力に直結するのだから。自分がフライを捕れるようになれば失点が減る。自分がヒットを打てるようになれば得点が増える。こんなにわかりやすいやりがいと責任のある立場にいることを幸せに思うべきです。今下手くそなのは別にみんなのせいではない。しょうがない。でもうまくなるための最善は尽くそう。

今日は7時半に学校に着くと、グラウンドで音が。一番下手な選手が早出をしてフライ練習を黙々と繰り返していました。そういうの、大事です。


8月1日 残すもの 変えるもの

練習後のミーティングで部長先生から指摘を受けました。「新チームになってから、今までできていたこと、大切にしていたことができなくなっている」。

まったくその通りで、見過ごしていたぼくも反省です。監督が変わって、チームカラーなどが少しずつ変わったとしても、良いものは良いものとして継続するのは当たり前です。ましてや大師には、「大きな挨拶」「キビキビした移動」「道具を大切にすること」「全力を尽くすこと」など、大平先生の残してくださった素晴らしい文化がある。それを変えるつもりはまったくありません。

新体制になる時期は、気疲れも多く大変です。キャプテンも「頭が疲れます」と言っていました。わかります。でも昨日より今日が良くなることを信じて毎日前向きにやっていくしかありません。今は、日に日にみんなの変化が見えて楽しいです。良くなってきたのは、雰囲気が明るくなってきたことと、グラウンドで会話できるようになってきたことかな。みんなだいぶグラウンドで感情を出せるようになってきました。

明日もちょっとずつ変わろう。


7月28日 意思を持て

今日はこのチームの象徴的な姿が見えた日でした。最後のメニューが終わった後に「まだちょっと時間あるな。バッティングやりたい?どうする?」と聞きました。

…沈黙。そのうち周りの目を気にしながら小さい声で「どうする」「おれやりたい」「じゃおまえ言えよ」とボソボソモゴモゴ。あきれて「誰も何も言わんのね。じゃあ終わり。」でこの日の練習は打ち切り。

その後、グラウンド整備後のスプリンクラー。ずーっと撒き続けているのに誰も何も言わない。あきれてそのまま待っていると、5分が経過し、グラウンドに水がビチョビチョにたまっている。

「この水たまり見て何も思わないの?」と聞くと「気づいていたけど言っていいのかわかりませんでした」「止めてくれると思っていました」

この2つの出来事からわかること。指示待ち人間なんです。みんなは返事も大きいしキビキビしてて見栄えはいいんだけど、言われたことを従順にやっているだけで、意思は全然ない。「スプリンクラー止めろ」と言われれば素早く止められるけど、「止めた方がいい」とは言えない。「バッティング練習しろ」と言われれば素直にするけど、「バッティング練習したい」とは言えない。

意思もなく人に言われたことをハイハイ聞くのがいい人間だとは思いません。もっと自分を出してこい!

この日の、ある選手の野球ノート。

”今日はこのチームの課題が目に見えた1日になりました。シートノックが終わりバッティングをやるかやらないかで、みな意見を言わないということがあり、結果的にバッティングなしで片づけになってしまったのです。片づけの時にスプリンクラーをまいているときも、もういいんじゃないかと思ったのですがどう言おうか迷っているうちにびちょびちょになってしまいました。あのとき自分の意見を言っていれば、2つともこうはならなかったと思います。このチームの課題は相手の顔をうかがわず自分の気持ちをしっかり言い合うことだと思いました。これからは今以上に会話というものをしっかりやって、チームの一人一人がちゃんと自分の意見を言えるようにすればもっと良いチームになると思うので、実行したいです。”


7月19日 出発

1年生の頑張りもあり、わずか2日で助っ人数人を確保し、何とか秋の大会には出られるメドがたちました。助っ人くんたち、ありがとう。よろしくお願いします。ということで本日より新チームをスタートします。最初はミーティングからでした。お互いの自己紹介と、宿題にしていた「なぜ高校で野球をやろうと思ったのか」の作文の発表。

― いくつも高校を見に行き、一番一生懸命やっているように見えたから受検して入ってきたという選手 ―

― 中学時代、最後のバッターとして終わったことを思い出し、だから強くなって自分を変えたくて野球を続けていると涙を流しながら話す選手 ―

知っているようで知っていなかったお互いの思いを共有でき、意味ある時間になりました。共通していたのは、「しっかりした部で野球をやりたくて入ってきたこと」「うまくなって勝ちたいという気持ち」。みんなの発表を聞いて、そういう純粋な気持ちに応えられる自分でいたいと、ぼくも決意新たにしました。

新チーム、出発します。


7月17日 はじめまして

大平先生から引き継ぎ、新チームから監督を務めることになりました、野原です。前任校で初任の5年間を終え、この4月から大師高校に着任しました。教員6年目の29歳です。よろしくお願いします。

さて、新チームはすぐに練習!という訳にはいきませんでした。選手が7名しかいないのです。秋に大会に出るのか、秋はあきらめて春に備えるのか。それが決まらないまま不安定な気持ちでは始められません。これからどうしたいのか、一人ひとりに思いを聞くことにしました。すると「どうしても秋の大会には出たい」という2年生。呼応するように「絶対出たいです」1年生。全員一致でした。

そうと決めたら、中途半端はできません。大会を手伝ってくれる助っ人を確保するまで、新チームの練習は始めないことを宣言。

どうなるかな。不安な船出になりそうです。


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